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時代を超えて愛され続ける岡崎京子の魅力を、今日マチ子と紐解く
- 文:野路千晶
- 撮影:菱沼勇夫
- (2015/04/09)
「強くなりたいなあ 強く 強く 強く」「そうよ あたしはあたしがつくったのよ」。これらは、岡崎京子の漫画に登場する女性たちのセリフです。このような数々の印象的な言葉とともに、1980~90年代のポップカルチャーとその時代を生きる女性の姿を重ね合わせた漫画作品で、瞬く間に時代の寵児となった漫画家・岡崎京子。彼女は、めまぐるしく変容する社会に寄り添いながら、時代と若者たちを軽やかに、鋭く表現しました。1996年に起こった不慮の事故により休筆を余儀なくされますが、その後も未発表作品や新装版が次々と刊行され、現在も新たな読者を生み続けています。
そんな岡崎京子作品の全貌を明らかにする展覧会『岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ』が、2015年1月24日から3月31日まで、世田谷文学館にて開かれました。300点以上の原画のほか、学生時代のイラストやスケッチ、当時の掲載誌などを集めたこの展覧会には、世代や性別を問わず、全国から2万5千人近くの人々が訪れました。今回は、日常の一場面を瑞々しく切り取った『センネン画報』や、戦争と少女をモチーフとした『cocoon』など、多彩な表現で知られる漫画家の今日マチ子さんと一緒に展覧会を巡りながら、時代を超えて多くの人々を引きつける岡崎作品の魅力を紐解いていきます。
今日マチ子(きょう まちこ)
漫画家。東京都生まれ。東京藝術大学卒業。2004年からほぼ毎日綴った1ページ漫画ブログ「今日マチ子のセンネン画報」が書籍化されて注目を浴びる。2005年「ほぼ日マンガ大賞」入賞。2006年・2007年・2010年・2013年文化庁メディア芸術祭「審査委員会推薦作品」に選出。著作に『みかこさん』『ぼくのおひめさま』(やくしまるえつこ朗読CD付絵本)の他、近刊に『いちご戦争』『5つ数えれば君の夢』『ニンフ』『吉野北高校図書委員会』等多数。戦争を描いた『cocoon』は劇団「マームとジプシー」により2013年に舞台化され、2015年には再演が決定。2014年には『mina-mo-no-gram』『アノネ、』『みつあみの神様』『U』が評価され第18回手塚治虫文化賞新生賞を受賞。
今日マチ子のセンネン画報
今日マチ子 kyo machiko (@machikomemo) | Twitter
岡崎京子作品の装丁デザインを数多く手掛けた祖父江慎が展覧会全体をアートディレクション
『岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ』の会期中に開催されたギャラリートークも担当された今日マチ子さんに、再び世田谷文学館にお越しいただきました。今日さんと一緒に会場を回るのは、岡崎作品の20年来の愛読者でもあるという、本展を企画された学芸員の庭山貴裕さんです。
庭山:展覧会全体のアートディレクションは、岡崎京子さんの単行本の装丁デザインを数多く手掛けた祖父江慎さんが担当してくださいました。「戦場のガールズ・ライフ」というサブタイトルにちなんで、各章の最初に象徴的な女性キャラクターを大きく配置するなど、祖父江さんならではのアイデアが会場中に散りばめられています。
会場に一歩踏み入れるとまず目に入ってくる『ヘルタースケルター』の扉絵も、来場者への視覚的効果を考えた祖父江慎さんのアイデアだそう。『岡崎京子の研究』の著者、ばるぼらさんが協力した年表や、貴重な学生時代のイラストなどが展示された「プロローグ」に続き、4章構成の展覧会の第1章、「SCENE1 東京ガールズ、ブラボー!!」が始まります。
今の漫画家は避ける「固有名詞」をたくさん用いて1980年代を描いた『東京ガールズブラボー』
1980年代初頭、ニューウェーブと最先端のオシャレにありあまる情熱を捧げる女子高生・金田サカエが、憧れの東京へと降り立つことから物語が始まる『東京ガールズブラボー』。ファッション誌『CUTiE』で1990年から1992年まで連載されていた、岡崎京子さんの代表作の1つです。展覧会の第1章は、この作品から幕を開けます。
今日:私はリアルタイムで岡崎京子さんの漫画を読んでいなくて、『東京ガールズブラボー』を手にとったのも2000年代に入ってから。当時、1980年代のカルチャーのことはあまり知らなかったので、「こういう時代があったんだな」と珍しい気持ちで読みました。でも、描かれている女の子の生態が今と全然変わらなくて、昔の話だから読めないとはまったく感じなかったですね。岡崎京子さんの「楽しい女の子像」が詰め込まれた作品だと思います。
庭山:時代を超えた女の子の生態を描きながらも、その時代を感じさせるのは、固有名詞の多さによるところがありますよね。『東京ガールズブラボー』だと、主人公のサカエちゃんが行きたい場所として列挙する、「ツバキハウス」(新宿テアトルビルにあったニューウェーブ系ディスコ)や「ピテカン」(原宿にあったクラブ「ピテカントロプス・エレクトス」)、「ラフォーレ」とか。そういう固有名詞がたくさん出てくる表現は、今の漫画ではあまり見られないですよね。
今日:そうですね。固有名詞は時事ネタ以外には使わないという、漫画家の暗黙のルールがあります(笑)。固有名詞はそのときにしか通用しないものも多いから、あまり使いすぎると1年後に読めなくなってしまうという問題があって。でも、今あらためて『東京ガールズブラボー』を読むと新鮮で、言葉が素直に使われていていいな、と思いますね。固有名詞が価値を持っていた時代ならではの表現だと思います。
庭山:現在の漫画ではそれが通用しないという感覚はありますか?
今日:今の時代は、固有のものに執着せず、ブランドが価値を持たなくなり、人々が細分化してきていますよね。岡崎さんの作品でも、「こっち系の服を着ている人はこっち系」みたいな表現がありますが、当時はファッションやカルチャーでいくつかの分類ができていたと思うんです。でも今は、アニメTシャツを着ているからといってオタクではないとか、かつてのようなわかりやすい分類はできなくなってきている。そういう時代の違いは感じますね。
庭山:さまざまな分野からの引用も岡崎作品の特徴の1つですよね。『チワワちゃん』の単行本の巻頭に、「あなたが これから 向かうところは わたし達が やってきたところ」という一文があります。1980年代を描いた作品を紹介するこの章で、その時代から現在にかけて反復している事柄や続いている事柄を感じ取ってもらえたらと思い、会場にもこの文章を掲げました。これは岡崎さんが以前対談した宗教人類学者の植島啓司さんの著書の一節の引用だと思われますが、もはや出典が意味をなさないほど、岡崎作品の中では過去や同時代のテキスト、漫画、音楽、映画などからの膨大な引用が交錯していて、それが従来の作家とは異なる独自性になっていると思います。
今日:重いテーマでも、引用によって違う風がふっと入ってくる感じがありますよね。すべてが岡崎さんの言葉ではなく、関係のないところからの引用が入ることで、作品が重くなりすぎず、軽さが加わっているように思います。
野路千晶
1984年生まれ。ライター。文化施設勤務を経て、現在は美術誌を中心にウェブ媒体などで執筆を行っています。
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