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 1945年7月、世界で最初の核実験が行われた米ニューメキシコ州の「トリニティ・サイト」が4日、一般公開された。公開は恒例行事だが、今年は70年目の節目とあって関心が高く、敷地を管理する米陸軍によると過去最多の5534人が訪れた。

 トリニティ・サイトではマンハッタン計画の一環として、プルトニウム型原爆を使った実験が行われた。同型原爆は長崎に投下された。同サイトは現在、米陸軍のホワイトサンズ・ミサイル試験場の中にあり、一般市民に原則として年2回、公開されている。

 爆心地には、高さ約3メートルの記念碑や長崎に投下された原爆の模型が設けられ、訪れた人たちはマンハッタン計画の歴史についての説明を聞いたり、記念撮影したりしていた。約150キロ離れた同州アルバカーキから来たというロン・モヤさん(60)は「一度は来てみたかった場所。計画を実現させたのは、ものすごい」と話した。妻のメアリーさん(57)は「科学としての到達の意味は理解するが、実験が世界に与えた影響の大きさに考えさせられてしまう」と話した。