photo by MAGIC PASSION * PHOTOGRAPHY *
「毒キノコ鍋」から漂う背徳のスパイス
『酒のほそ道 7 (ニチブンコミックス)』に毒キノコ鍋の話が出てきて以来、その奇妙な魔力に囚われてしまい。踏み外さないように気をつけている。
その昔、山暮らしをしているある作家の話で、鍋を食うときにそれほど毒の強くないある種の毒キノコを入れると、テキトーにビリビリとシビれて味のアクセントになっていい、というようなことを聞いた事がある。
- 作者: ラズウェル細木
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2012/10/13
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
もちろん危険だし、死亡例もあるのだけど、過食しなければ酩酊や幻覚が出る程度にすぎないものも多いとは聞くし、マジックマッシュルームやベニテングタケなどは合法ドラッグ(危険ドラッグ)としても流通していた……ダメ。ゼッタイ。
豚レバ刺しは食べてしまった
食に関する執着については、高カロリーフェチや炭水化物好きなど色々とあるのだけど、「危険」と言われるほどに食べたくなってしまう性分もある。豚レバ刺しなどの生肉は「そんなものを食べる奴はいないから規制する必要なし」という段階から食べていたし、フグの肝もある。虫系は苦手なのであんまり無いけれど。
きっと、「背徳のスパイス」とでも言うべきものに弱いのだろう。豚レバ刺しは確かに美味いんだけど、牛レバ刺しよりもあっさりとしているので塩ごま油に負けやすいというのが客観的な評価なのだけど、豚肉を生で食べるという背徳感によって何倍にも美味く感じてしまう。
ファンタジー飯として楽しむのに留める
だけどまぁ、流石に体力も落ちているし、そんな事で入院するわけにもいかないので、最近はそういう食事を我慢している。「食べられない」となれば幻想上の味はさらに美味くなってしまうのだけど、それでよいのだとも思う。一種のファンタジー飯である。
毒キノコ鍋はきっとそこまで美味くないはずだし、大槻ケンヂはタイでマジックマッシュルーム入りのオムレツを食べた事がキッカケでパニック障害を発症して日常生活に影響を及ぼしたというからダメ。ゼッタイ。それでも、「明日もし世界がなくなるとしたら」リストを作る際には「毒キノコ鍋」を入れておきたいと画策しているのだけど。
- 作者: 新井文彦,白水貴,構成・文:ネイチャー&サイエンス
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2014/09/19
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る