『ミレニアム ドラゴンタトゥーの女』 

ドラゴン・タトゥーの女 ミレニアム<完全版> [DVD]
アミューズソフトエンタテインメント (2012-02-03)
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感想 ★★★★☆

2009年公開のスウェーデン映画。人気小説を映像化したミステリー作品で、全三部作となっている。その一作目の本作は世界中でヒットし、ハリウッドでリメイクもされている。過激な描写と先の読めない展開で最後まで楽しんでみることができました。

名誉を傷つけられ失意の底にいた記者のミカエルは、ある大物実業家から過去に一族の間で起きた謎を解明してほしいと依頼される。その謎とは、約40年前に起きた少女失踪事件。興味を持ったミカエルはその依頼を了承し、独自に調査を進めるも、やがて行き詰ってしまう。そんな時、ミカエルのもとに正体不明のハッカーから事件に関するメールが送られる。ミカエルは送信者の天才ハッカー・リスベットの居場所を突き止め、協力を要請。こうして二人は謎の多いこの事件の調査に乗り出す。

なんといってもリスベットのキャラクターが強烈。両耳と鼻にピアス、背中の全面にドラゴンのタトゥー、服装は細身の黒という出で立ちで、かなりハードなパンキッシュスタイル。スタイリッシュでかっこいいんだけれど、ナイフのような危うい雰囲気が漂っている。彼女は過去に闇を抱えているらしく、気難しくて暴力的な性格。好きな男に対しては純情なのか大胆なのかわからない行動を取る掴みどころのないキャラクターだ。

そんな彼女がひどい目にあって、ひどいことをやり返すシーンはけっこう過激でした。そういうシーンがあるとは知らなかったので少々驚いた。この一連の出来事でリスベットがどういう人間なのかを、的確に表現しているので必要不可欠なシーンだ。やはりこういう思い切ったシーンがあると、人物像に凄味が加わると思う。リスベット役を演じたノオミ・ラパスは良い女優さんですね。体当たりの演技を披露していて他の作品も見たくなりました。

そしてストーリーもよかった。調査を進めるうちに少しずつ真相に近づき、やがて巨大な事件があきらかになる展開は定石通りだけれど、やはり面白い。真相には意外性もあったし最後に驚きも用意されているので、ミステリー好きの人も納得すると思う。完全版の上映時間は3時間あるんですが、引き込まれるストーリーだし、アクションシーンや暴力シーンなど目を惹くところが多々あって、長さを感じなかった。

本作はミステリー映画として完成度の高い映画といえるでしょう。ホラー映画とはまた違った嫌な感じがあって、陰鬱で猟奇的なものが好きな人は楽しめると思う。事件にはある思想が関与しており、欧州の過激で退廃的な雰囲気が横溢しています。個人的にはかなり満足度の高い映画でした。2部、3部がどういう話になっているか気になるところ。小説も読んでみようかなあ。


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