堀井 シリーズものはプレッシャーを感じます。次の作品も同じ程度の面白さだと「つまらない」と言われます。一番困ったのは「III」の次。あれだけのヒットで、やりたいこともやり尽くし、ストーリーも3部作としてまとめてしまったので、4作目の依頼が来たときは困りました。
――平成2(1990)年発売の4作目「ドラゴンクエストIV 導かれし者たち」ではシステムが変わりましたね
堀井 全5章のストーリー立てにして、それぞれのキャラクターが際立つようにしました。ストーリーの裏にあるキャラクターの人生を感じ取ってほしかった。主人公の勇者だけでなく、旅のメンバーである他のキャラクターも立てるという方向にいきました。
――平成4年発売の5作目「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」だと、主人公が2人のヒロインから選んで結婚できることが話題になりました
堀井 あれはゲームの中でプレーヤーに本気で悩むという経験をさせたかったのです。片方のヒロインに人気が偏ると思いましたが、そこそこバランスが取れていて意外でした。
――シリーズ最新作の「ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城」が今春発売されました
堀井 評判が良いみたいでうれしいです。アクションゲームという新しい試みだったのですが、受け入れてもらえてよかったです。 (聞き手 三宅令) =続く
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