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脳への転移 特殊な物質が脳血管破壊で発生4月1日 9時30分
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がんが再発した患者の脳への転移は、がん細胞が出す特殊な物質が脳の血管を破壊することで起きることが、国立がん研究センターのグループによる乳がんの研究で分かりました。研究グループは、脳転移の早期発見や治療薬の開発などにつなげたいとしています。
この研究は国立がん研究センターの分子細胞治療研究分野の富永直臣研究員などのグループが行ったもので、イギリスの科学誌ネイチャーの関連誌の電子版に掲載されることになりました。
研究グループによりますと、がんの脳転移は乳がんの再発患者のおよそ40%に起きるとされますが、脳を守るために不必要な物質を通さない構造になっている脳の血管になぜがん細胞が入り込むのか、そのメカニズムは十分解明されていませんでした。
また、脳の血管は抗がん剤などの化学物質も通しにくいため、脳に転移したがんの治療が難しいのが現状です。
研究グループは、がんが脳に転移した乳がん患者のがん細胞を、脳の血管と一緒に培養したところ、がん細胞が出す「エクソソーム」という特殊な物質が脳の血管を破壊することで、がん細胞が脳に転移することが明らかになったということです。
また、この物質には脳に転移したがん細胞を増やす働きもあることが分かったということです。
富永研究員は「これまでがんが脳に転移すると治療の手だてが少なかった。今回の研究結果を脳転移の早期発見や治療薬の開発などにつなげたい」と話しています。
研究グループによりますと、がんの脳転移は乳がんの再発患者のおよそ40%に起きるとされますが、脳を守るために不必要な物質を通さない構造になっている脳の血管になぜがん細胞が入り込むのか、そのメカニズムは十分解明されていませんでした。
また、脳の血管は抗がん剤などの化学物質も通しにくいため、脳に転移したがんの治療が難しいのが現状です。
研究グループは、がんが脳に転移した乳がん患者のがん細胞を、脳の血管と一緒に培養したところ、がん細胞が出す「エクソソーム」という特殊な物質が脳の血管を破壊することで、がん細胞が脳に転移することが明らかになったということです。
また、この物質には脳に転移したがん細胞を増やす働きもあることが分かったということです。
富永研究員は「これまでがんが脳に転移すると治療の手だてが少なかった。今回の研究結果を脳転移の早期発見や治療薬の開発などにつなげたい」と話しています。