[この記事は Chris DiBona、オープン ソース ディレクターによる Google Open Source Blog の記事 "Bidding farewell to Google Code" を元に、鈴木が翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。]

Google Code のプロジェクト ホスティング サービスを 2006 年に開始したときは、プロジェクト ホスティングはまだあまり一般的ではありませんでした。信頼性や成長性に疑問が抱かれていたため、ユーザーにとって別の選択肢となるようなサービスを提示できるよう Google はオープンソース コミュニティに働きかけました。それ以来、GitHub や Bitbucket bloom などさまざまなプロジェクト ホスティング サービスが登場してきました。多くのプロジェクトが Google Code からそうした他のシステムに移行していきました。こうした開発者の方々の現状を考え、Google は Google Code に持っている 1000 近いオープンソース プロジェクトを GitHub に移行しました。

開発者が Google Code から離れているため、残りのプロジェクトでスパムや悪用の割合が増えている実情もあります。最近では Google Code の管理業務がほとんど悪用への対策に費やされるという状況で、Google Code の悪用ではないアクティビティを調べた結果、このサービスはもはや必要でないことが明白になりました。

3 月 12 日をもって、Google Code で新規プロジェクト作成はできなくなりました。そして 2016 年 1 月 25 日にサービスを完全に終了します。Google Code にお持ちのプロジェクトの移行をサポートする各種ツールのリンクを下記に示します。また、Google Code から他のホストへの移行にサポートが必要なプロジェクトについては、今後 3 か月間 Google がサポートいたします。
  • 2015 年 3 月 12 日、新規プロジェクトの作成ができなくなりました。
  • 2015 年 8 月 24 日、Google Code サイトが読み取り専用になります。プロジェクトの Source、Issue、Wiki のチェックアウトや閲覧は引き続き行っていただけます。
  • 2016 年 1 月 25 日、プロジェクト ホスティング サービスが終了します。プロジェクトの Source、Issue、Wiki の圧縮ファイルは引き続きダウンロードできます。圧縮ファイルは 2016 年の終わりまで保持する予定です。
Android や Chrome など特定のプロジェクトについては Git や Gerrit でのホスティングを継続していきます。また、Eclipse や kernel.org、その他のプロジェクトはミラーを維持します。

Google Code からデータを移行する方法

Google Code からデータを移行するもっとも簡単な方法は、Google Code から GitHub へのエクスポート ツールを使うことです。このツールを使えば、プロジェクトの Source、Issue、Wiki を新しい GitHub のリポジトリに自動的に移行できます。GitHub のインポーターでは、Subversion や Mercurial で管理している Google Code プロジェクトが Git 向けに変換されますのでご注意ください。

加えて、スタンドアロン ツールを使って GitHub や Bitbucket にも移行できます。また、SourceForge では、Google Code プロジェクト インポート サービスが提供されています。

これらのツールを使う際に問題が発生した場合は、Google Code の Issue としてご連絡いただくか、google-code-shutdown@google.com までメールでお知らせください。あるいは Chris DiBona に直接メール(cdibona@google.com)をお送りください。Hacker News や Reddit などの一般的なフォーラムサイトも頻繁に確認し、公の場でご質問に回答していきます。Google Code を使い続けていただいている皆さんにはご不便をおかけすることになり、申し訳ございません。移行プロセスが簡単なものになるよう全力でサポートしていきます。

GitHub や Bitbucket では Google Code から移行する開発者の皆さんを受け入れることを楽しみにしています。今回 Google Code 終了を公表するにあたり、どちらのサイトにも多くのご協力をいただきましたので、この場を借りて、彼らのコミュニティへの継続的なサポートに感謝したいと思います。2006 年当時には存在しなかった機能が提供されていますので、皆さんのプロジェクトで役に立つものを探すお手伝いもさせていただきます。

Posted by Takuo Suzuki - Developer Relations Team