秋元康 x 鈴木おさむが「天職」について語った4つのこととは?
あなたの仕事はあなたにとって「天職」でしょうか。
本『天職』は、秋元康さんと鈴木おさむさんがこのテーマで対談した内容がまとめられたもの。
秋元康さんといえば、美空ひばりさんの「川の流れのように」の作詞をはじめ、映画『着信アリ』の原作や、AKB48プロデュースなど。
そして鈴木おさむさんは、「SMAP×SMAP」「お試しかっ!」「ほこ×たて」など人気番組の構成を手がけたことで知られています。
この二人の成功者が「天職」について何を語ったのか。4つのことを紹介します。
1. 成功は98%が運
努力や才能が必要ない、ということではありませんよね。秋元 エジソンは、成功は99%の汗と1%のひらめきだと言ったらしいけど、僕は成功は98%は運で、あとは1%の汗と1%の才能だと思ってる。汗も才能もなければ100%にはならないから絶対必要なんだけど、98%は運。なぜなら、すごく才能があるな、すごく努力しているなっていうタレントやクリエイターをたくさん見ているけど、必ずしも売れないよね。お笑いの世界でもそう。それはなぜかというと、運なんだよね。
P.15
成功するための努力というよりも、「運」を引き寄せるための努力が必要なのかもしれません。
2. すぐそばにある「運命の糸」をひっぱる
秋元 そう、何かを始めるとき、必ずそこに「ひょんなことから」が入っているわ け。「ひょんなことから」ほど強いものはない。運命が選んでいるから。自分の人生を振り返っても、成功したことも失敗したことも「ひょんなことから」だよ ね。AKB48を作ったのも「ひょんなことから」。おすし屋さんで食事していたときに「こんなことやったらおもしろくない?」って言ったら、「それやりましょうよ」と言われたのがきっかけ。
P.57
鈴木 ただ、「運」を呼ぶためには、うちにじっとしててもダメ。どれだけ外に出るか、たくさんの人に会うかですよね。
秋元 この本を読んでくれた人の近くにも、よく見るとちゃんと「運命の糸」がそこにあるはずなんだよ。とくに若い人たちには、その糸を見逃さずに、引っ張ってほしいよね。P.232
鈴木おさむさんのエピソードも面白い。
下っ端の作家だった頃、レコード会社の岡本さんという面白いおじさんから「次の飲み会に辺見マリの写真集買ってきてよ」と言われたのだとか。
しかし忙しくて「まぁいいや」と買っていかなかった。
すると、番組ディレクターにものすごく怒られたんだそうです。
これも1つの「運」であり、チャンスのかたちというわけです。「お前、クソだな」
「お前、岡本さんが本当に辺見マリの写真集を見たがってると思ってんのか」
「お前が持ってきたら、それをお前がみんなにプレゼンできるだろ。お前のことなんか誰も興味ないんだから、お前にそのチャンスをくれようとしてるのに、なんでそれに気づかないんだよ」
3. 「好き」なことなら苦労だと思わない
「好きなことを仕事にしている」にも、二種類ありますね。秋元 天職に就いてるなって思える人はみんな、好きだからやってる。好きかどうかでまずふるいにかけられる。だから、おさむもそうだし、成功した人はみん なそうなんだけど、苦労時代の話を聞かれるでしょ、でもほとんどの人が苦労だと思ってないんだよね。それはそれでおもしろかったなと思ってるから。
P.64
- 好きなことを仕事にした
- 仕事を好きになった
いずれにしても、すごく幸せなことだし、好きなことならもっともっとと努力できるから、結果も出るのでしょう。
そもそも自分が何を好きなのか、ピンと来ていない人もいるかもしれませんね。
4. やったか、やらないか
秋元 成功者と呼ばれる人たちは、やったかやらないか。J・K・ローリングが書き始めなければ『ハリー・ポッター』は始まらないわけじゃない。でも95%の人は、「今度、魔法の学校の話を書こうと思う」で終わる。ふつうは、誰にも頼まれていないし、出版できるかどうかもわからないのに書き始めたりしないよ。
P.215
鈴木 僕が小説を書いたのは、品川庄司の品川君が『ドロップ』を当てたときだったんですよ。(中略)
彼が書いてたときも絶対当たらないって言われてたんですよ。品川君が言ってたんですけど、彼のところにやってきて、「品川、俺もやろうと思ったんだよ」って言った人がすごくいたんですって。品川君は僕に「『やる』と『やろうと思った』のあいだって、めちゃくちゃ深い川がながれてるんですよね。わかりますよね?」って言ったんですよ。僕は「うんうん」ってうなずきながら、結局、自分は小説書くって 言って書いてないなと思って、急いで書き始めたんですよ(笑)。P.116
よく言われるのは、「やったこと」の後悔より、「やらなかったこと」の後悔のほうが大きくなる、ということ。秋元 いちばん大事なのは、簡単に言うと、仕事にならないことをやれってことなんだよ。「あいつ、誰にも頼まれてないのに、三年間、誰にも見せないでゲームのシナリオ作ってたんですよ。それがめちゃくちゃおもしろいんですよ」っていうことになったら、あちこちが手を上げると思うよ。
P.143
少しでも後悔を減らしたいですね。
まとめ
秋元康さんの本はどれも面白いのですが、鈴木おさむさんがいることでさらに話に広がりと深みがあります。お二人は先輩・後輩の間柄ではありますが、しかし異なる考え方をぶつけあう場面もあり、面白い本です。
考え方ややっていることが必ずしも一致しているわけではないお二人ですが、しかし共通しているのは「おもしろがること」かな、と読み取りました。
- ギックリ腰を面白がる話
- 親の借金をおもしろく話した話
- 鈴木おさむさんの奥様・森三中 大島さんが自身の流産について「かなしいけど、(エッセイに)おもしろく書く」と言った話
そして「おもしろがること」は、お二人の共通点であるだけでなく、「天職」への近道なのかもしれません。
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