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ことしの本屋大賞に「鹿の王」4月7日 19時25分
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全国の書店員たちの投票で選ぶことしの「本屋大賞」は、架空の世界を舞台に、謎の伝染病を防ごうとする人たちの姿を描いた、上橋菜穂子さんの小説、「鹿の王」が受賞しました。
本屋大賞は、毎年、全国の書店員たちが「いちばん売りたい本」を投票で選ぶ文学賞で、過去の受賞作はいずれもベストセラーになり、映画やテレビドラマ化されるなど影響力の大きい文学賞として注目されています。
今夜、東京・港区で受賞作が発表され、ことしは上橋菜穂子さんの「鹿の王」が受賞しました。
この作品は、獣にかまれることで伝染する病気に苦しむ架空の世界を舞台に、病気が広まった理由や、その治療法を探す人々の姿を描いています。
侵略してきた国の支配下に置かれた人々が伝染病を利用して支配から脱しようとしたり、異なる民族の文化の対立によって伝染病の治療や予防が妨げられたりするなど、複雑な世界観のもとで生命の意味を問いかけた作品です。
作者の上橋さんは東京出身の52歳。大学で文化人類学を学び、平成元年、大学院生の時に「精霊の木」で児童小説家としてデビューしました。
その後、「精霊の守り人」、「獣の奏者」はアニメ化され、NHKで放送されています。
また、去年、児童文学の分野で世界的に最も権威のある賞、「国際アンデルセン賞」の作家賞も受賞しています。
上橋さんは「読者の代表ともいえる書店員のみなさんに選んでいただけたことは大変光栄です。読んだ人が、『ああ、楽しかった』と思える物語が、物語の原点だと思うので、これからもそうした物語を書いていけるようがんばっていきます」と受賞の喜びを語っていました。
今夜、東京・港区で受賞作が発表され、ことしは上橋菜穂子さんの「鹿の王」が受賞しました。
この作品は、獣にかまれることで伝染する病気に苦しむ架空の世界を舞台に、病気が広まった理由や、その治療法を探す人々の姿を描いています。
侵略してきた国の支配下に置かれた人々が伝染病を利用して支配から脱しようとしたり、異なる民族の文化の対立によって伝染病の治療や予防が妨げられたりするなど、複雑な世界観のもとで生命の意味を問いかけた作品です。
作者の上橋さんは東京出身の52歳。大学で文化人類学を学び、平成元年、大学院生の時に「精霊の木」で児童小説家としてデビューしました。
その後、「精霊の守り人」、「獣の奏者」はアニメ化され、NHKで放送されています。
また、去年、児童文学の分野で世界的に最も権威のある賞、「国際アンデルセン賞」の作家賞も受賞しています。
上橋さんは「読者の代表ともいえる書店員のみなさんに選んでいただけたことは大変光栄です。読んだ人が、『ああ、楽しかった』と思える物語が、物語の原点だと思うので、これからもそうした物語を書いていけるようがんばっていきます」と受賞の喜びを語っていました。
選考方法と過去の受賞作
本屋大賞は、全国の書店員が投票で「いちばん売りたい本」を選ぶ賞として、平成16年にスタートしました。参加する全国の書店の店員が1次投票で上位10作品を候補作として選び、さらにすべての候補作を読んだうえで、2次投票で大賞を決めます。
12回目となる今回は、全国の461の書店の580人の店員が参加しました。最初の年に大賞を受賞したのは、芥川賞作家でもある小川洋子さんの作品、「博士の愛した数式」です。80分しか記憶がもたない元数学者と、家政婦、その息子の交流を描いた作品で、単行本は50万部以上のベストセラーとなり映画化もされました。
また、平成18年に受賞したリリー・フランキーさんの「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」は、これまでの受賞作の単行本では最も多い220万部を記録しました。
このほか、平成23年に受賞した東川篤哉さんの「謎解きはディナーのあとで」はシリーズで380万部を突破するなど、受賞作はいずれもベストセラーとなっています。さらにほとんどの作品がテレビドラマ化や映画化されるなど、商業的にも大きな影響力をもつ文学賞として注目されています。
12回目となる今回は、全国の461の書店の580人の店員が参加しました。最初の年に大賞を受賞したのは、芥川賞作家でもある小川洋子さんの作品、「博士の愛した数式」です。80分しか記憶がもたない元数学者と、家政婦、その息子の交流を描いた作品で、単行本は50万部以上のベストセラーとなり映画化もされました。
また、平成18年に受賞したリリー・フランキーさんの「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」は、これまでの受賞作の単行本では最も多い220万部を記録しました。
このほか、平成23年に受賞した東川篤哉さんの「謎解きはディナーのあとで」はシリーズで380万部を突破するなど、受賞作はいずれもベストセラーとなっています。さらにほとんどの作品がテレビドラマ化や映画化されるなど、商業的にも大きな影響力をもつ文学賞として注目されています。