コラム:香港株上昇、中国の資本流出阻むダム決壊あるか

2015年 04月 9日 18:40 JST
 
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少なくとも株式相互取引に関しては、ダムはなお強固だ。しかし、そのダムが最終的に取り除かれた場合には何が起こるのかを考えると、中国の政策当局者は夜も眠れないことだろう。圧力は高まっている。

<背景となるニュース>

◎香港市場の売買代金は8日、過去最高の2524億香港ドルに到達。香港上場株の時価総額も28兆6000億香港ドルと過去最高。

◎上海と香港市場の株式相互取引で、中国本土からの香港株投資が8日、1日あたりの限度額の105億元に到達した。投資枠を使い切るのは昨年11月の制度開始以降で初めて。

◎中国本土からの香港株売買代金(本土投資家による香港株の売りと買いを合わせた額)は1日だけで210億香港ドルに達した。3月は月間で356億香港ドル、1日あたり平均は16億香港ドルだった。

◎本土・香港の二重上場銘柄は8日引け時点で、本土株が香港株より28%割高な水準だった。3月末ごろは36%割高となっていた。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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 4月9日、香港株は本土市場からの資金シフトを背景に上昇が続く。中国の金融市場を世界から隔てている「ダム」は取り除かれたのか。写真は人民元紙幣。2010年10月に韓国ソウルで撮影(2015年 ロイター/Lee Jae-Won)

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