ピューリサーチセンターは超党派の世論調査機関です。バイアスを排した、手堅い調査に定評があります。

そのピューリサーチが、アメリカ人の日本人観について調査報告書を発表しました。調査実施期間は今年の2月12日から15日、18歳以上の1000人の回答者に対し、電話にて聞き取り調査しています。インタビューは英語とスペイン語で行われました。統計学的に見たサンプル・エラーの確率は±3.5%です。

それによると次のようなことがわかりました。

まず回答者の68%は「日本は信頼できる」としています。

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また47%が「日本はもっと積極的に軍事的役割を果たすべき」と考えています。

ほぼ全員の回答者が「日本人は勤勉」だと思っています。

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今の日米関係について最も重要なイベントは? という問いに関する回答は以下の通りです。

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原爆投下が正当化できる? という質問に対しては、ハッキリ意見が分かれました。

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日本の戦争責任については「もう十分に謝罪した」と「そもそも謝罪する必要なし」の合計が61%に達しました。

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アメリカにとって日本と中国のどちらと付き合うほうが経済的に重要か? という設問では「日本の方が大事」と答えた人は36%、「中国の方が大事」と答えた人は43%でした。その内訳をみると白人は日本贔屓で、マイノリティーは中国贔屓であることがわかりました。

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また年齢層では若年層は中国贔屓、シニアは日本贔屓となっています。

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支持政党では共和党支持者は日本贔屓、民主党支持者は中国贔屓でした。

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貿易パートナーとして日本は信頼できる? という設問に対しては1980年代と一変して「フェアだ」と答える回答者が増えました。

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中国の台頭で日米が良好な関係を維持することの重要性が増したとする意見が多かったです。

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アジアの争点に関するアメリカ人の知識では、「慰安婦問題を知らない」と答えた回答者が多かったです。

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(文責:広瀬隆雄、Editor in Chief、Market Hack

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