よほど好きなのでしょうか?

お嬢様・・・お坊ちゃま・・・
おかわりございませんでしょうか?
奈良崎で御座います。

無事にハロウィンも終了し・・・




もうすぐクリスマスの準備でしょうか?
そのあとは年末で年始・・・
さて来年の事を言うと鬼が笑うとも言います。
でも
今回はハロウィンの後の話・・・

今年も仮装大会が行われました。
皆様の前に出られた使用人はほんのひと握り・・・

私の目の前には役目を終えた残骸があります。
これが参加しなかった私の仕事なのでしょうか?
現実は厳しいです。
そんな私は悔しいので当日するつもりだった
ガッチガチのフランケンシュタインの怪物メイクで
お仕事をしていました。
そんな私の目の前には・・・
白い丸い物体が・・・
奈良崎「なんでだろう・・・コレ・・・」
五代「これは『いち福』です」
奈良崎「いちふく?」
五代「はい!いち福です!」

彼は何を言っているのでしょうか?
辞書を調べてもよくわりません

奈良崎「お饅頭じゃないの?」
五代「ちがいます!」
奈良崎「そうですか・・・」
五代「はい!」

自信満々のドヤ顔です
彼もこんな顔をするんですね・・・
知りませんでした。

奈良崎「これは・・・君のなの?」
五代「はい」
奈良崎「これを着てハロウィンに?」
五代「出るつもりでしたが・・・」

彼は言葉を濁しました。
それはそうでしょう。
『いち福』のコスプレとか想像もつきません。

奈良崎「まぁ・・・片付けようか・・・」
五代「待ってください!最後に!最後に!」
奈良崎「最後に・・・何?」
五代「もう一回だけ着たいです!」

まぁ・・・怪物スタイルの私に
彼の希望を断る権利もありそうにないですし・・・
思い出に着させることにしました。

ガサゴソ・・・
奈良崎「もういい?」
ガサゴソ・・・
五代「まだです」
ガサゴソ・・・
奈良崎「まだ~?」
ガサゴソ・・・
五代「もうちょっとです」
ガサゴソ・・・
奈良崎「もう掃除終わったし帰っていい?」
ガサゴソ・・・
五代「できました!」

着替え終わった五代は・・・

まぎれもないお饅頭そのもの
先程と全く同じ白い丸い物体でした。
五代の姿は完全に隠れています。
中から五代の声がします。

奈良崎「これが・・・いち福・・・?」
五代「いいえ!いちご大福です!」
奈良崎「え?」
五代「い・ち・ご・だ・い・ふ・く・です!」







私はそっと・・・その場を離れました。
その後の事はお察しください・・・
奈良崎で御座いました。

カテゴリー: 奈良崎 — Swallowtail 15:00