僕が高校生のころ、1997年くらいかな。小室ファミリーで人気を博していた。その頃からすでに「ともちゃん」で通っていた。その後小室さんと恋に落ちて幸せの絶頂にいたとき、突き落とされちゃった。いつもニコニコしていた笑顔は失われ、真っ暗闇のまさにどん底へ。当時はとくに惹かれるということもなかったのだけど、かといって今惹かれているのかというとそれも少し違うな。もちろん、応援してますけどね。当時、ずっと気になっていたんですよ。潰れてしまって、薬が手放さないという報道が出てから、もうダメかと思っていたんですけど、復活した。
何といったらいいか、あまり言葉を費やしたくないんだけど、彼女の歌う「夢やぶれて」を聞いたら、もう他のどんな名歌手が歌っても褪せてしまうくらい僕には鮮烈なものだった。なんだか、あの世で、生まれてくる前に、この役回りを引き受けようと手を挙げてきたんじゃないかって、なんかそんなこと思ったんですよ。たかが空想ですけど、されど空想。当時その空想で胸がいっぱいになりました。
嫌いっていう人も多くいます。それは僕も知っています。けど、僕はどれほど励まされたことか。きっと、同じように励まされた人は一定数いるはずなんですよ。華原朋美の過去がどうとかそんなことはどうでもいいのです。人生のプロセスは大切なものだけど、評価とか、そんなことは勝手にやってくれてればいい。いま、どんなふうに生きているにしても、僕は感謝している。人生をみせてくれて、そして、起き上がってきてくれて、本当に感謝しているんです。人のことをああだこうだというのは簡単です。それに比べれば、彼女の蹉跌と救済は黙っていても詩的なところがありますよ。
人生はうまくいかないことのほうが多いですが、そういうことを乗り越えて生きていく姿を日本中の人にみせたんですからね。べつに見せたくなんかなかったろうけど、それは力強く、すごいことだと僕は思います。これからも元気で明るくいてほしいですね。挫折って苦しいけど、世の中の大人はみんなそうやって生きてるのかもしれません。幸せそうに見えても、内実はいろいろなことを抱えているのが普通です。そういうことがやっとわかってきた気がします。
↓ どうやら元気そうですね ( ´▽`) スポーツ報知より