NHKクロ現「誤り」認定 詐欺「活動拠点」じゃなかった

2015年4月10日6時0分  スポーツ報知

 昨年5月にNHKの報道番組「クローズアップ現代」で放送された「出家詐欺」に関し、やらせがあったと指摘されている問題で、NHKの調査委員会は9日、都内の同局で中間報告を発表した。番組でビルの一室を詐欺の「活動拠点」としたことについて「誤りで、裏付けが不十分であった」と認定。また、取材に当たった記者と取材対象者の証言に食い違いがあり、引き続き調査するとした。

 中間報告は、番組内で詐欺に関わるブローカーの事務所として登場した大阪市内の部屋を「活動拠点」と表現したことについて「誤り」とし、「記者の関与は認められないが、裏付けが不十分」とした。今月3日には同部屋で会社を経営する男性が大阪市内で会見し、「ここがそういう場所ではないことは間違いない」と証言していた。

 やらせが指摘されているのは、昨年5月14日に放送された「追跡 “出家詐欺”~狙われる宗教法人~」。ブローカーを介して多重債務者が出家して別人になりすまし、融資などをだまし取る手口を紹介する内容。3月に週刊文春の報道でやらせ疑惑が浮上していた。

 番組内で詐欺に関わるブローカーとして紹介された男性は、1日に同局の聞き取り調査に応じ、記者からブローカーを演じるように指示されたと明かし、訂正報道を求める申し入れ書を同局に提出。中間発表では、記者は「演技を依頼したことはない」と証言。記者と取材対象者の証言には食い違いが多く、引き続き調査を進める。

 また、記者と多重債務者とされる人物が面識があったのに、その場で相談に訪れたような構成になっていることについても「視聴者の多くは実際とは異なる取材過程を印象づけられた」と指摘。番組構成や演出が適切だったかという観点からも検証を進めていく。

 調査委員会は引き続き調査を進め、宮川勝之弁護士ら3人の外部委員のチェックを受けた上で「見解」を公表し、やらせ演出の有無を判断する。

 ◆番組内で謝罪 番組で詐欺のブローカーとされた男性は弁護士を通じ、記者らの主張が「信じ難いものであることは明らか」と反論、NHKに放送内容の速やかな訂正を求めた。男性は「記者から演技を求められていた。私はブローカーではありません」などと訴えた。また、9日放送の「クローズアップ現代」で国谷裕子キャスターが「視聴者の皆さまなどにおわびいたします」と謝罪した。

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