皆さんは胎内記憶というのをご存知ですか?これが本当にあるのかどうかは分からないのですが,我が長男も面白い話をしてくれました。
長男:「前のお母さんね,死んじゃったんだ」
妻:「えっ?どうして死んだの?」
長男:「お酒飲み過ぎて死んじゃったの」
妻:「それで,○○君はどうしたの?」
長男:「新しいお母さんが来たの。とてもやさしいお母さんだったよ」
妻:「良かったね」
長男の話によれば,お母さんが先に死んでしまったようでさびしい思いをしたことがあるようです。それで小さいころから「お母さん」と泣き叫ぶことがあったのかな,と納得する部分もあるのですが,それにしても「お酒の飲みすぎ」という言葉をどこで覚えたのかという疑問と,「お酒飲み過ぎて死ぬなよ」という私自身の想いが交錯しております。
こういう話は信じる人も信じない人もいて,それは人それぞれで良いのですが,妻のママ友は以下のように言われて,涙がこぼれたようです。
ママ友:「お母さん,いつも怒ってばかりいてごめんね」
娘:「いいの。私がママが寂しそうだからママの所に来たんだから」
このママ友は親とうまくいかず,とても親が嫌だったようで,今はとりあえず関係を継続しているものの,心のどこから親のことを恨んでいる部分があるようです。それで,そういう親には絶対にならないと思って子育てをしているんですけど,そうすると今度は口うるさい親になってしまっている感じです。
ただこれも言われている子どもが全く気にしてなくて,「お母さん怒ってるね」ぐらいに受け流す逞しい娘に育っているわけですが,母親としてはそんな自分のふがいなさを子どもが慰めてくれると自分を取り戻すこともできるのかもしれません。
子どもも親を受けれ入れていくわけですが,親も子どもを受け入れていくという過程があって,それは子どもの死も同じで,そういう時に強いのは現実ではなくフィクションなのかもしれません。そんなことを考えさせられる息子の話でした。