HONZ現代ビジネス
2015年01月06日(火)

『絶対に行けない世界の非公開区域99』行けない場所にはワケがある

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レビュアー:内藤 順

企業秘密として、立ち入りを禁じられた場所。
軍事上のセキュリティによる観点から、非公開とされてきた場所。
都合が悪いからと、見て見ぬふりをされてきた場所。
都市伝説として知られており、本当にあるのかどうか分からない場所。

これだけ交通手段も発達し、情報化が進んだとはいえ、まだまだ世界は広い。宗教、科学、歴史、戦争、様々な分野において、限られた人間しか立ち入れない驚きのスポットが数多く存在している。そして須らく行けない場所にはワケがあるのだ。

それはまさに世界中に散らばった情報社会の秘境。ヒトラーの地下壕から伊勢神宮まで、本書に掲載されている全99ヶ所の非公開区域の中から、そのいくつかを紹介してみたい。

先祖とのつながりを重視することでも知られるモルモン教。その総本山の近くには、世界最大と思しき35億点を越える家系データが保管されている。ユ タ州に位置する岩山の地下深くにそびえ立つ、グラナイトマウンテン記録保管庫という施設だ。施設の総面積は6000平方m、核爆発にも耐えられるほどの頑 丈な扉の奥に存在するのだという。

2010年には保管されている系図記録のうち、およそ3億点が一般向けにオンライン公開されるようになったものの、その実態はまだ明かされていない。扉の向こうにはどのような秘密の情報が眠っているのだろうか。

(左)グラナイトマウンテン保管庫への3ヶ所ある巨大な入り口の一つ ⒸASSOCIATEDP RESS (右)世界中から収集された系図記録を収めたマイクロフィルム ⒸGetty Images

今からはるか昔に起こった天地創造。その瞬間に限りなく近い景色が見られる場所がある。それがアイスランドの南に位置する、スルツェイという島。 1963年にこの海域で火山噴火が起きると、一週間ほどで新島が形成。やがて噴火が収束する頃には、面積2.7平方キロほどの島に成長したのだという。

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