雇用統計への反応に注目、決算発表が本格化=今週の米株式市場
[ニューヨーク 3日 ロイター] - 6日に始まる週の米株式市場では、本格化する決算発表に注目が集まる見通しだ。ただ、米企業収益の予想はここ数週間、悪化し続けており、トムソン・ロイターがまとめた最新調査によると、S&P総合500種指数採用企業の第1・四半期は前年比2.8%減益が予想されている。
なかでも、エネルギー関連企業の利益は、前年比で64%近く減少すると見られている。S&Pのエネルギー株指数 は、第1・四半期に3.6%下落し、過去9カ月間の下落率は22%に達している。
3日に発表された雇用統計は、非農業部門の雇用者数が12万6000人増と、市場予想の24万5000人増を大幅に下回り、2013年12月以来の小幅な増加にとどまった。3日は聖金曜日で米株式市場が休場だったため、週明けの市場がどう反応するのかにも注目される。
TIAA─CREFのグローバル投資ストラテジスト、ダニエル・モリス氏は、経済指標が弱いと米連邦準備理事会(FRB)の利上げが遠のくため、株式市場には一般にプラスとなるが、(景気悪化という)負の側面が懸念されると指摘。「今回の雇用統計は、米株式市場にとって、プラスよりもマイナス面のほうが大きい」との見方を示した。
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