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タイ 徴兵のくじ引きで悲喜こもごも4月6日 4時06分
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東南アジアのタイでは、兵役に就く男性を決めるくじ引きが行われ、兵役を免れた人が喜びを爆発させる一方で、最長で2年間の軍隊生活が決まった若者が、肩を落とす姿が見られました。
タイでは21歳以上の男性に兵役の義務があり、公平を期すために毎年4月に各地でその地区に割り当てられた数の若者を徴兵するためのくじ引きが行われます。
このうち、タイ西部のカンチャナブリのお寺では5日、身体検査をパスした200人余りの若者が運命のくじ引きに臨みました。つぼの中には、最長で2年間の兵役を意味する赤いくじが2割ほど入っていて、家族が見守るなか1人ずつ名前を呼ばれてくじを引きました。免除を意味する黒いくじを引き当てた若者が、家族とともに喜びを爆発させた一方で、赤いくじを引いた若者は、その場で配属先を言い渡され、がっくりと肩を落としていました。最後の赤いくじを引いた男性は「ほかの人が悪いくじを引くのを願っていたが、その悪運が自分に来てしまった。まだ生後4か月の娘に会えなくなるのが寂しい」と話していました。
また、出生証明では男性として登録されているものの、その後、性転換などで女性として生活している人も会場で審査を受け、身体検査の段階で「兵役には不適格」とされました。
軍側はことしおよそ10万人の新兵を必要としているということですが、去年5月のクーデター後も、徴兵される若者の数に大きな変化はないということです。
このうち、タイ西部のカンチャナブリのお寺では5日、身体検査をパスした200人余りの若者が運命のくじ引きに臨みました。つぼの中には、最長で2年間の兵役を意味する赤いくじが2割ほど入っていて、家族が見守るなか1人ずつ名前を呼ばれてくじを引きました。免除を意味する黒いくじを引き当てた若者が、家族とともに喜びを爆発させた一方で、赤いくじを引いた若者は、その場で配属先を言い渡され、がっくりと肩を落としていました。最後の赤いくじを引いた男性は「ほかの人が悪いくじを引くのを願っていたが、その悪運が自分に来てしまった。まだ生後4か月の娘に会えなくなるのが寂しい」と話していました。
また、出生証明では男性として登録されているものの、その後、性転換などで女性として生活している人も会場で審査を受け、身体検査の段階で「兵役には不適格」とされました。
軍側はことしおよそ10万人の新兵を必要としているということですが、去年5月のクーデター後も、徴兵される若者の数に大きな変化はないということです。
士官学校は人気
一方、タイでは軍の幹部は社会的な地位が高く、将校を養成する士官学校が人気を集めています。
今月2日には、日本の中学卒業の年次の学生を対象に士官学校予科の入学試験が行われ、このうち、陸軍の試験会場では、200人の定員に対して1万8000人の受験生が集まりました。合格率1%ほどの超難関ですが、試験に訪れた学生は「軍の将校になって国王を守りたい、それが私と家族の誇りになります」などと意気込みを話していました。
去年5月のクーデター後、タイでは軍の政治的な影響力がますます高まっていますが、プラユット暫定首相をはじめ強いエリート意識を持つ士官学校の出身者が政権の中枢を固めています。
今月2日には、日本の中学卒業の年次の学生を対象に士官学校予科の入学試験が行われ、このうち、陸軍の試験会場では、200人の定員に対して1万8000人の受験生が集まりました。合格率1%ほどの超難関ですが、試験に訪れた学生は「軍の将校になって国王を守りたい、それが私と家族の誇りになります」などと意気込みを話していました。
去年5月のクーデター後、タイでは軍の政治的な影響力がますます高まっていますが、プラユット暫定首相をはじめ強いエリート意識を持つ士官学校の出身者が政権の中枢を固めています。