世界は既に石油であふれている。また、先週イランの核開発プログラムを巡る枠組み合意がまとまったことにより、さらに多くの石油を供給する準備が始まっている。
合意に関して、これから詳細の最終的な詰めを行う必要はあるものの、もしすべてが計画通りに進んだ場合、イランに対する制裁の一部が来年解除される可能性がある。そうなると、同国は石油輸出量を1日当たり数十万バレル増やすことが可能になるとアナリストは言う。
枠組み合意の短期的な影響として、既に昨夏以降50%以上下落している石油価格にさらなる下落圧力がかかることが予想されるが、これが本当に意味するところは別にある。米国で過去5年間、目を見張るようなシェールオイル・ブームが起こったにもかかわらず、中東が依然として原油価格の見通し、ひいては、世界経済の見通しを語る上で中心的役割を果たしているということを思い起こさせた。
石油価格の急落に直面しても、米国のシェールオイル産業は大方の予想よりもはるかに粘り強かった。資金の流入が続き、企業の生産性は目立って改善した。各油井からより多くの石油を絞り出し、それぞれの掘削装置はより多くの油井を掘り当てていた。
しかし、米国では石油掘削装置の稼働数が昨年10月以降半減するなど、活動があまりにも急に鈍化したため、再び上向きにならない限り、米国の産出量を来年に入っても現在の水準で維持するのは難しいと思われる。
石油価格が1バレル当たり約50ドルで横ばいになった場合、米国の掘削装置の数は減少し続け、産出量も減少し始めるだろう。
■発見される油田数は減少
米国以外で石油の増産が行われる見込みは一般的に低い。原油価格の下落で投資が削減されたことは、今後数年間に始動する新規プロジェクトが減少することを意味する。
さらに根本的なことをいうと、新たに発見される油田の数が減少している。モルガン・スタンレーの専門家はフィナンシャル・タイムズ紙の取材に「米国外で油田を見つけるのはますます困難になってきている」と述べた。
シェールオイルも北米以外の地域ではうまくいっていない。米国以外の国々は地質学的な特性を十分に満たしておらず、米国でのシェールオイルのブームを可能にした起業家精神と財産権の2つもそろっていない。
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