最近になって「韓国外交は大丈夫か」と案じる人がずいぶん増えた。単なる思い付きで出てきた言葉ではない。普段からこれといってためになる話がない国際問題に頭を突っ込みたがらない人でさえも、何だか分からないが国外の状況が穏便でないのをキャッチしているかのような言葉を口にする。単語自体が難しい米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備問題、政府を最後まで悩ませたアジア・インフラ投資銀行(AIIB)への韓国参加については、国民は一切の説明を受けていない。背後では米国と中国という2頭のトラの鳴き声を聞きながら、代わりにかまれてしまったかのような危機意識に駆られているだけだ。
奇妙な動きはこれに限ったわけではない。日本の安倍首相は韓日間の過去史清算と慰安婦強制動員に関する謝罪では「Mr. No」と呼ばれている人物だ。その安倍首相が日本の首相としては初めて米国の上下院の合同会議に出席して演説する。招請したのはジョン・ベイナー下院議長で「私は熱烈的な安倍首相の支持者」と応援し拍手を送ったのは共和党の大統領候補だったジョン・マケイン上院議員だ。
韓国と日本は今年、国交正常化50周年を迎える。北東アジアの現代史で大きな意味を持つ両国国交正常化50周年を記念する二人の当事者の韓国大統領と日本の首相は、ここ2年間互いに一切の関心を払わなかった。簡単に解ける問題ではないようだ。