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黒田博樹が魅せる投球術 魔球「フロントドア」とは

2015年4月10日 11時00分

ライター情報:さのゆう

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今季、ヤンキースでも活躍した黒田博樹が日本球界に復帰して大きな話題となっている。年俸約20億円ともいわれたオファーを蹴っての広島復帰という「男気」もさることながら、メジャーの地で進化した投球もまた、大きな話題を呼んでいる。そんな黒田の投球術を本人自ら余すことなく語っている「クオリティピッチング」(著:黒田博樹/ベストセラーズ)から読み解いていこう。

【魔球「フロントドア」とは】


メジャーから帰ってきた黒田が投げる"魔球"が今大きな話題になっている。球種自体はツーシーム(ほぼシュートに近い軌道の球)が中心だが、投げられる軌道から一部のボールが「フロントドア」と呼ばれ"魔球"と恐れられている。さて、このフロントドアとはいったいどんな球なのか。

フロントドアとは
フロントドアを直訳すると「玄関」という意味になる。ホームベースを家、打者を正面玄関とすると、玄関に入っていくような球であるからこう名付けられた。
この説明だけだとイメージしにくいだろう。簡単に説明すると、フロントドアとは打者にとってインコースのボールゾーンに見える(場合によっては体に当たるように見える)球が急激に変化してストライクゾーンに入る球のことである。つまり打者が「危ない」と思って避けた球が、直前で曲がってストライクになることが多々ある。

投げる上での工夫
黒田はこのフロントドアを投げる上でさまざまな工夫をしている。ここでは黒田がよく使う左打者に対するツーシームでのフロントドアを前提に説明していこう。
まず、黒田は投げる位置をメジャー移籍後、プレートの三塁側から一塁側に変えた。その理由はフロントドアがより効果的になるから。一塁側から投げた方が左打者の体のより近い位置から変化するストライクになりやすい。黒田の言葉を借りれば「横の角度」をつけることができるのだ。

また、フロントドアを最大限に生かすために投げる球種もある。フロントドアは打者の体の近くを通るため、打者の目線は自身の近く高めに目付けされる。
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ライター情報: さのゆう

1992年生まれ、静岡育ち。イチローとMr.Childrenは別格。
好きなもの=スポーツ全般(特に野球)、ラーメン、戦国史
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