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成果で報酬 労働基準法改正案を閣議決定4月3日 11時18分
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政府は3日の閣議で、高度な専門的知識があり、年収が一定以上の人を対象に、働いた時間ではなく成果で報酬を決める、新たな労働制度の創設を盛り込んだ、労働基準法の改正案を決定しました。
閣議決定された労働基準法の改正案では、新たな労働制度の名前を「高度プロフェッショナル制度」とし、対象者について労働時間の規制から外し、成果で報酬を決めるとしています。対象者は、高度な専門的知識があり、職務が明確に定められている労働者のうち、年収が平均給与額の3倍を相当程度上まわる人としています。具体的には法案の成立後に厚生労働省が省令で決めますが、年収は1075万円以上が想定されています。その上で、働き過ぎを防ぐため、1日のうちに継続した休息時間を確保したり、労働時間に上限を設けたりすることなどを企業に義務づけています。また、この制度とは別に、一般の労働者の長時間労働対策として、年間10日以上の有給休暇が与えられている従業員に年5日の有給休暇を取得させることを企業に義務づけるほか、月60時間を超える残業代の割増率を、4年後の平成31年4月から、中小企業でも今の25%から大企業と同じ50%に引き上げるとしています。このほか、実際に働いた時間とは関係なく、一定の時間働いたものとみなして賃金を支払う「裁量労働制」についても見直します。企業の中枢部門で経営に関わる企画を作る人などが対象となる「企画業務型」と呼ばれる裁量労働制について、法人を相手にする一部の営業職にも適用範囲を広げるなどとしています。政府はこの改正案を今の国会に提出し、成立させたいとしています。成果で報酬を決める労働制度を巡っては、厚生労働省の審議会で、経営側が「柔軟で効率的な働き方ができる」などとする一方、労働組合側が「残業代がなくなり、長時間労働や過労死を招きかねない」などと強く反対し、反対意見にも触れることで法案のもととなる審議会の報告書が取りまとめられました。
塩崎厚労相「多様なニーズに対応」
塩崎厚生労働大臣は閣議のあとの記者会見で、「改正案は、ワークライフバランスの観点から、働き過ぎを是正するとともに、働く人の多様なニーズに対応した働き方の選択肢を設けるものだ。法案に盛り込まれた『裁量労働制』の適用範囲の見直しや、『高度プロフェッショナル制度』の創設は、経済のグローバル化の進展の中で、日本の労働生産性を向上させ、働く人の意欲や創造性を一層発揮させる。これらの施策は、日本の働き方改革の重要な柱であり、今の国会で早期に成立させてもらいたいし、そのための努力をしたい」と述べました。
経済界からは期待の声
経済界からは、企業の競争力の向上につながるとして、働いた時間ではなく成果で報酬を決める新たな労働制度の導入を期待する声が高まっています。
今回の労働基準法の改正案に盛り込まれた「高度プロフェッショナル制度」について、経済界では、企業が高い専門能力を持つ国内外の優秀な人材を引きつけ、競争力を高めることができるとしており、働く人にとってもその能力を最大限発揮して成果に結びつけることができる制度だとしています。
これによって例えば、製品の研究・開発に当たる研究員が、必要なときに集中して働き、その後、十分な期間休みを取ることができるといったケースや、自宅などで製品のアイデアを練り、ヒット商品を目指すような場合には、働いた時間に関係なく、成果に見合った報酬を受け取ることができるといったケースも考えられるとしています。
制度の対象としては、証券会社のアナリストやコンサルタント、医薬品開発の研究者などが想定されていますが、具体的な対象については法案の成立後に厚生労働省が省令で決めることになっています。
これに対し経済界からは、将来的には制度の対象となる職種を省令で限定するのではなく、働いた時間と成果との関連性が強くない業務については、労使の話し合いによってこの制度が活用できるようにすべきだという声も上がっています。
今回の労働基準法の改正案に盛り込まれた「高度プロフェッショナル制度」について、経済界では、企業が高い専門能力を持つ国内外の優秀な人材を引きつけ、競争力を高めることができるとしており、働く人にとってもその能力を最大限発揮して成果に結びつけることができる制度だとしています。
これによって例えば、製品の研究・開発に当たる研究員が、必要なときに集中して働き、その後、十分な期間休みを取ることができるといったケースや、自宅などで製品のアイデアを練り、ヒット商品を目指すような場合には、働いた時間に関係なく、成果に見合った報酬を受け取ることができるといったケースも考えられるとしています。
制度の対象としては、証券会社のアナリストやコンサルタント、医薬品開発の研究者などが想定されていますが、具体的な対象については法案の成立後に厚生労働省が省令で決めることになっています。
これに対し経済界からは、将来的には制度の対象となる職種を省令で限定するのではなく、働いた時間と成果との関連性が強くない業務については、労使の話し合いによってこの制度が活用できるようにすべきだという声も上がっています。