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【東京】

世田谷区長選の討論会は中止… 予定者辞退「公平期す」

予定者1人が欠席し、来場者に討論会中止を伝える主催者=世田谷区で

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 世田谷区長選の公開討論会は、新人久保田英文氏(55)と現職保坂展人氏(59)の立候補予定者二人が出席する予定だった。直前まで参加表明していた久保田氏が辞退したため、公平を期すために中止にした。

 主催したJC世田谷区委員会の明石康彦委員長によると、久保田氏から先月三十一日、正式に参加通知をファクスで受けた。しかし、開催前日の四日午後十時半ごろ、選挙事務所の関係者から「長時間の拘束は、この時期難しい。他の会合もあり、時間の都合が付かない」と電話連絡があった。時間については、当初から午後零時五十分から同三時までと伝えていた。

 JCは「時間を短くする」ことも提案したが、日付が変わって間もなく、再度電話とファクスで欠席する意向が示された。

 「開催時間ぎりぎりまで待ちます」と伝え、JCは五日早朝から会場を設営。保坂氏は来たが、久保田氏は開催時刻になっても姿を見せなかった。

 討論会は「若年層の政治意識を高める」をテーマに昨年十一月ごろから開催に向けて準備。保育所の待機児童問題や小田急線の線路地下化にともなう再開発など、生活に根差した課題について候補者の意見を聞くほか、プログラムの目玉として大学生も登壇し、質問する予定だった。

 明石委員長は「特に若者に判断材料を提供するよい機会だった。こんなことになって非常に残念」と語った。登壇予定だった日大商学部三年の桝鏡(ますかがみ)今日子さん(21)は「若者の自立支援や投票率の低さについて聞いてみたかった。政治って、やっぱりいろいろと難しいことがあるんですね」。

 保坂氏は「区長選の争点や、若者支援のやり方に対する違いなど、議論したかった」と残念がった。

 久保田氏の事務所関係者は取材に「百人規模の集会がたくさん入ってしまい、やむを得ず欠席した」と説明した。 (石井紀代美)

 

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