「ウミウシ―生きている海の妖精 (ネイチャーウォッチングガイドブック)」
編集:加藤昌一
監修:小野篤司
発行:誠文堂新光社
加藤昌一(かとうしょういち)
横浜出身、八丈島在住25年余。平成元年にレグルスダイビングを設立する。
フィッシュウォッチングの草分け的存在。
飽くことなく潜り続け、水中生物は分け隔てなく撮り集めているため、膨大なフォト・ストックを有する。
ガイド業も第一線で活躍しているが、写真家としても注目され、「エビ・カニガイドブック」を出版する他、さまざまな水中写真を図鑑や雑誌に多数提供し、写真展も開催している。
元来手先が器用でイラストを描くのが得意な多才ぶりが、今回の出版に功を奏した。
水中生物だけでなく、陸上の生き物も大好き。
好きな食べ物はチョコレートと芋けんぴ。
小野篤司(おのあつし)
1956年生まれ。福島県いわき市出身。上智大卒。
伊豆海洋公園・(株)益田海洋プロダクションにて水中撮影、標本作成、図鑑制作に携わる。
『日本産魚類大図鑑』(東海大出版会)などに写真提供多数。
『ウミウシガイドブック 慶良間諸島の海から』、『ウミウシコレクション』(共に阪急コニュニケーションズ)、『沖縄のウミウシ』(ラトルズ)著者。
現在ダイブサービス小野にぃにぃオーナー。
愛犬はゴールデン・レトリーバーのラブ。
熱帯魚やらモルモットやらペット多数。
「ウミウシ」という言葉は分類学的な正式名称ではなく、いわゆるニックネームのようなものだそうである。
軟体動物門腹足鋼に属し、本書では「後鰓亜鋼(こうさいあこう)」に分類されると説明されている。
本書は、ウミウシの中で特によく目にする頭楯目、嚢舌目、無楯目、背楯目、裸鰓目の5目の種について、写真とイラストを中心に、和名、学名、キャプション(撮影場、体長など)、特徴、解説などが書かれた図鑑である。
八丈島を中心に、本州、沖縄までのウミウシなどが425種収録されている。
ベニシボリガイ、クロスジンボリ、ヒメヤカタガイ、ユリヤガイ、ヒラタイミドリガイ、クシモトミドリガイ、クロヘリアメフラシ、アマクサアメフラシ、フサウミナメクジ、ウミフクロウ、カメノコフシエラガイ、チギレフシエラガイ、トラパニア・ウィッタ、ユビノウハナガサウミウシ、ツマグロミノウミウシなどが掲載されている。
ウミウシの見分け方、プロが教えるウミウシ撮影術、上手にウミウシを見つける方法などは、ダイビングなどの際に参考になることも多いかと思う。
また、1900年代の初期に書かれたという絵画や、切手コレクションなど鮮やかである。
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