韓国の「輸出業界」はつらいよ!?・・・いつまで続く「ユーロ安」=韓国華字メディア


 韓国メディアの中央日報の中国語版は6日、ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲンがユーロ安を背景に米国市場で値下げによる販売強化をしているとし、「韓国の輸出業界では泣きたくても涙が出ない状況」と苦境を伝えた。  記事は、すでに苦境に直面している韓国経済に対し、ユーロ安がさらなる打撃をもたらしているとし、ドイツなど欧州の主要企業がユーロ安を利用して輸出価格を引き下げているとし、「韓国の輸出企業が打撃を受けている」と論じた。また、韓国が欧州から輸入する製品が増えるにつれ、貿易赤字の規模も拡大しているとした。  続けて、韓国の証券会社の関係者が自動車や機械、化粧品などの業界をテーマに開催した会議では、ドイツやフランス、イタリアなどの企業と競合関係にある業種には「赤信号が灯った」との声があがったと紹介。今後2-3年にわたってユーロ安が続く場合、自動車や機械、化粧品の業種で欧州企業と競合関係に韓国企業は「極めて大きな困難に直面する」可能性があると論じた。  また、韓国の輸出企業にとってユーロ安による相対的なウォン高によって利益が減少していると指摘。輸出企業のなかには顧客に値上げを要請するも、「欧州も不景気だから」などの理由で断られたケースがあると紹介した。  記事は、ユーロが2014年下半期から下落し始めたことを紹介、韓国貿易協会国際貿易研究院の分析を引用し、2014年第3四半期から15年第1四半期までにユーロが9%も下落したと指摘。ユーロ安が進んでいる背景として、欧州中央銀行(ECB)が実施している量的緩和策のせいだと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)