メジャー48発!左の大砲フランシスコ獲得へ!原監督、新外国人でテコ入れ

2015年4月10日6時0分  スポーツ報知

 巨人が、新外国人として、米大リーグ、前レイズのファン・フランシスコ内野手(27)=188センチ、111キロ、右投左打=をリストアップしたことが9日、分かった。クリーンアップを任せられる左の長距離砲を探し、数人の候補者の中から、この日までに最有力に浮上したもようだ。メジャーでは主に三塁と一塁を守り、6年間で48発を誇るパワーが売り。課題の攻撃力アップへ、この上ない逸材だ。

 原巨人が、補強へと動いた。ホームランを打てる内野手を求め、じっくりと調査を進めてきたが、この日までに前レイズのフランシスコに一本化したもようだ。5日に米大リーグ、レイズからフリーエージェント(FA)になっており、近日中にも獲得交渉に乗り出すと見られる。

 メジャー通算6年間で48発を誇る左打者。レッズ時代の2011年には147メートルの大アーチを放ったこともある大砲だ。08年のドミニカでのウィンターリーグでは、打率3割5分、同リーグの左打者新記録となる18本塁打をマーク。同年から2年連続でMVPを獲得するなど、実績も十分。最近2年では、ブルージェイズやブルワーズなどに所属し、2年連続で100試合以上に出場。計34発を放った。

 守備では主に三塁と一塁を担う。巨人は現在、阿部が一塁から捕手へ復帰したことで、井端がファーストを守っている。フランシスコの獲得に成功すれば、三塁・村田も含め、バリエーション豊かなフォーメーションを組むことが可能になる。

 チームの救世主となれる逸材だ。この日の広島戦では6安打を放ち、得点圏に進めたイニングは4度もありながら、今季2度目の完封負けを喫した。3連戦を振り返っても計4得点と、打線への悩みは深刻だ。原監督は試合後、「0点じゃなかなかね。何とかしないと」と絞り出すのがやっとだった。こんな時こそ、一撃で流れを変えられる存在が必要。開幕12試合を消化し、チーム内では亀井と片岡しかホームランを打っていない。27歳と若いだけに、日本球界へと適応できる可能性は高い。強打が魅力のF砲へ、おのずと期待は高まる。

 原監督は開幕前、「このチームはまだ途上にある」と話していた通り、シーズンの中で徐々に「15年型・巨人打線」を仕上げていく方針。フランシスコがその完成形に名を連ねることになれば、リーグ4連覇への大きな原動力となるはずだ。

 ◆フランシスコという男 87年にドミニカ共和国で生まれたフランシスコは、16歳でレッズと契約した。

 当時は82キロと精悍(せいかん)な選手だったが、その後はパワーをつけるために体重を増やし続け、今や111キロ。その結果、メジャー初アーチが135メートル弾。11年9月12日のカブス戦では同年のメジャー2番目の飛距離となる147メートル弾を放った。16本塁打した昨季の4月にはRソックスの田沢純一から142メートルを飛ばすなど、特大アーチは数知れない。また、メジャー48本塁打中、左翼席にも12本放つなど、逆方向にも打てるパワーが自慢だ。

 対戦数が少ないこともあるが、左投手から打ったのは48本中、わずか1本で、対戦打率も1割5分9厘。ハイレベルのメジャー左腕に手こずったのがレギュラーを奪えなかった理由だ。

 ただ、ドミニカでのウィンターリーグでは08年シーズンで左打者新記録の18本塁打をマークするなど、2年連続MVPを獲得。3A時代も通算打率3割を残しており、レベル的に少しでも落ちるようなら好成績を残す。かつて3冠王となったバースやブーマーと同様、3Aのスラッガーが日本プロ野球で起用数が増えて慣れていけば、力を発揮する可能性は高い。

 最も多く就いた三塁の守備は、体重が増えてからは動きが今ひとつだ。ただ、肩には定評がある。

  • 楽天SocialNewsに投稿!
ニュース 順位表スコア速報
矢口亨のG-Photobook 矢口亨のG-Photobook 矢口亨のG-Photobook 矢口亨のG-Photobook
報知ブログ(最新更新分)一覧へ
今日のスポーツ報知(東京版)