僕の持つ、浅はかさとネガティブさに気づかれてしまったのかもしれない。
顔とスタイルは抜群なのに、一生結婚出来ない孤独者のようである。
自己中心的なことを延々と連ねているから、最初の数回は面白おかしく読んで貰える。
この世の幸せを、根こそぎ踏みつぶす系の記事ばかりあるからだ。
一般的な人なら、我慢し、口を閉ざす場面でも、僕は耐えられなくって地団駄を踏む。
しょうもないガキの泣き喚き。
世間の人々は、醜態を晒している人間を見るのが大好きなのだ
はてなの有名勢は基本的に、声は大きいが、器は小さい。
マサラタウンでずっと演説しているような種類の人間である。
既存の○○論に、自分の感情を重ね合わせて発表する事が趣味なのだ。
打ち出す記事はどれも断言口調でそれっぽいが、頭の悪さが滲み出ている。
もしくは、前頭葉が退化しているせいか、思いやりの欠落した主張だらけになってしまう。
形だけを整えている、ロケット団のような存在だ。
どうして、影で小馬鹿にされながらも投稿生活を続けてしまうのか
「書いてないよりは、書いている方がなにか良いことあるかもしれないな」
夢も希望もないから、取りあえず無表情に生きている若者のようなブログスタイル。
信仰心などない癖に神頼みをしたり、賽銭箱に小銭を投げ入れるの似ている。
日本人の気質がそうさせているのかもしれない。
僕は幼い頃、暇を見つけてはアザラシの人形を殴りつけていた。
「こらっ! バチが当たるわよ。魂が宿っているのだから、大切に扱いなさい」
霊媒師でもないお母さんに、いつも叱られた。
根拠もないのに、霊の存在を押しつけられた僕は、布団を血だらけにして寝るしかなかった。
「いつか心霊現象に巻き込まれるのではないか!」
あまりの恐怖に、我を忘れて怒鳴ることしか出来ない。
血圧が上昇しているせいなのか、毎晩鼻血が止まらなかった。
僕がはてなから逃れられないのは、きっと母親の教育のせいだ
無条件で幽霊を信じてしまうが如く、目的も持たずにふわっと書くような人間になってしまった。
疑うことを知らない、純真で無節操な赤子のように。
曖昧模糊としたものを、なんとなく受け入れる人生観。
母親によって形成された、僕のアイデンティティー。
自分自身が持つ、生き方の奴隷になっているような気分だ。
そうした生き様が、とうとう世界に知れ渡ってしまった。
「がんばって長文を書いている割には、清い信念も、不屈の闘志も伝わらないな」
唾を吐きかけられてしまう程、ブログ底辺に落ちた。
はてな界の貧困層で、いつまで喘がなくてはならないのだろうか。
今になってやっと、ピケティが打ち出した『21世紀の資本』の意味が分かった気がする。
中堅グラビアアイドルが、タイに整形旅行へ行き、戻って来たら芸能界に席がなかった――のような気分だ。
落ちぶれ、安いキャットファイトに参加して、日銭を稼ぐ。
脱がされるように記事を書き、まだ電話代を払っていない小汚いスマホで撮影されるように観覧される。
ブログを書く度に、格差を感じてしまう。
はてな民に、精神的な殴る蹴るの暴行を受けている
「役立たずは雲の先で宇宙ゴミにでもなってくれ。不要な人間が溢れても国は栄えない」
全国民にパワハラをされているような毎日だ。
昼休憩に行う束の間の瞑想中も、僕を毛嫌いする人間の感情が集う「集合的無意識」の世界に辿り着いてしまって、過呼吸になってしまう。
「ぜい……、はぁ、はぁぁ……、はっ、はっ……」
「無理するなよ。大丈夫か? いつも一生懸命働いてくれているもんな」
慈悲深い上司が、優しい言葉を掛けてくれる。
僕の手指を踏みしだきながら。
こうして記事を書いている今も、薬指の裂けた爪が、中指の腹に突き刺さっている。
昔から僕は、「きちんと思考しているかい? 動物のように生きられるのは幼稚園児までじゃぞ」と説教を受けて育って来た。
イヌやサルやキジのように生きているのだから、そういわれるのも致し方ない。
僕は、はてなにウヨウヨと蠢くエコノミックアニマルとは別次元の存在である。
本能的、自然的な暮らしを大切にしたい。
人間は自然を破壊するのが特技だ。
森林を伐採し、海に毒液を流し、動物を切り刻んでしまう。
こうした習性があるから、大自然のように気の向くまま生きていると殺される。
路傍に咲いたタンポポのように、風に吹かれても、雨を浴びてもボケっとしているのを、この世界の人々は許してくれない。
人類は、根っからの壊し屋なのだ。
袋叩きが趣味な、サディストである。
そうでなければ、この世にサンドバッグなど存在しない。
全ての読み手は、「このブロガーが嫌がることはなんだろう?」と頭を回転させている
炎上しそうな記事を探し出し、謝罪文を書かせ、最後には引退することを望む連中なのだ。
「こいつは莫大な承認欲求を持っているのが判明していますから、極力スターやブクマをつけないようにしますか」
部屋に出るアシナガグモよりも、僕は相手にされなくなった。
「数千文字も書いているのに、見向きもされない可哀想な状況を見るのが趣味なんですよね」
こんな考えのはてな民が、ぽつりぽつりと増えている。
前述したとおり、僕はブログを書く理由など持ち合わせちゃいない。
母親の教育で、習慣の奴隷と化してしまったため、無目的に書き続けるだけだ。
一度、ネガティブなロケットに乗り込んでしまったら、空中分解するまで辞められない。
制限なき宇宙に生身で飛ばされ、息苦しさを感じて、じっくりと死んで行くその時まで。
黒ギャルのようなブログ人生だった……
好き放題皮膚を焼いて、男を並べて暴れ回る全盛期が終わると。
お仕置きされるようにシミだらけになり、肉体がたるみ、誰にも相手にされなくなってしまう。
命綱なしでビルから飛び降りるようなものだ。
ひゅぅぅぅぅぅぅぅっと落ちれば、途中までは気持ち良いが、いずれ絶望を知る。
今の僕はまさに、落下する黒ギャルそのものだ。
快晴の空の下、もげた肉片が照らされる。
燃えるように過ごした最高の時代を思い出し、孤独と痛みに焼かれながら、
「あ……りが……と……う」
最後ぐらい、奈落に落ちた自分を愛して上げようと、思ってもいないことを命懸けで口にする。
終わりのその時まで、はてブを夢見ながら――
究極残念奥義―賢者無双―~俺が悪いんじゃない、俺のことを無視するおまえらが悪いのだ~ (一迅社文庫)
- 作者: 松山剛,ゆきさん
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2015/03/20
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログを見る