名門大学のジャンパー、中古品の売買が急増

名門大学のジャンパー、中古品の売買が急増

 「Y大学を目指す受験生夢を実現するきっかけをつくってください!」

 最近、インターネットの中古品取引サイトでたびたび登場する中古品販売の宣伝文句だ。その品物はY大学の学生たちが好んで着用するという野球チームのジャンパーだ。「学科野球ジャンパー」を略して「科ジャン」と呼ばれている。あちこちの部分に大学の英語名やロゴ、学籍番号などが刺しゅうされている。販売者は本物であることを証明するといい、大学名やロゴ、学籍番号などがあしらわれたジャンパーの写真とともに「このジャンパーを着れば自信が湧く」という説明文を記している。

 特定の大学の学生たちが着用する「科ジャン」の中古品の売買が、高校3年生や浪人生の間で流行している。このジャンパーは大学のグッズ売り場で新品を購入することもできるが、受験生たちは中古品を好むという。中古品には特定の学科名や学籍番号があしらわれているものが多いが、入学直後に団体単位でおそろいのものを着用するケースが多く、新品を購入するのが難しくなるためだ。ある受験生は「目指している大学の先輩から気力をもらうため、中古品を購入することが多い。一種のお守りみたいなものだ」と話した。

 先月1カ月間、中古品取引サイト「中古の国」には、「科ジャン」を売買するという内容の書き込みが50件以上寄せられた。商品の大部分は名門大学の「科ジャン」だ。1着の価格は4万-5万ウォン(約4400-5450円)で、「科ジャン」を共同購入する際の費用5万-7万ウォン(約7600円)と大差ない。ある医学部のジャンパーは「プレミアム」とされ、7万ウォンで取引された。K大学の「科ジャン」を購入しているという浪人生の男性(19)は「自宅で勉強するときには部屋に掛けておき、読書室に通う際に着るようにしている」と話した。一部の購入希望者は「S大○○科を希望している。せっかくだから14番のジャンパーを購入したい」と、特定の大学、学科、学籍番号があしらわれた「科ジャン」を希望していることを口にした。

 淑明女子大学社会心理学科のキム・ヨンラン教授は「学閥を中心とする韓国社会で、『科ジャン』は大学の看板代わり、象徴のようなものだ。以前にも高校生たちが行きたい名門大学のバッヂを付けるのが流行したが、それが今は『科ジャン』に取って代わっているとみられる」と話した。

チェ・ウンギョン記者
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