菅野、1失点完投も援護なく2敗目 3日連続残塁地獄

2015年4月10日6時0分  スポーツ報知

 ◆広島1―0巨人(9日・マツダスタジアム)

 巨人が広島に完封負けし、連敗となった。打線は「1番・中堅」で今季初スタメンの金城が2安打と気を吐いたが、3日連続となる2ケタ残塁の拙攻で、1点も奪えなかった。菅野は前田とのエース対決で、1失点完投したが、援護なく2敗目。10日からは東京Dでヤクルトとの3連戦。タイムリー欠乏症から脱却したいところだ。

 悔しさを押し殺すように、菅野はグラウンドを見つめていた。試合終了の瞬間、ベンチから歓喜の広島ナインの姿を目に焼き付けた。8回1失点。初回に失った1点が重く響き、敗戦投手になった。打線はこの3連戦で11、13、11と計35残塁。拙攻にあえぎ、援護を受けられなかったが「結果がすべてですから」と自分で責任を背負い込んだ。

 苦しい試合になることは分かっていた。広島打線は攻略のため、打順を“菅野シフト”にしてきた。1番に今季初スタメンの安部を起用。昨年の対戦はないが、一昨年に13打数6安打、4割6分2厘と相性は良くない相手だった。2番以降の菊池、丸、ロサリオ、松山も、昨年の対戦打率は3割を超える。そんな“菅野キラー”を1~5番に固めてきた。相手先発は前田健太。1点が勝負を分けることは十分に理解してのマウンドだった。

 「安部が僕に相性が良いのは知っていました。出はなをくじかれてしまった」。初回、その安部に右前安打を許し、菊池にヒットエンドランを決められた。無死一、三塁から丸の二ゴロの間に1点。これが非情にも決勝点となった。安部には3安打されたが、4回以降は立ち直り、粘りの投球。原監督も「中盤くらいから非常に安定感が出てきた」と、試合の中で修正しながらの投球を評価した。

 マエケンとは緊迫した投手戦を演じたが、負けては意味がなかった。菅野は1点の重みを痛感していた。「自分の自己満足で野球をやっているわけではない。向こうがゼロで抑えたならば、僕も点を与えてはいけなかった。(前田は)その辺の投手とは違うので」。相手を称えながらも、勝負を分けたのは、ほんの少しの差だ―というプライドものぞかせた。

 昨年の5登板で負けなしの広島に、初陣は敗れた。それでも「ズルズルいくことなく、しっかりと打ち取ることができた」という手応えも残った。戦いはまだ始まったばかり。この悔しさは、すぐに晴らす。(楢崎 豊)

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