[PR]

 中国の国営中央テレビの人気司会者、畢福剣氏(56)が私的な会食の席で建国の指導者、毛沢東主席を批判した動画がインターネット上に流出し、騒ぎになっている。「全国の人民におわびすべきだ」などと非難が高まり、地元メディアによると、中央テレビは畢氏が出演する番組の放映を中止した。

 畢氏は9日夜、中国版ツイッターの微博で「社会に心からおわびする。教訓をくみ取り、自らを厳しく律する」と謝罪を表明した。

 畢氏は知名度が高く、今年は日本の紅白歌合戦に当たる春節(旧正月)恒例の番組でも司会を務めた。中央テレビは8日夜、「発言は重大な社会的影響を引き起こした。真剣に調査し、厳しく対処する」としていた。

 6日に投稿されたとみられる動画には、畢氏が京劇のフレーズに合わせ、毛沢東について「我々を苦しめた」などと述べる姿が映っている。この言動にメディアなどから非難が集まった。一方、私的な会合での発言が暴かれたことに、ネット上では「食事を盗み撮りして投稿するなんて恐ろしい。文化大革命の時代のようだ」との声もある。(上海=金順姫)