ニュース

ネットバンキングウイルス感染端末が国内に4万4000台、警視庁が特定、利用者に駆除依頼

 警視庁は10日、「ネットバンキングウイルス無力化作戦」を発表した。ネットバンキング利用者を狙った不正送金ウイルスに感染している端末を特定し、その端末の利用者に対して駆除を依頼する。

 同庁のサイバー犯罪対策課が、主に日本を標的としているとみられる不正送金ウイルスの感染端末を特定。その数は世界に約8万2000台、このうち約4万4000台が国内にあるという。

「ネットバンキングウイルス無力化作戦」における感染端末の分布(警視庁の発表資料より)

 警視庁では、セキュリティ事業者の協力により感染端末の不正送金被害を防ぐための対策を講じているほか、総務省およびTelecom-ISAC Japanと連携し、感染端末の利用者に対して駆除を依頼しているという。連絡を受けた人は、ウイルス対策ソフトの導入、OSおよび各ソフトのアップデートを行うよう呼び掛けている。

 警視庁によれば、日本独自でこうした大規模なボットネットのテイクダウンを行う取り組みは初めて。

(永沢 茂)