激戦区から:’15道議選/下 函館市/札幌市東区 /北海道
毎日新聞 2015年04月09日 地方版
◇定数1減、7氏が混戦 函館市
◆函館市(定数5)
平出陽子 66 民現(6)
高橋亨 61 民現(3)
見付宗弥 45 民新
本間勝美 46 共新
佐々木俊雄 64 自現(2)
志賀谷隆 61 公現(1)
川尻秀之 69 自現(6)
定数が今回から1減の5になり、現職5人に新人2人が挑む混戦模様。函館市がJパワー(電源開発)大間原発(青森県大間町)の建設中止を求めて提訴し、市民から支持を受けているのを意識してか、全7氏とも「大間原発反対」「建設工事中止」を訴えている。
自民は現職2人が出馬。前回トップ当選した川尻秀之氏は来年3月の北海道新幹線開業を地域の活性化に生かすと訴え、商工・観光業などの支援者を固める。前回2位の佐々木俊雄氏は6日、演説会に集まった支持者に「定数が1減っただけで戦い方がガラッと変わる。大変厳しい」と訴えた。
民主は3人を擁立したが、支持労組の連合函館は北教組出身の平出陽子氏と市職労出身の高橋亨氏の現職2人のみを推薦し、新人の見付宗弥氏は支援にとどめた。定数1減で激戦になるのを見越し「確実に取れるところを優先した」(連合幹部)という。見付氏は新党大地から推薦を得て、若さを前面に押し出して追い上げを図る。
公明現職の志賀谷隆氏は支持母体の創価学会が持つ組織票を固め、道南ドクターヘリ導入などの実績を訴えている。
共産新人の本間勝美氏は社会福祉士として医療・福祉現場で活動してきた経歴をアピールし、共産議席の復活を目指す。【鈴木勝一】
◇公、共が激しいバトル 札幌市東区
◆札幌市東区(定数4)
谷口誠 53 無新
星野高志 63 民現(5)
大崎誠子 58 自現(3)
宮川潤 54 共新
阿知良寛美 59 公新
自民、民主の現職2人に新人3人が挑む。とりわけ、いずれも札幌市議から転じた公明の阿知良寛美氏と共産の宮川潤氏が激しいバトルを繰り広げている。
公明は引退する包国嘉介氏に代わって阿知良氏を擁立。8日には、党本部の石井啓一政調会長が選挙区入りするなど、支持拡大に躍起だ。
一方、共産は昨年の衆院選で公明を上回る比例票を東区で得ただけに、余勢をかって12年ぶりの議席獲得を目指す。党公認の市長候補と連動した戦いを進め、4日には小池晃参院議員が応援に入った。
4期務め引退する民主の久保雅司氏の後継指名を受けた谷口誠氏は無所属で出馬。出身の北電労組を中心に連合の支援を受ける。