新撰組比翼録 勿忘草 原田左之助 感想
2015.02.09 21:44|シチュエーションCD|
GE2RB体験版配信および百華夜光発売三日前を祝し、勿忘草と自分の歩みを振り返りつつ刀剣乱舞のサーバーの焦らしプレイに悦んで興奮したいとか思っていないと精神的に崩壊しそうだ。

試験明けの解放感で財布の紐も頭のネジも緩んでいるところに原田さんがお見えになられたので買いました。前回の血魂録では涙腺を結合崩壊させられて本当にボロ泣きさせられた記憶があります。もともと悲恋が好きだったのとそれ以上に立花さんの演技の素晴らしさや安直なエロやサドの大安売りで客を集めようとはしなかったシナリオの良さに涙した思い出がふとよみがえり、手に取りました。
結果だけ見れば衝動買いですが、その場の気分に流されて軽い気持ちで財布を取り出した訳ではないと思いたい、いやそう思う。血魂録では余韻に浸る間もなく無理やりベッドで眠りについたところ、翌日には失恋明けを心配されるクリーチャーが誕生しましたが、ライオンキングのようにCDを両手に捧げ持って寒空の下駆け回りたいほどの生命力を与えて頂いたので宇宙生物はめでたく躍動するモンスターに進化しました。ありがとうございます。
以下、ネタバレを交えての感想。
開幕一番轟いた高笑いに多くのワスレナクラスタが胸を熱くしたであろう「トラック1:華狂い」。ヒャーッハッハッハという乙女系作品の登場人物にあるまじき大音声を聴いて、肩を竦ませるどころか原田さんの壮健振りを実感してほっこりしましたとも。 赤い花を咲かせて死ねだの普通の人には美しく見える風景も俺にはすべて砂色に見えるだの云々、原田さんの中二病は本当にひどいし痛々しいのですが、それでもこの拗らせた言動から目を離せない。
血魂録と同じく、人とは違う俺を前面に押し出してくる原田先輩と「人らしさ」談義に花を咲かせるヒロイン。ヒロインが男のカウンセリングをするは定番っちゃあ定番ですが、史実に則れば池田屋事件の時点で四半世紀生きている男相手に思春期真っ只中みたいなテーマで語り始められたら、正直逃げたい。もちろん逃げたら話が進まないわけですが、こういう時に乙女作品のヒロインの懐の深さを感じる。
で、前作では多少大人になれたところでヒロインと死別して中二を拗らせヒャーッハッハッハエンドを迎えますが、今作ではヒロインが死なないため真っ当な道を歩みます。普通ハッピーエンドです。ええハッピーエンドです。
史実に沿って新選組を離脱、最後のトラックでは晴れて夫婦となったヒロインの妊娠が発覚して未来への展望を残して立花さんのフリートークに突入します。これがもう物語の余韻とか雰囲気を全力でクラッシュされますので、ちょっと身構えてから聞くのがよろしいかと思います。良い作品ほどフリトで暴走されますよね、キャストの方。
話を戻して本編です。前作の記憶はおぼろげだしそのときに書いた感想も見つからないので血魂録との比較は難しいのですが、全体的に雰囲気が明るく柔らかく優しく可愛らしく(最後重要)なっていたように思います。
前作の原田さんは「自分には感情がない→だから感情豊かな他人(ヒロイン含め)のことが理解できない」で完結していましたが、今作の原田さんは「自分には感情がない→だから感情豊かな他人(ヒロイン)に興味がある」という基本スタンスの変更により、全編を通して原田先輩はヒロインに対して優しいです。
事あるごとに「アンタ馬鹿なの?」とおっしゃいますが、愛が感じられまする。無意味な言葉責め(ないし物理的な痛みを伴うアレコレソレ)はノーサンキューを貫き生きてきた私ですが、今回は愛のある罵倒で非常に萌えたでございまする。彼はツンドラではなくピュアホワイトです。ドSを装ったピュアボーイです……。第三シリーズはまだこの巻しか聴いておりませんが、間違いなく原田編が一番だと思いますと臆面も無く言えまする。(ちなみに山南編と山崎編を買う予定です。驚きの山率100%)
コミュニケーションの無意味さを説きつつもヒロインの説得に応じて周囲に挨拶してみる原田先輩。永倉や平助に気味悪がられて「アンタの言う通りにしたのに」と拗ねる原田先輩。忙しい合間を縫って一日四度もヒロインに会いに来てもまだ自覚しない原田先輩。焼き芋で舌を火傷する原田先輩。可愛過ぎる原田先輩。
胸に突き刺さるような冷淡ぶりと中二臭さとエロで鼻頭と頸椎を刺激してきたあの時の事が悪い夢に思えてきます。もちろん血魂録も好きですが(震え声)。
暇さえあれば押しかけてくる原田先輩に不安を抱いたヒロインは(不純異性交遊はハラキリ)原田と二人で過ごす口実作りのために、未成熟なアジサイの鉢植えを原田先輩に贈ります。「一緒に植物の世話をするのは不純異性交遊ではない」ので、原田がヒロインに会いたいときは“建前”としてアジサイの世話をすることにしようというわけですね。
それまで殺し合いにしか興味がなかった原田が下女の手を借りてまでアジサイを育てているという噂がいつしか隊内に広まると、それに興味を持った近藤、永倉といった何人かがアジサイの世話を手伝うようになります。しかし世話の甲斐なく季節になろうと咲くことはなく、とうとう花開く場面に立ち会えないまま西本願寺(この時の屯所)にアジサイを残して新選組は京を去ります。(このあたりはさきほども述べた通り史実に沿った展開なので説明不足はみなさんの知識で補ってください)
で、離隊後(おそらく数年経過している)、新選組を懐かしむ原田はヒロインの提案で「新選組のみんなと育てたアジサイ」を引き取りに出向きます。数年ぶりに見たアジサイは今も花を咲かせてはおらず、まあそれでも新選組の形見みたいなものだからとアジサイを持ち帰ろうとした原田が泣きます。
このあたりについて上手く説明できるとは到底思えないので、興味を持った方はCDを買ってみてください。たぶん半年したら中古のものを1200円くらいで入手出来ると思います。出来れば初回特典のフリト入りを探してみてください。立花先生が絶好調です。
比翼録原田編は、聞き手を泣かせるほどの感動(または衝撃)話ではありませんが、血魂録でのヒャッハーを知るユーザーは激しく首を振るかリピートし続けるかに陥るはずです。私は良かったねえ、良かったねえと脳内でヒロインと原田先輩を抱き締めて滂沱しました。比翼録は前作のバッドエンドを知っているかそうでないのかでかなり印象が変わる作品だと思うので、血魂録と合わせて聴いて欲しい一枚です(正確には二枚ですが)
「俺が死にたくなったらアンタに(=ヒロインに)殺して欲しい」という懇願は、今作も健在です。しかしヒロインが「死にたいなんて絶対に思わせないから」とその頼みを聞き入れなかったくだりは非常に感慨深い。前作では「逆にヒロインが死にたくなったときは原田が殺してやる(=原田に殺されてあげる)」と約束していましたから。
お願いを断られた原田はけれどもどこか晴れやかな気持ちでヒロインとこの退屈な世界を生きていく決意を固めてくれて本当に良かったです。そうした心境になった理由も展開も聞き手が納得出来るもので、数年越しで花を咲かせた浅葱色のアジサイの前で踊り狂いたい。
話をまとめると原田が人間らしくなって本当に良かった。ヒロインを妻に迎えたいと言ったシーンだとか、咲かないけれどもしっかりと根を下ろしていたアジサイに「自分も新選組に根を下ろせていただろうか」と半ベソいや八割ベソをかくシーンだとか、遠い日に失った何かを取り戻せた心地です(この短い間に再び失くしてしまった感がするが)。この勢いを殺さぬまま山南編と月夜叉弥生の巻を聴きたい。早く三月にならないかね、あと百華夜光発売近くて興奮するね!
なんだかここ最近カウンターの動きが活発になってきたようです。黒蝶のサイケデリカの感想を探しに来た人なのかしらと思っているのですが、なんかあんなヤギのウンコみたいな記事で本当にすみません。でも拍手ボタンを押していただいているようなので、世の中には結構ゲテモノ食いの人もいるんだなあと感心しているばかりではありません、普通に反応を頂けてうれしいです。ありがとうございます。今後も皆様に面白がっていただけるウンコを排出していきたいと思います。あとグラビの限定版が早くも予約オーバーになったそうで祝えばいいのか買えないことを悔しがればいいのか分かんねえ。
試験明けの解放感で財布の紐も頭のネジも緩んでいるところに原田さんがお見えになられたので買いました。前回の血魂録では涙腺を結合崩壊させられて本当にボロ泣きさせられた記憶があります。もともと悲恋が好きだったのとそれ以上に立花さんの演技の素晴らしさや安直なエロやサドの大安売りで客を集めようとはしなかったシナリオの良さに涙した思い出がふとよみがえり、手に取りました。
結果だけ見れば衝動買いですが、その場の気分に流されて軽い気持ちで財布を取り出した訳ではないと思いたい、いやそう思う。血魂録では余韻に浸る間もなく無理やりベッドで眠りについたところ、翌日には失恋明けを心配されるクリーチャーが誕生しましたが、ライオンキングのようにCDを両手に捧げ持って寒空の下駆け回りたいほどの生命力を与えて頂いたので宇宙生物はめでたく躍動するモンスターに進化しました。ありがとうございます。
以下、ネタバレを交えての感想。
開幕一番轟いた高笑いに多くのワスレナクラスタが胸を熱くしたであろう「トラック1:華狂い」。ヒャーッハッハッハという乙女系作品の登場人物にあるまじき大音声を聴いて、肩を竦ませるどころか原田さんの壮健振りを実感してほっこりしましたとも。 赤い花を咲かせて死ねだの普通の人には美しく見える風景も俺にはすべて砂色に見えるだの云々、原田さんの中二病は本当にひどいし痛々しいのですが、それでもこの拗らせた言動から目を離せない。
血魂録と同じく、人とは違う俺を前面に押し出してくる原田先輩と「人らしさ」談義に花を咲かせるヒロイン。ヒロインが男のカウンセリングをするは定番っちゃあ定番ですが、史実に則れば池田屋事件の時点で四半世紀生きている男相手に思春期真っ只中みたいなテーマで語り始められたら、正直逃げたい。もちろん逃げたら話が進まないわけですが、こういう時に乙女作品のヒロインの懐の深さを感じる。
で、前作では多少大人になれたところでヒロインと死別して中二を拗らせヒャーッハッハッハエンドを迎えますが、今作ではヒロインが死なないため真っ当な道を歩みます。普通ハッピーエンドです。ええハッピーエンドです。
史実に沿って新選組を離脱、最後のトラックでは晴れて夫婦となったヒロインの妊娠が発覚して未来への展望を残して立花さんのフリートークに突入します。これがもう物語の余韻とか雰囲気を全力でクラッシュされますので、ちょっと身構えてから聞くのがよろしいかと思います。良い作品ほどフリトで暴走されますよね、キャストの方。
話を戻して本編です。前作の記憶はおぼろげだしそのときに書いた感想も見つからないので血魂録との比較は難しいのですが、全体的に雰囲気が明るく柔らかく優しく可愛らしく(最後重要)なっていたように思います。
前作の原田さんは「自分には感情がない→だから感情豊かな他人(ヒロイン含め)のことが理解できない」で完結していましたが、今作の原田さんは「自分には感情がない→だから感情豊かな他人(ヒロイン)に興味がある」という基本スタンスの変更により、全編を通して原田先輩はヒロインに対して優しいです。
事あるごとに「アンタ馬鹿なの?」とおっしゃいますが、愛が感じられまする。無意味な言葉責め(ないし物理的な痛みを伴うアレコレソレ)はノーサンキューを貫き生きてきた私ですが、今回は愛のある罵倒で非常に萌えたでございまする。彼はツンドラではなくピュアホワイトです。ドSを装ったピュアボーイです……。第三シリーズはまだこの巻しか聴いておりませんが、間違いなく原田編が一番だと思いますと臆面も無く言えまする。(ちなみに山南編と山崎編を買う予定です。驚きの山率100%)
コミュニケーションの無意味さを説きつつもヒロインの説得に応じて周囲に挨拶してみる原田先輩。永倉や平助に気味悪がられて「アンタの言う通りにしたのに」と拗ねる原田先輩。忙しい合間を縫って一日四度もヒロインに会いに来てもまだ自覚しない原田先輩。焼き芋で舌を火傷する原田先輩。可愛過ぎる原田先輩。
胸に突き刺さるような冷淡ぶりと中二臭さとエロで鼻頭と頸椎を刺激してきたあの時の事が悪い夢に思えてきます。もちろん血魂録も好きですが(震え声)。
暇さえあれば押しかけてくる原田先輩に不安を抱いたヒロインは(不純異性交遊はハラキリ)原田と二人で過ごす口実作りのために、未成熟なアジサイの鉢植えを原田先輩に贈ります。「一緒に植物の世話をするのは不純異性交遊ではない」ので、原田がヒロインに会いたいときは“建前”としてアジサイの世話をすることにしようというわけですね。
それまで殺し合いにしか興味がなかった原田が下女の手を借りてまでアジサイを育てているという噂がいつしか隊内に広まると、それに興味を持った近藤、永倉といった何人かがアジサイの世話を手伝うようになります。しかし世話の甲斐なく季節になろうと咲くことはなく、とうとう花開く場面に立ち会えないまま西本願寺(この時の屯所)にアジサイを残して新選組は京を去ります。(このあたりはさきほども述べた通り史実に沿った展開なので説明不足はみなさんの知識で補ってください)
で、離隊後(おそらく数年経過している)、新選組を懐かしむ原田はヒロインの提案で「新選組のみんなと育てたアジサイ」を引き取りに出向きます。数年ぶりに見たアジサイは今も花を咲かせてはおらず、まあそれでも新選組の形見みたいなものだからとアジサイを持ち帰ろうとした原田が泣きます。
このあたりについて上手く説明できるとは到底思えないので、興味を持った方はCDを買ってみてください。たぶん半年したら中古のものを1200円くらいで入手出来ると思います。出来れば初回特典のフリト入りを探してみてください。立花先生が絶好調です。
比翼録原田編は、聞き手を泣かせるほどの感動(または衝撃)話ではありませんが、血魂録でのヒャッハーを知るユーザーは激しく首を振るかリピートし続けるかに陥るはずです。私は良かったねえ、良かったねえと脳内でヒロインと原田先輩を抱き締めて滂沱しました。比翼録は前作のバッドエンドを知っているかそうでないのかでかなり印象が変わる作品だと思うので、血魂録と合わせて聴いて欲しい一枚です(正確には二枚ですが)
「俺が死にたくなったらアンタに(=ヒロインに)殺して欲しい」という懇願は、今作も健在です。しかしヒロインが「死にたいなんて絶対に思わせないから」とその頼みを聞き入れなかったくだりは非常に感慨深い。前作では「逆にヒロインが死にたくなったときは原田が殺してやる(=原田に殺されてあげる)」と約束していましたから。
お願いを断られた原田はけれどもどこか晴れやかな気持ちでヒロインとこの退屈な世界を生きていく決意を固めてくれて本当に良かったです。そうした心境になった理由も展開も聞き手が納得出来るもので、数年越しで花を咲かせた浅葱色のアジサイの前で踊り狂いたい。
話をまとめると原田が人間らしくなって本当に良かった。ヒロインを妻に迎えたいと言ったシーンだとか、咲かないけれどもしっかりと根を下ろしていたアジサイに「自分も新選組に根を下ろせていただろうか」と半ベソいや八割ベソをかくシーンだとか、遠い日に失った何かを取り戻せた心地です(この短い間に再び失くしてしまった感がするが)。この勢いを殺さぬまま山南編と月夜叉弥生の巻を聴きたい。早く三月にならないかね、あと百華夜光発売近くて興奮するね!
なんだかここ最近カウンターの動きが活発になってきたようです。黒蝶のサイケデリカの感想を探しに来た人なのかしらと思っているのですが、なんかあんなヤギのウンコみたいな記事で本当にすみません。でも拍手ボタンを押していただいているようなので、世の中には結構ゲテモノ食いの人もいるんだなあと感心しているばかりではありません、普通に反応を頂けてうれしいです。ありがとうございます。今後も皆様に面白がっていただけるウンコを排出していきたいと思います。あとグラビの限定版が早くも予約オーバーになったそうで祝えばいいのか買えないことを悔しがればいいのか分かんねえ。
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