中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > スポーツ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【スポーツ】

池江 14年ぶり中学生代表 悔し涙のち最後の笑顔で世界水泳

2015年4月10日 紙面から

女子200メートル自由形決勝で3位となり、笑顔の池江璃花子=東京辰巳国際水泳場で

写真

◇水泳日本選手権

 ▽世界選手権(7〜8月・カザニ=ロシア)代表選考会を兼ねる▽第3日▽9日▽女子200メートル自由形など決勝6種目▽東京辰巳国際水泳場

 女子200メートル自由形で中学3年生の池江璃花子(14)=ルネサンス亀戸=が中学新記録の1分58秒77で3位。優勝した五十嵐千尋(19)=日体大=から4位までの合計タイムが800メートルリレーの派遣標準記録を切り、池江は14年ぶりに中学生で世界水泳代表の座をつかんだ。女子100メートル平泳ぎ2連覇の渡部香生子(18)=JSS立石=も派遣標準突破で代表入り。男子200メートル自由形3連覇の萩野公介(20)=東洋大=は400メートル自由形に続く2冠を獲得、200メートル自由形と800メートルリレーの代表を決めた。

 レースが終わると池江は大泣きしていた。200メートル自由形で3位に入り、2001年の春口沙緒里以来、14年ぶりに中学生での世界選手権出場を決めたうれし涙かと思いきや、悔し涙を流していたのだ。

 「早智さん(持田)に負けたのが悔しい」。1歳年上の持田に競り負けて3位となった悔しさがまず最初だった。だが、世界選手権へのリレーメンバーとしての出場が決まると14歳らしい笑い声がはじける。

 「それまで世界水泳に自分が出るなんて思ってもなかった。でも、目標にしてから見方が変わった。まだ実感はわかないけど、行きたかったからうれしい。個人で行けないのは悔しいけど、リレーのメンバーとして足を引っ張らないように。初めての世界大会なんで、勉強することがたくさんあると思います」

 世界選手権を「目標」にしたのは昨年の夏ごろ。タイムが急速に伸びて自由形、バタフライで中学新記録を次々に更新。身長、足のサイズも大きくなり、泳ぎがダイナミックになった。バタフライを争った星の164センチ、200メートル自由形優勝の五十嵐の170センチと比較しても、167センチは遜色ない。「身長はもっと伸びているかもしれません」とさらなるスケールアップを続けている。

 「代表に決まったので、これから200の練習にも取り組んでいきたい」。実は照準を合わせていた100メートルバタフライ、得意の100メートル自由形に比べ、200メートル自由形は練習不足。この日のレースでも「最後は口の中がしびれてきた」と言う。課題はスタミナ不足だ。

 1月の東京都水泳で3つの中学新を出し、今大会も3つ自己記録を更新して中学記録を塗り替えた。泳ぐたび、挑戦するたびに池江は速くなっていく。 (荒川敬則)

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ