京都地検の女5 2015.04.08


(成増清剛)いやぁいいですねエーゲ海クルーズ。
(高原純之介)10日間独身だよ。
(鶴丸あや)何しょげてるんですか!リンダちゃんの見聞を広めるための旅でしょ?
(店員)いらっしゃいませ。
あっこっちこっち!
(池内弘二)ああ…。
まいりましたよ。
上賀茂のほうは晴れてたのに…。
生ビールね。
(店員)はい。
こっち着いたらざんざん降りで。
またビニール傘…。
またビニール傘買ったの?はい。
あれはお前間違えるしなたまる一方だよあれ。
そうよ折り畳み傘ちゃんと持つのよ!エコじゃない!心がけます。
そうそう。
副部長大変ですね。
今日から1人ですって?そうなのよ奥様がねリンダちゃん連れてギリシャ旅行に行かれたんですよね。
それで寂しそうだからみんなに召集かけたの。
あははは…。
そう僕は寂しい。
孤独だよ。
まあまあまあまあ…。
(高原)だが同時に…ふふふ…はははー!この解放感がこたえられない!
(池内)あははは…!何今の!家族が家にいないということは僕が何をしようと誰にも文句を言われないっていうことだ!ねっご飯粒をボロボロこぼそうとか便座を上げっぱなしにしようと僕の自由だ!
(池内)わかるなぁ〜!女房がいないとおならバシバシできるしくしゃみも…。
ゴミも散らかし放題!あははは!汚い何それ!そんなひどい!さてと…。
じゃあ僕は帰ってたまってたDVDでも見まくるかな。
ちょっと副部長…。
おならし放題でさ。
(高原・池内・成増の笑い)何ですかそれは!
(高原)今日はごちそうさま。
(2人)ええどうも。
ホントかわいくない!汚い!もう!ねえ…僕の傘見当たらないんだけど。
(店員)はい…。
あっチェックの俺のだから。
ああピンクは私です。
そのビニール傘は僕のですからね。
あっ誰か間違えて持ってっちゃったんじゃないの?これ。
あっ…お客さん…これお客さんのですか?いや違うよ。
うちも2人ともビニール傘だし。
ああ…じゃあこれ持ってってください。
ええっこれ?はい。
いいか。
ありがとうございました。
(刺す音)
(高原)うう…。
本当にギリシャの奥様にお知らせしなくていいんですか?昨夜君も聞いただろう?全治10日だ。
かすり傷だよ。
でも刺されたんですよ?そこだよ。
誰が僕を狙ったのか。
犯人が逮捕されるまでは心配なんだ。
家族を狙う可能性もあるからね。
向こうにいてくれたほうが安心できる。
(ため息)
(ドアの開く音)失礼します。
高原さん申し訳ありません。
事件直後にあの一帯に緊急警備敷いたんですが…。
そうか…。
現在京都市内各署と連携して犯人確保に全力を挙げてますので。
現職検事を狙うなんて…司法に対する挑戦だわ!繰り返しになりますがホシについて覚えてることはありませんか?うーん…昨夜も言ったとおり一瞬のことだったからね。
黒っぽい服でフードを深く被っていることしか…。
顔は見てないんだ。
年齢は?悪いがそれもはっきりしない。
では失礼なんですが高原さんに恨みを抱いている人間は?起訴した被疑者の中で逆恨みして副部長に恨みを持ってる人間がいるかもしれない。
昨夜からそれを考えてみた。
しかし…僕を刺すほどの恨みを持った被疑者はみんな今塀の中だ。
そうですか…。
すまん役に立たなくて。
いいえ。
じゃあ何か思い出しましたらすぐ連絡ください。
地検のほうもご心配なく。
いつにも増してバリバリやりますから!気兼ねなく療養してください。
それが一番心配なんだけどね…。
月水金が麗子さんそれで火木土が香織さん。
大体の買い物リストだからお願い。
(漆原さやか)私は何したらええの?土曜日のゴミ当番代わってもらったら助かる!それくらい軽いもんや!ありがとう!ホント助かる。
もうね非常事態なのよ。
何とかこの10日を乗り切らないといけないのよ!
(吉川香織)ねえねえ…支払いどうするの?支払い。
レシートもらっておいて。
後で精算する。
ああはいはいはい…。
(柿野たまこ)精算で思い出した!うん?
(桜井麗子)わあっ!麗子さんこの間スーパーで貸した1000円まだ返してもらってません。
(麗子)ええっ?それ人違い。
お刺し身大特価の日にお金借りたのこの人!えっ?私借りた?ちょっとあんたそうやって時々とぼけるのめっちゃ悪い癖やで!時々って私が毎回借金踏み倒してるみたいやないの!ちゃうか?人違い…。
昨夜雨が降ってたし…。
もしかしたら…大変!ちょっと…。
(4人)わあっ!
(4人)転ぶと寝たきりよー!まだそんな歳じゃない!!えっ?傘?そう。
あの時副部長は自分のものじゃない傘を持って店を出た。
あの時間お店の周りは暗かったし雨も降ってて見通しも悪かったわ。
じゃあホシはもしかしてあの傘花柄の傘を目印に襲ったと。
犯人は人違いしたんじゃないかしら?ねえ傘に残ってる指紋とあの時居酒屋にいた客を洗って!わかった。
任せておけ任せておけ。
なっ。
任せておけ。
行ってくる。
ちょっと!
(ノック)
(北見加代子)純ちゃん…。
加代ちゃん…。
(加代子)生きてたんだ…。
よかった…。
お香典出さなくて済んだ。
うふふふ…。
(高原)おいおい。
新聞記事見てね「検事刺される」の後に「高原純之介」って名前…見た時心臓止まりそうだった。
内臓まではいってない。
軽いケガだよ。
うん…。
何年ぶりだ?母が亡くなった時に来てくれたでしょ?あれ以来だから10年ぶり。
そんなになるか…。
元気?う〜んガタきた体にムチ打って…だなぁ。
ふふふ…。
あっこれそっち置くね。
ああ。
ありがとう。
(加代子)今ね京蓮大学でラグビー部の相談役みたいなことやってるんだ。
相談役か。
へえ〜そりゃすごいや。
ねえ犯人どんな奴だった?凶暴な顔してた?それがよく見てないんだ。
情けない。
いくら雨が降ってたからっていっても犯人の顔見てないなんて…。
私だったら槍が降ろうがその場で捕まえてたわ。
人事だと思って…こっちはグッサリやられて結構ショック受けてるんだからさ。
勘弁してくれよ。
ドジだなぁ純ちゃん。
まあ昔からそうだった。
ああ…あの頃と同じだ。
覚えてるだろうほらあの…鳥居の下で…。
嫌だふふふ…またその話…。
純ちゃん会うとそればっかり。
(2人の笑い)あっイテテ…。
あっ…大丈夫?大丈夫?
(ノック)お待たせしました。
傘の柄に残ってた指紋の1つがこの男のものでした。
安藤浩二広域暴力団星龍会の幹部です。
あっ。
「あっ」て何ですか?確かにいたなこいつ。
あの晩あの店にも…。
俺と目が合ったら出て行きやがった…。
においますねかなり。
嫌な札引いてきたな。
(池内)えっ?この安藤なうちの薬物対策課がガラ押さえようとしている要注意人物だ。
薬物対策課?こいつが西に広がるヤクの密売ルートの要だと睨んでる。
だがなかなかシッポがつかめない。
対策課は歯ぎしりだ。
確かにとんでもないのにぶつかったな。
まあともかく当たるしかないな。
(太田勇一)万年人手不足のところへ持ってきて副部長不在の事態に陥るとは…。
とにかく今週中にこれだけの案件を処理していただきます。
小さなことにはこだわらず右から左へ速やかに!太田さんあなた何年私と付き合ってるの?承知してます。
私は取り調べマシンじゃないわ!犯行を犯したのは血の通った人間よ!事件だって血が通っているわ!右から左へお茶を濁すような取り調べこの鶴丸にはできません!わかってるじゃない。
でも今回だけはそこを曲げてマシンに変身してくださいまし!
(本木恵介)本木戻りました。
タマネギ!!貴様この非常事態にどこをほっつき歩いてた!?いやいや…太田さん言うてたじゃないですか。
上司の覚えをよくしておくのも事務官見習いの大事な仕事やって。
だから僕副部長のお見舞いに行ってきました。
それとタマネギじゃないっす。
貴様俺より先に…!抜け駆けしやがって!ゴマすりが好きなところを見ると太田さんもマシンじゃないみたいね。
副部長どうされてた?それが何か勝手に退院されたとか…。
退院?まあどうぞ。
わあ…。
純ちゃんこんな立派なお宅で暮らしてるんだ。
大した家じゃないよ。
あははは…大きい…。
こんなの初めて見た…。
いや子供が大好きでね…。
ごめんねちょっと邪魔だったね。
(高原)よいしょ。
ああ…。
(ピアノ)ふふふ…。
で話って何だい?あああの…お台所も見せてもらおうかな。
どっち?こっち。
あっこっち?あっ!わあ〜素敵。
こんなところでお料理できる奥さんなんて幸せなんだろうな。
わあ〜大きいオーブン。
私もここでグラタンとかローストチキンとか作ってみたいな。
いいよ。
うん?加代ちゃんの手料理大歓迎だ。
毎日店屋物もあきるからね。
どう?今夜一緒にここでメシ…。
えっあっ…ホント?おう。
ゆっくり話聞くよ。
ああ…。
(チャイム)
(チャイム)あっ…。
(ため息)あっ副部長!どうして勝手に退院なんか!いや病院は苦手なんだよ。
メシはまずいし1日天井を見上げてたらね重病人の気分になっちゃうんだよ。
だって1人じゃお困りでしょ?お食事や何かだって…。
うん?お客様?うん…。
(高原)幼なじみの北見加代子さんだ。
彼女の兄貴と俺が同級生だったんだ。
ああ…地検の鶴丸です。
初めまして。
ちょうどよかった。
今日はね彼女が手料理を作ってくれるんだよ。
あやちゃんも一緒に食べていくか?手料理?ええ。
あっ…大したものは作れないんですけど…。
あっあの…失礼ですけどこちらの奥様と面識はおありですか?いえ。
でしたらお料理なさるのはちょっと…。
いえあのキッチンは主婦にとっていわば城。
会ったことのない女性が食器やお鍋を勝手に使うのはいかがなものかなって…。
まあ女房には黙ってりゃ済むことだからさ。
主婦の勘をあなどらないでください。
食器の位置が3ミリずれただけで「あっ他人が来た」ってピンときます。
あやちゃん…。
すいません。
私が無神経だったですね。
いやそんな…。
彼女はうるさいタイプっていうか…。
で捜査のほうの進展はあったのかい?純ちゃんを刺した犯人見つかったんですか?いえまだです。
でも有力な情報が。
どんな?部外者の方に詳しいお話はできないんですよ。
あっ…。
また出しゃばっちゃったみたいですね。
ごめんなさい。
私今日はこれで失礼します。
加代ちゃんうちがあれならさ外でメシでも…。
ううんありがとう。
またいつかね。
失礼します。
(高原)加代ちゃん…。
(ため息)あやちゃんまるで…小姑だな。
そんな…。
君と仕事上で衝突するのは望むところだけどね。
僕のプライベートは君の管轄外じゃないのかね?そうはいきませんわ!副部長は事件の被害者なんですよ。
しかもケガ人です。
奥様不在の今生活全般に目配りするのは私の役目です!病院に戻れとは言いません。
でも包帯を取り替えに毎日通院してくださいね。
お酒は禁止!病人らしく節制!いいですね?しかし…うーん…。
わかりましたか?
(安藤浩二)あの居酒屋にか。
いたかもしれへんしいいひんかったかもなぁ。
おいとぼけるなよ。
俺と目が合っただろ。
なっ?あの時俺らが警察関係者と知って席を外した。
それから高原さんの傘を持ってお前は表へ出て行ったんだろ?女に借りた傘持ってるのも格好悪いしなぁ。
その高原っちゅうのもついてへんな。
ふふふ…。
笑ってんなよ安藤。
お前を恨んでる奴がお前を狙ってやったって可能性があるんだよ。
心当たりがある人間がいたら教えろ。
俺はまっとうな市民やで。
俺を恨んでるのはあんたら薄汚れたデカどもだけや。
まっとうな市民だったら協力しろ。
何かあったらこれに連絡だ。
よろしくな。
あれから何年になる…?
(加代子の声)ドジだなぁ純ちゃん。
まあ昔からそうだった。
情けない。
いくら雨が降ってたからっていっても犯人の顔見てないなんて…。
左左…!右右右…!右!ラスト!ラスト!左左左!見ろ見ろ!流せ流せ…!
(高原)君達ちょっといいかな?ここのラグビー部の相談役の北見加代子さんって知ってるかい?相談役?それって北見のおばちゃんのことじゃない?あの人相談役じゃねえよな。
だよな。
あっ北見のおばちゃん捜してるんだったら食堂にいますよ。
ああそう…。
ありがとう。
(高原)やあ。
(加代子)ああ…。
あははは…。
見てのとおりよ。
相談役なんてどの口が言ったのかしらね。
食堂のおばちゃんの仕事ぶり見に来たわけじゃないでしょう?
(高原)いやね加代ちゃんが話したいことがあるって訪ねてきてくれたのにうるさいのが途中からやって来てそのままになってただろ?だからそれでね…。
あれは挨拶代わりよ。
話すことなんか何もないから。
(高原)待って加代ちゃん!僕のほうが訊きたいことがあるんだよ!この前は訊けなかったんだけど…そのアザどうしたの?君とご主人とのことは聞いている。
(高原)周囲はみんな離婚を勧めたが加代ちゃんは最後までご主人は本当はいい人だからって懸命にかばった。
7年ほど前にそのご主人も亡くなった。
そんなこと言いたくてわざわざ来たの?心配なんだよ。
加代ちゃんがまた誰かに暴力を振るわれてるんじゃないかって。
助けたいんだよ君を。
助けたい?私の何を助けてくれるっていうの?昔なじみっていったってこっちはしがない食堂のおばちゃん。
そっちは立派な勝ち組。
うんと高いところにいるつもりなんでしょ。
ふっ…見下してるんだ?そんなつもりじゃ…。
純ちゃんとは住む世界が違うの!加代ちゃん!イタッ…アイタタタ…。
純ちゃん?純ちゃん!純ちゃん!北見さんと会ってた!?副部長ケガしてるのよ!それなのに何でわざわざ…!まあまあまあ…それがまあ言葉濁してな答えてくれないんだよ。
それとな…それとちょっと。
例の星龍会の安藤とその北見さんっていう女性とになつながりがないか調べてくれってよ。
安藤って…副部長を襲った人間が本当に狙ってたかもしれない男でしょ?その男とのつながりって何よ?だからそのあたりの説明も…。
副部長変!絶対変だわそれ!
(鶴丸りん)うるさい!病院なのよもう少し静かにできないの?あんた歯ブラシと下着の替えは?もう買ってある。
もう…ちょっとどいて!何で北見さんに会いにいらしたんですか!?何で彼女と安藤の関係を調べさせてらっしゃるんですか?マシンガンみたいに訊いて…ケガ人なのよ。
大事な話なの!あんたもう帰りなさい。
急に呼び出して今度は帰れって…いつも勝手なんだから!りん!…じゃあ高原さんお大事にね。
おうりんちゃんありがとうね。
気をつけて帰るんだよ。
副部長。
ああっ…。
どうやら白状しないと質問攻めが延々と続きそうだな。
はい。
実はね僕の見舞いに来た加代ちゃんがこう言ったんだ。
「いくら雨が降っていたからといっても犯人の顔見てないなんてね」…。
しかし彼女が働いているラグビー部の寮は上賀茂にある。
あの晩居酒屋にやって来た池内君が言ってたように上賀茂のほうは晴れてて雨は降ってなかった。
確か新聞報道でも雨のことには触れてませんでしたよね。
副部長もしかして…。
(刺す音)まさか。
何で彼女が僕を…。
大体彼女は人を刺すだの何だのできる女性じゃないよ。
僕が保証する。
でも…。
断じてない!あやちゃん今の君の暴走は許せないぞ。
副部長は常々事件関係者に思い入れしすぎるなと言っておいででした。
でも今の副部長はその加代ちゃんに思い入れたっぷりに見えますが。
幼なじみだって言ってらしたけどでもどうしてそこまで彼女に?もしかして昔…ロマンチックな関係だったとか?そんな色っぽい話じゃないよ。
だがね彼女は僕の生き方の根本を決めた大事な女性なんだ。
生き方の根本?僕は彼女の兄貴と同級生だった。
僕らは中学生で…当時まあ優等生の部類に入っていた僕はクラス委員をやってた。
ある時教室でケンカ騒ぎが起きた。
殴られたのは加代ちゃんの兄貴でね。
実は明らかなイジメだったんだが教室内の空気を読んで僕はケンカ両成敗で穏便に事を収めた。
その翌日当時まだ小学生だった彼女に呼び出された。
うちのお兄ちゃんは悪くない…。
うちのお兄ちゃんは悪くない!純ちゃんだってそんなことわかってるでしょ。
何で助けてくれなかったのよ!純ちゃん男なら正義の味方になれ!!殴られたんですか?ああグーでね。
まあ…。
そしてずばりひと言…「男なら正義の味方になれ!!」。
すばらしい!胸がスーッとする啖呵ですね。
僕はそれまで親にも友達にも殴られたなんてことはなかった。
だから強烈な体験だった。
子供ながら深く心に刻んだよ。
事なかれ主義には二度となるまいと。
副部長…それもあって司法の道に?きっかけの1つにはなったね。
ああ…。
確かに副部長の人生を決めた女性ですね。
(咳払い)付け加えるとねあやちゃん。
はい。
君は僕にとって第2の加代ちゃんなんだ。
はっ?周囲の思惑がどうであろうが正しいと思うことを貫き通す…できそうでできないことをやっている君は加代ちゃんと同じで僕の生き方に大きな影響を与えている。
まあいい悪いはともかくとしてだけどね。
では…加代ちゃん2号として言わせてください。
副部長がどんなに思い入れされても彼女はにおいます。
怪しいです。
これ主婦の勘。
すいません。
最近安藤の動向を探っていた薬物対策課からこれを持ってきました。
対策課が張り込んで撮影したものです。
やっぱり彼女は今回の事件にかかわってた。
うわ〜1度にそんなたくさんの味付け…加減難しいですよね。
この間はどうも失礼しました。
ああ…。
何か?副部長心配されてました。
あなたが誰かに暴力を振るわれてるんじゃないかって。
そのことで何か相談したくていらしたんじゃないかって。
あのもうすぐみんな帰ってくるんですお腹すかせて。
お話ししてる暇ないんで…。
あっあのじゃああの隅っこで座禅させてください。
はっ?お気兼ねなく。
趣味なんで。
京蓮大学ラグビー部キャプテンの小野君だね?
(小野翔)はい。
この男知ってる?
(小野)いえ知らないです。
じゃあこの女性は?この大学で働いている北見さんだよね。
食堂で…。
はい。
でこの男は?うちの部の宮沢です。
もう部は辞めました。
何か事情がありそうだな。
ちょっとゆっくり話しようか。
ちょっと…。
うわぁっ!何で逃げるんだよ…。
いただきまーす!はいよ!いただきます。
あの人誰?知らん。
おい待て!おい!勝ったのか?
(斉藤)負けちゃった。
斉藤君しっかり走れ!
(斉藤)はい。
いただきます!はいよ!キャベツサービスタイム!はーい食べなさい!食えねえよこんなに…。
何で?食物繊維体にいいんだからね!はいしっかり食べなさいよ!ねえはいキャベツキャベツ。
はいよ!あっ…新谷君どうしたの?ケガしちゃったの?
(新谷)触るんじゃねえよ。
何言ってるのよ。
消毒してないんでしょ。
あっごめんね。
ごめん…大丈夫ですか?あっ今度今度…後日…。
あれっ?
(荒い呼吸)何だよ…逃げられちゃった…。
すいません夕食まで時間があるんで1度閉めますよ。
お疲れさまでした。
北見さん!まだ何か?このお弁当誰に届けるんですか?これは私が食べるんです。
ええっ?でもあなたのお住まいの寮はこっちの方向ですよね?私がどこで食べようが勝手でしょ。
あなた行方のわからなくなった宮沢という学生の居所をご存じなんじゃないですか?これは彼らのために作ったもの。
これ主婦の勘です。
教えてください。
高原副部長の事件と彼らとどんなかかわりがあるのか彼らが今どこにいるのか。
高原部長をその昔あなたグーで殴ったんですよね正義のために。
彼らをかくまうことがそんなあなたの正義なんですか?
(ノック)
(加代子)私。
おばちゃん…。
誰だその人!?
(加代子)私達だけじゃもうどうにもならないわ。
どうしたの…!?そうしておかないと暴れてどうしようもなくて…。
覚せい剤の禁断症状ね。
あなたが副部長を刺したの?私が話します。
ちょっと…!何してるの!お前だけの問題じゃないんだぞ!
(宮沢和也)うるせえ!
(小野)うわっ!キャッ!
(小野)おい待て!おい!何?どうしたの?うん?
(加代子の声)宮沢君が好奇心で大麻を買って吸っていたと聞きました。
それがエスカレートして覚せい剤にまで手を出すようになったと。
そして覚せい剤が欲しければ他の学生にも売りつけるように命じられたと…。
まだわからねえのか!俺達ラグビー部全員が試合に出られなくなるんだぞ!
(宮沢)ああっ!クソッ!
(加代子)キャーッ!やめて!やめて!やめて!やめて!離せよおばちゃん!うるせえ!宮沢君!
(加代子の声)その姿を見て思い出したんです。
夫は賭け事に負けて帰ると私を殴りました。
殴っては謝りまた殴る…その繰り返し。
でも見捨てられなかった。
宮沢君も同じ目をしてた。
やるせなくて放っておけなくて…。
彼はもうあなたに会いません。
悪い薬も受け取りません。
(安藤)あんた随分おせっかいなおばはんやな。
(加代子)宮沢君に付きまとうようだったら警察行きます。
いいですね?警察か。
行けるものなら行ってみいな。
えっ?おばはんも甘いなぁ。
そう簡単に覚せい剤と手が切れると思ってるのか?
(加代子の声)そのとおりでした。
(宮沢の荒い呼吸)
(加代子)とにかく食べなさい。
ねっ。
でないと体が…。
ううっ!おい…。
頼むよおばちゃん覚せい剤くれよ…覚せい…頼むよ…。
(小野)我慢しろ!頼む…頼むよ…。
(小野)我慢してくれ!小野君しばらく眠りなさい。
ねっおばさん見てるから。
おばちゃん…。
(加代子)キャーッ!
(小野)宮沢!待て!待て!あっ!
(小野)待て!やめて!やめて!
(宮沢)オラッ!俺からもう…!ああーっ!落ち着け!
(加代子)縛って…。
落ち着けー!!
(加代子)縛って!縛って…!
(宮沢)俺をここから出せ!!
(加代子の声)本当はそこで…あの時警察に連絡すべきだったんですよね。
でも負けたくなかった。
(加代子の声)そんな修羅場が彼を追い込んだんです。
(刺す音)みんな私のせいです!小野君が純ちゃん刺したのもみんな私がバカだったからです!違う!バカだったのは僕です。
おばちゃんは自首しろって言ったんだ。
だけど警察が怖くて…。
(加代子)わかってください。
この子達は2人ともいい子なんです!誘ったあいつが悪いの!助けて…どうか…2人をどうか助けて…ねえ…。
助けて…ねっ助けて…。
わかりました。
とにかく彼を病院に収容しましょう。
はっはい…。
小野君。
あなたは殺人未遂の罪に問われることになります。
すべてを包み隠さず正直に話してください。
そうすれば情状酌量の余地は十分にあります。
宮沢君は治療を受ければ必ず回復します。
そうしたら彼にもすべてを正直に供述してもらいます。
そうすれば安藤の罪も覚せい剤密売組織の全容も明らかにすることができる。
協力してくれるわね?北見さん。
弱い者を守ろうとする気持ちはとても立派です。
でもその前に我々に通報するべきでしたね。
私の正義じゃ誰も救えなかった。
2人もそう。
主人もそう。
所詮安っぽい自己満足だったのかな…。
安藤浩二。
あなたを覚せい剤営利目的譲渡の罪で起訴します。
どうせ5〜6年で出所やろ。
黙りなさい!あなたのせいで2人の将来ある若者の人生が狂いました。
いえ2人だけじゃない。
あなたが覚せい剤を売ったすべての人間が人としての尊厳を失い地を這うような惨めな生き方をしている。
あなたの犯した罪は計り知れないほど大きい。
私は心底あなたを憎悪します。
以上!ラグビー部は1年間対外試合禁止になったそうですね。
(加代子)私もお役御免です。
純ちゃんごめんね。
ケガまでさせちゃって…。
ホントこのとおりです。
いやいいんだ。
僕の対応が悪かったんだ。
反省してるよ。
ううん。
きっとあれ…純ちゃんちの台所。
あれ見てああ純ちゃんにはいい奥さんと子供がいるんだなってそう思ったらうらやましくて何も言えなくなっちゃったの。
だって…ふふふ…。
今だから言うけど私純ちゃんのこと好きだったから。
(加代子)子供の時からずっと。
でも純ちゃんどんどん出世していったでしょう。
私じゃ釣り合わないなって諦めたの。
加代ちゃん…。
だから結婚は絶対純ちゃん以上の男をつかまえようって誓ったの。
なのにああだったでしょう?あれで私ちょっと…。
ああ…かなりゆがんだんだな。
何で私はこうなの?って世の中恨んでる。
幸せそうな人をねたみひがみそねみ…。
ふふふ…今の私はねそういう安っぽい女なんだ。
いやそんなことは…。
うん…だけどね僕にはその…妻も子もあって…。
う〜ん…つまりどうしようもないっていうか…。
(2人)バカ。
野暮です。
彼女は答えが欲しくて言ってるんじゃないわ。
ここはサラッと聞き流してほしいのに全然わかってない。
北見さんあなたも全然わかってないわ。
(加代子)うん?ねたみひがみそねみの他にあなたにはもう1つの「み」があるじゃない。
み?ほほ笑みの「み」。
食堂で座禅してる時に気がついたの。
きつい仕事なのにあなたずーっと笑みを浮かべてた。
赤松君パス!
(一同笑い)おばちゃんすげえ!
(一同笑い)ビックリした?
(斉藤)負けちゃった。
斉藤君しっかり走れ!食べなさい!食えねえよこんなに…。
何で?食物繊維体にいいんだからね!はいしっかり食べなさいよ!ねえはいキャベツキャベツ。
よいしょ。
イテテテ…。
はいオッケー。
ずーっとやさしいほほ笑みを浮かべてた。
私が?うん。
いつもカリカリして鬼ババアなんて言われてる私とは大違い。
ふふふ…。
野暮を承知で言うよ。
僕にとって君は特別なんだ。
鳥居の下で僕をぶん殴った加代ちゃんを僕は生涯忘れない。
純ちゃん…。

(部員達)おばちゃん!パス!1年後に必ず戻ってきてほしいっていうみんなの気持ち。
あなたちっとも安っぽくなんかないわ。
こんなに愛されてる。
フレ!フレ!おばちゃん!
(部員達)フレ!フレ!おばちゃん!フレ!フレ!おばちゃん!フレ!フレ!おばちゃん!フレ!フレ!おばちゃん!フレ!フレ!おばちゃん!イエーイ!
(部員)フレ!フレ!おばちゃん!
(部員達)フレ!フレ!おばちゃん!フレ!フレ!おばちゃん!フレ!フレ!おばちゃん!おはようございます今週のあるき目ですはですね2015/04/08(水) 09:55〜10:53
ABCテレビ1
京都地検の女5[再][字]

「狙われた現職検事!京の雨に消えた影!!」

詳細情報
◇番組内容
“主婦の勘”を武器に難事件に立ち向かう京都地検検事・鶴丸あや(名取裕子)の活躍を描く大人気シリーズ第5弾!春の京都を舞台に、事件の裏に隠された心の奥深くを描き出す大人のミステリー。
◇出演者
名取裕子、寺島進、益岡徹、渡辺いっけい、蟹江敬三 ほか

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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