エターナルコインのおかしな点
公開日:
:
最終更新日:2015/01/31
Altcoin
Askmonaで話題になっていたエターナルコイン、気になったので色々と調べてみた。ちょっと思うことがあったので書いてみる。
エターナルコインとは
株式会社エターナルリンクが発行するRipple IOU(?)通貨名はXEC。新しい仮想通貨を謳っているけど、怪しい匂いがぷんぷん。2015年1月27日時点のXECの価格は242.999JPY。トラスト数はJPYが1099でXECは1123。
トラスト数は立派笑。
スポンサーリンク
IOUとgatewayの抱えるリスク
IOUについて解説しよう。IOUは借用証書のようなもので誰でも発行でき、Ripple上でオンラインでやりとりされる。たまにリップルコインと呼んでいる人がいるが、これは正しくない表現。RippleはあくまでプロトコルでRipple内で使われる基軸通貨のようなものはXRPという。IOUはgateway(ビットコインでいう取引所)によって発行される。例えば日本で最初にできたgatewayであるリップルトレードジャパンではJPYというIOUを発行して、1JPY=1円で取引している。他にもドルのIOUであるUSDやビットコインのIOUであるBTCなど様々なIOUが発行されている。
重要なのはgatewayには信用が必要
だということだ。
IOU(借用証書)という言葉の意味からわかるように、通常IOUには現物の裏付けがある。
先程の例のリップルトレードジャパンでは1JPY=1円がgatewayによって保証されていて、それを信用してユーザーは円を入金する。
入金された金額に対してIOUが発行されるので円とJPYの金額は一致する。
100円を指定口座に入金すれば、100JPYをリップルウォレットに送金してくれる。
ここで発行されたJPYを円に交換してくれるのはリップルトレードジャパンのみ。Rippleはトラストという仕組みを採用しているので、リップルトレードジャパンのJPYと他のgatewayが発行するJPYは全く別物と考えるべき。
他の例を挙げると、かつてXNFというIOUがあった。
これは金(ゴールド)の裏付けがあるIOUでXNFはゴールドに交換することができた。実際に換えたという話は聞いたことないけれど。
XNFはStellarに移行したので現在Ripple上では取引できない。
もしgatewayがトンズラしたり破綻したらIOUの価値はなくなる。
XRPと交換する方法はあるが、市場価格で取引されるので価値のないIOUを購入する人などいない。
だからgatewayには信用が必要でRippleのリスクの1つだと考えられている。そのため、Ripple Labsは社会的信用力のある銀行をgatewayにしようと画策している。
長くなったが、言いたいことはXECやJPYを発行しているエターナルリンクがトンズラしたり破綻したら、そのXECやJPYは紙クズ同然となる
のだ。これは肝に銘じておかないといけない。
RippleやIOUについてはコチラにも書いている。ーRippleとはー
エターナルコインのおかしな点
・XECには現物の裏付けがない
・XECはすでに2000万枚が発行されている
・Ripple上ではなく自社サイトで取引
XRPではなく、わざわざXECを買う意味がないし、現物の裏付けがないことからそもそもIOUですらないと思われる。
ポイントか電子マネーみたいなものと考えたほうがいい。
1XECの価格が243JPYだとすると2000万枚発行されているので、1JPY=1円とすると48億6000万円の価値があることになる。
資本金2500万円の会社のどこにそんな資産があるのか。
というより2000万XECは誰が保有しているのか。市場価格で取引されているのか。
疑問点多すぎ。Ripple上で取引すればいいものをわざわざ自社サイトでトレードするページを作ったようで怪しさが倍増している。
この方法はXNFもやっていたような・・・笑。
結論
おかしな点、不透明な部分が多すぎて怖すぎる。
ただのポンジスキームと考えるのが有力。サイト作り、寄付、集客、店舗集め、アフィリエイトと色々と努力してる感じが見られて逆に怖い。
でも登録に銀行口座と身分証要求しているからしないけど、実際に居酒屋とかでXECで支払えるのなら使ってみたい気持ちはある笑。
私はとりあえず様子見る方向で。誰か登録した人とかXEC買った人いたらぜひ感想を。
それにしてもRippleは詐欺っぽいの多いな・・・笑。
(画像出典 Eternal Live)
adsense
関連記事
-
-
AmazonとGoogleも?ドメイン名をめぐる競争が激化!ドメインを取得できる仮想通貨ネームコイン!
先日こんなニュースがありました。 「アマゾン、「.buy」ドメインを460万ドルで落札--グーグル
-
-
アカウント不要で暗号通貨を両替する最速の手段、ShapeShiftの使い方を解説
暗号通貨の購入や交換は取引所で行うのが一般的です。日本円でBitcoinを購入しようと思えばZaif
-
-
monacoinでデジタルコンテンツが購入できる!monapayで写真を買ってみた。
monapayというデジタルコンテンツをmonacoinで購入できるサービスがあります。最近見つけま
Comment
不透明な部分についてはエターナルライブに直接問い合わせないんですか?
KCさんコメントありがとうございます。
自分が使うことはないので、わざわざそこまでしません、
まあAskmonaを見ている限り、問い合わせてもあまり意味がなさそうかなとも思います。
怪しすぎますよね
これが円天みたいな大々的になったら
それこそ仮想通貨の未来はないです(日本だけ)
ひとつ気になったのですが
このエターナルコインの販売元は
コインを販売して税金納めるのでしょうか?
niaさんコメントありがとうございます。
私もそう思います。注意が必要ですね。
表向きはきちんとした企業のようなので税金や法律関係は押さえてあるのかもしれません。https://www.eternallink.co.jp
どんなコインでもいいから儲かればいいと思います。リップルにしてもエターナルにしても皆さん買っている目的は儲ける事ですよね?何でもタイミングが良くて買った値段より高く売れたら問題ないんではないのですか?リップルは上げ下げがあってとにかくスピードがかなり遅いですが エターナルは右肩上がりで早いので正直面白いと思いました。
hkさんコメントありがとうございます。
>リップルにしてもエターナルにしても皆さん買っている目的は儲ける事ですよね?
みなさんどんな目的で買っているのかはわかりませんが、私は投機推奨派です。投機目的で売買が多くなり適正な価格形成がされると思います。
>何でもタイミングが良くて買った値段より高く売れたら問題ないんではないのですか?
ネズミ講は破綻するより先に売り抜けることができれば、大きな儲けとなります。ですから売り抜ける自信、期待リターン、リスクを正確に把握できているならば特に問題はないかと。
投資は自己責任ですから。
しかしエターナルコインはまだ認知度の低い仮想通貨を情報弱者に狙いを定めたコインです。ただでさえ日本ではMtGoxの件もあり仮想通貨に対して懐疑的な見方が多いと思います。
画期的なイノベーションをもたらすポテンシャルを秘めた仮想通貨に、詐欺まがいの行為をしてネガティブなイメージを増長させないでほしいと思います。
仮想通貨に詳しくない者ですが
1.仮にXECがXRPのIOUとして2000万発行されたとして、発行されたXECはEL社が保有するのでしょうか?
2.仮に1が正しいとして、EL社が保有するXECを顧客に販売しているのなら、値段はEL社が決定できると思うのですが違いますでしょうか?また、顧客が保有するXECに利益が発生した場合、それを支払うこととなるのがEL社なのであれば、顧客との利益相反関係が生ずるのではないでしょうか?
あやしすぎますね
774bitさんコメントありがとうございます。
>1.仮にXECがXRPのIOUとして2000万発行されたとして、発行されたXECはEL社が保有するのでしょうか?
そうです。EL社が保有します。タダ同然のXECを売るだけ売ってトンズラというプランは十分考えられますね。
>2.仮に1が正しいとして、EL社が保有するXECを顧客に販売しているのなら、値段はEL社が決定できると思うのですが違いますでしょうか?
EL社が決定できます。現にXEC=300JPYぐらいで売ってますが価格の根拠もクソもありません。
>また、顧客が保有するXECに利益が発生した場合、それを支払うこととなるのがEL社なのであれば、顧客との利益相反関係が生ずるのではないでしょうか?
「顧客が保有するXECに利益が発生した場合」で考えられるのはXECが値上がりして売却することで得るキャピタルゲインです。XECを売却するということはXECを購入する人がいるということです。EL社が顧客に支払うわけではありません。証券会社みたいなもんです。タチが悪いですね。