自然農法について 御講話 7
明主様御講話 「無肥料栽培の稲は分蘖が多く茎が太い」 (昭和28年10月6日)
「自然農法について今度大発見をしました。もっとも私は自然農法の原理だけを教えたので、技術面の方はみんなの方で工夫するということになったのですが、今度発見したのは技術面の方です。
つまり無肥料を技術の工夫によって、より生かしたものです。生かしたということは早めたわけです。
今まで最初の年は非常に成績が悪かったのです。それを我慢して二年三年とたつに従って、肥毒が抜けるに準じて作柄も良くなるというわけだったのですが、今度は初年度から無肥料の成績がはっきりと現われるというやり方が分かったのです。
というのは、今までの長い間肥毒が下に溜まって、田の底がまるで壁みたいになっていたのです。
よく考えてみると、それもそのはずです。石灰窒素をよくやりますが、石灰窒素というのは鉱石で、いわばセメントみたいなものですから、今まではセメントを田の底にやっていたのだからして、田の土がまるでコンクリートみたいになっていたのです。
それですから初年度はどうも具合が悪いのです。
それで今度は深く耕す・・・天地返しというのをやるのです。
そうするとその壁を破ってしまいますから、そこで稲の根の方の肥毒がよほど緩和されるわけです。
混じってしまうからわずかになるのです。そこで成績が良いのです。
それで今度、初年度から五割増産の所があったのです。
来年から増産になるわけですからすばらしいものです。
この深耕の深さは一尺から一尺二寸くらいのところがごく良いそうです。
それから株間は一尺から一尺一寸くらいが良いそうです。
今までの株間が狭いのは成績が悪いそうです。
というのは、無肥料ですと非常に分蘖(ぶんけつ)が多いのです。
それから今まででもそうですが、日当たりが悪いと根の方まで日が当たらないことになるし、従って田の水も日が当たらないことになるのです。
ですからあんまり繁ってしまうと、稲同士で日が当たらないようにし、水にも日が当たらないようにしてしまうのです。
そこで株間が広いと、第一、水が温まることと、蔭がなくなりますから、そこで非常に育ちがよいわけです。
そこで分蘖も多いし幹も太るということになるからして、肥毒もなくなるわけです。
そういうわけですから実りもよいし粒数が非常に多いのです。
ですからそういう稲の茎などは随分太いそうです。まるで葦の茎みたいだそうです。
そうなれば台風なども受けつけません。これがとにかく無肥料栽培の一大改良です。
そこで去年十八俵とった伊野という人は、無論今年も十八俵かそれ以上になるでしょうが、結局は反二十五俵まではとってみせると豪語しているそうですから、たいへんなことです。
それに反して一般の今年の稲というのは、算盤をとってみるとますます減っていってます。
今分かっただけで政府の発表が五千八百五十万石ですから、去年からみると七百五十万石減っているわけです。
この差額はますますはなはだしく現在は全国的に減りつつあります。
とにかく政府でいろんな政策をとったり、また耕地も増してますが、それにもかかわらず、どっちかというと減る傾向にあります。
そうして人口の方は増えてゆきますから、このままで行ったら、どうしても日本は大悲観です。前途暗憺(あんたん)たるものです。
これを一刻も早く救わなければならないので、焦眉(しょうび)の急です。要するに日本の食糧危機といってもよいです。
それで一面、今人造米とかをやっても、あんなまずい物は食い手がないでしょう。
それで結局政府も工夫して、麦をやってパンを食べるようにしてますが、豊葦原(とよあしはら)瑞穂の国という言葉は消さなければなりません。
そこでこれをどうしても全国的に一度に分からせなければならないと思うので、今度大新聞の一頁広告を出そうと思ってます。
自然栽培の理論と、今度の報告ですが、渡辺さんの報告と事務所の三浦さんの報告は非常によいですから、この二つを実例として出します。
それでいろんな原理の解説を書いて、それらをひとまとめにして出します。なにしろグズグズしてはいられません。
全国民に原子爆弾をぶっつけ、そうして愕然とさせるというような手を打たなければ、早く知らせるわけにはゆきません。
これは信仰に入れというのではなく、これこそ読んだ人がだれでも実験できるのだから、分かりさえすればたいへんなものです。
ですからこれはどうしてもこのくらいのことをしなければ、追いつかないと思います。
今書いてますが、なるべくだれにも分かり、なるほどと思うように念を入れて書くつもりです。
そうして一挙に日本人全部に分からせようと思ってます。
題は「全国民諸君よ」という肩書で「日本は救われた」という大きな見出しにするつもりです。
それでいままで、初年度は減る例がある、ということがちょっとおもしろくないために、取り掛からせるに困難だったが、今度は初年度からすばらしい成績を上げれるとしたら、本当にそれを見たら、これは誰もがやらないわけにはゆきませんから、そこで神様はそういうふうな手を打たれたに違いありません。
そこで今年の非常な不作ということは、要するに一大チャンスが来たわけです。
この機を逃さず大々的にこれを分からせようというわけです。
普及会の方でも、これから講演会やいろいろなことを大いにやるでしょうが、そういう方針でやるつもりです。 (中略)
それからもう一つ、自然栽培が非常に良くできるということは、霊的のわけがあるのです。
それは信者になって光明如来様をお祀りしますと、無論光が出ますが、その光がその人の田地内に漲(みなぎ)るのです。光が充満するのです。
そこで光は熱ですから温かくなるのです。温かくなるといっても、ふつうの火のようにはっきりはしないが、なんとなく温かくなるのです。
前に試験した人が、他人の田より二度温かいと言われましたが、とにかく温かいのです。
その光がだんだん強くなってきました。
私はいつも注意してますが、今日のここの温度は十六度です。東京が十六度、鹿児島と福岡が十四度ですから、鹿児島より高いのです。
今日の全国で一番高いのが東京とここです。それで平均してみるとここは東京よりいくらか高いでしょう。高い日の方が多いです。
というのは、私の光が強くなってきたので温かくなったので、それが体的にも温かさが現われるわけです。
そういうわけですから、御神体から出る光も強いからして、どうしてもそこの田が温かくなり、そのために良くできるということも大いにあります。
しかしそれをあんまり言うと、どうも信者にならないと良い成績が上がらない、というように思われると普及が遅れますから、それを未信者には言わない方がよいです。
信者の人だけ心得ていればよいのです。そうして信者になったらその説明をしてやればよいので、そうでなければ入りにくいのです。
そういうわけで、そこの囲いなら囲いのそこだけの霊界が違ってくるのです。
それで隣が信者でないと、そこにはっきりと境界されるのです。
ですからよく信者の田は良くできて、お隣はまるっきり違う、ということがあるのはそういうわけです。
それからもう一言話しておきますが、私は五カ年で五割増産ということをモットーにしてましたが、これはよほど遠慮して言ったので、本当は十割、十五割なので、十割以上は増産できるのです。
ところがそれではあんまり良過ぎるので疑いを起こすため、疑いを起こさない程度として五カ年にして五割増産としたのです。
ところが今年は十割以上はなんでもありません。
さっき言ったとおりIさんなどは二十五俵とってみせると言っているくらいですから、十割以上はなんでもありません。
それを私は前に言ったことがあるような気がしましたが、三年前に書いてありました。
(昭和二十五年五月二十日付救世六十三号掲載の記事)」
明主様御講話 「深く耕せ」 (昭和28年10月7日)
「自然農法もだいぶ良くなってきまして、特に今年発見したというか、技術的の面についてです。
私が原理を発見して自然農法というものができたのですが、技術面の方でだんだん良くなってきて、今年になってすばらしい方法を発見したのです。
その一番の成績は初年度で五割増産した所があるのです。
というのは深く耕すのです。一尺から一尺二寸ぐらいの深さにするのです。そうして天地返しというのをやるのです。そうすると成績が非常によいのです。
それはどういうわけかと言うと、私は百姓ではないから、田に入らないから分からなかったのですが、今の日本の水田というものは、長年強い肥料をやるので、それがだんだん沈殿して肥料の層ができているのです。つまり肥料の壁ができているのです。
それですから根が伸びる場合にそれにつかえてしまうのです。そうして土の養分を吸えないわけです。
あるいは、つかえなくても、その中に根が入っても、なにしろ土ではなくて肥料の固まりですから、稲が育たないわけです。
それですから今までは初年度は減ることはめったにないがーたまには減ることもあったがー平年作だったのです。
そうして肥毒が抜けてゆくに従って、年々増えてゆくというわけだったのです。
ところが今言った深く耕すのは、肥毒の壁を突き抜いて、土が上に出てくることになると同時に、壁が壊れてその辺の土が平均してくるわけです。
ですから肥毒の固まりのようなものはなくなってくるわけです。そこで充分稲が育つわけです。
そのために初年度から大増産になるということが分かったのです。
その成績を上げた所は、今まで三俵ぐらいだったのが、今言うような方法でやって十俵とれる予定だということですからすばらしいものです。
今まではすべて内輪内輪に言っておいた方が間違いないから五割と言ったのです。
前に言った「五カ年にして五割増産」ということは、ごく内輪に言ったのです。
本当のことを言うとかえって信じないのです。ですからそういうことが分かっていたので、前に書いてあります。
(昭和二十五年五月二十日付救世六十三号掲載の記事)
二十五年ですからちょうど三年前に、十割増産、二十割増産ということを書いてあるのです。
しかしこういうことを書いて、あんまり驚かせてもまずいから、そこで五割と内輪に言ったわけです。
そこにもっていって世の中のほうときたら、ご覧のとおりなのだから、急いで全国的に知らせなければならないのです。
実に今の農民の苦しみというのはたいへんなものです。
それで今年ほど肥料と病虫害駆除の薬を使った年はないのですから、この費用というものは何十億か分からないでしょう。
「政府の発表は六十億ですが、事実はもっと行っていると思われます」 (註 茶色の文字は信者の発言)
実際には百億もあるでしょう。
ついでだから話しておきますが、政府でなにかやりますが、その時には悪い方は言わないで良い方だけ発表するのです。
それはつまりふだんから大いに科学を宣伝しているので、科学の効果があるということを見せないと具合が悪いため、そこで良い方だけを取り上げて言うのです。
ですから屁のような手術に成功したとか、薬が効いたということを新聞にデカデカと出してますが、しばらくたつと煙みたいになります。
そういうことを見ても実にけしからんことです。
そういうようなわけで、一日も早く知らせなければならないのです。
今度ちょうど報告が来て、そのうちの三つがそういった深掘りで、もっとも成績をあげたのがありますから、その三つの例を添えて、新聞の一頁広告を出そうと思ってます。
今その原稿を書いてますが、とにかく世の中に早く知らせなければならないわけです。
そういうようなわけで、大いに間違ったことが多いのですが、それについて書いてみました。」
明主様御講話 「深く耕せ」 (昭和28年10月16日)
「それから自然農法もだいぶおもしろくなってきました。特に今年は恐ろしい不作です。それからまた自然農法の方は恐ろしい好成績なのです。
そういうようなやり方も、神様はなかなか行き届いたものだと思います。だから非常にいいチャンスというわけです。
そこでこの際、どこでも抜からず宣伝をしているでしょうが、いっそう馬力をかけて宣伝をしなければならないので、それについて今年の新しい成績によって技術的に非常に進歩しましたから、
そういう点を主にして単行本を出そうと思いましたが、そういうことをすると遅くなりますから、とにかくこの次あたりの栄光を特集号にして、今年の実例を加えて、できるだけ利用するというようにしたいと思ってます。
それで今年のその技術的の進歩の主な点はこういうことです。
今までは、所によってですが、一年目二年目から増収というのはめったにないので、たいていうまくいって今までどおり、下手をすると一、二割ぐらい減る所があるのです。
どうもこの点がおもしろくなかったのです。
最初の年から増産にならなければ早く分からせるのに困るのです。
よくお蔭話にあるように最初は黄色い色で、針みたいな細さで、隣近所から嘲笑されるという・・・これがどうもまずいのです。
ところが今度発見した方法は深く耕すのです。一尺から一尺二寸ぐらいの深さにして、天地返しをするのです。それがために非常によくできるのです。
今までとは断然違うのです。一番成績が良いのは初年目で五割増産した人があります。
それで気がついたことは、つまり今まで長い間肥毒をたくさんやって、田の面が肥毒のコンクリート、肥毒の壁ができているわけです。
だから無肥料でやってもその壁に根がぶっつかるから思うようにいかないのです。
それを深く耕すとその壁を突き破ることになるのです。
それでまたいいことには、壁で蓋(ふた)しているから壁の下の方は良い土なのです。
ですからそれを掘り返して天地返しをすると、肥毒の壁が粉々になって良いのと混じるから、肥毒の害というものは減り、そこでよくできるのです。
ですから初年目からいくらかでも増産するということになったら、これは否応なしに信者でない百姓も大賛成してすぐからでも始めます。
その実例もできましたから、これを土台にして大いに宣伝をすれば、みんな簡単に分かります。
それで去年十八俵とった伊野という人は、今年は勿論そのくらいか、それ以上はとれましょうが、その人の話では反二十五俵までにはしてみせると言っているそうです。
無論そのくらいはとれます。というのは、今までこういうことを知らなかったのです。つまり連作というものの効果です。
ところが今までの農民は連作はいけないと言っていたのです。ということは、肥毒のために連作をするとだんだん弱ってゆくのです。
そこで耕作を変えると、変えただけは、肥毒の三の悪循環といいますか、それが減るのです。
これは薬でよく分かります。一つ薬をのんでいると、だんだん効かなくなります。それで薬を変えると一時効くというような意味と同じです。
だから連作でなく耕作すると、ちょうど田や畑が変わりますから、ちょうど薬を変えたようなものですから、それで一時よいわけです。
そういう意味で、つまり肥毒のない清浄な土で稲なら稲を作ると、土の方で稲に適するような成分がわいてくるのです。
それは実際神秘な話です。そこで年々土自体に特種な性能ができ、その性能がだんだん発達してゆくのです。
ですからすばらしく良い土になってゆくのです。
ということは、すばらしく肥やしが効いた土になるのです。
肥やしといっても今までの肥やしとは違って、良い意味のもので、つまり神様の作った肥やしで、それが増えてゆくのです。
ですからたくさんとれるに決まってます。そういった肥毒のない清浄な土が連作によってだんだん沃えた土になるのです。
それですから今反五俵として、これが反十俵になり二十俵になり三十俵になります。
そうなると分蘖が非常に多くなります。それでもっとも多くなると稲に枝が出てくるのです。
だから一本の稲に千粒ぐらい成るようになります。五百粒ぐらいはなんでもありません。
ですから十俵になり二十俵になるのはあたりまえです。
その方法でゆくと日本は今に米が余って始末に困ってしまうようになります。
それこそ今度は輸出のほうに苦労しなければならなくなります。そうなると農村天国になります。
それでメシヤ教によって病気がなくなったら、農村に病貧争絶無の世界ができてしまいます。
神様の方は実にドンドン地上天国を造りつつあるのです。
人間もそれに合わしてやってゆくと、案外早くできるわけです。
もっとも私の命のあるうちに造らなければしようがないわけだから、神様はよほど急ぐわけです。
そういった具合で、自然栽培は画期的に良い方へ大飛躍するわけです。
それで農業の方は医学の方と違って、分かったら非常に早いですから楽です。
それにこれが実行されても失業者はできないのです。反対に大いに恵まれるわけです。
ところが医学の方は、無薬時代になると失業者がたいへんですから、これはなかなか難しいです。
ですからどうしても後まわしになるのです。
農業の方は一番手っ取り早いし、今年のように非常な災害で農村の苦しみは、よくニュース映画で見ますが、田はまるっきり枯れ野原のようなものです。
それで充分分かったでしょうが、そういうわけですから、大いに自然農法の宣伝に馬力をかけないといけないのです。」
明主様御講話 「深耕・天地返し・株間の伸長・連作」 (昭和28年10月17日)
「それから自然農法も今年は技術的に大改良をされて、今までは初年度から一、二年くらいというものは、たいした成績が上がらなかったのです。
初年度で多少減産になる所もありますが、だいたいはようやく平年作を保てばよいぐらいに思っていたのですが、
今度中京の方の二、三の自然栽培で初年度からそうとうに増産になったのです。
一番増産になったのが、初年度で五割増産した人があります。
これはどういうわけかというと、最初から深耕したのです。
それから稲の株間を広くしたのです。無論一本植えです。深く耕すのはだいたい一尺から一尺二寸ぐらいが適当してますが、
それをよく考えてみると、今まで肥料がだんだん溜まって、つまり土の表、表土は肥毒の壁みたいになっていたのです。
だから無肥にしても、稲の根はそこにつかえて本当の土の養分を吸えなかったわけです。
ところが深く掘るとその壁を突き破ってしまうわけです。そうして下の良い土が表に来るわけで、つまり天地返しをするというわけです。
それをやると、多少はその壁土が混じりますが、なにしろ壁を破ったのですから、平均されてたいした害はないわけで、害が少なくなるのです。
そのために成績がよいのです。そうなると稲がよく育ちますから、分蘖(ぶんけつ)なども多くなります。
それから株と株との間を広くしないと、葉の蔭になって根に天日がよく当たらないのですが、間を開けると日がよく当たりますから、つまり土が温まるというわけで、すばらしいできになるのです。
そういうようなわけで、これは一大改良です。
そのために初年度から増産になるということはたいへんな魅力ですから、これが分かればどんな農民でもやらずにはおられないということになります。
そこにもっていって今年はあのとおりの大不作で実に惨澹たる有様です。
政府の発表では、五千八百五十万石と言ってますが、事実はもっと少ないのです。
それで各地で、このとおりだということを知らしたいために、いろんな運動が起こってます。
こっちの方はすばらしい増産のやり方が現われるとともに、世間は反対に不作ですから、神様がちょうどいい具合にそういうようにされたものでしょう。
そこでもう一つはこういうことがあります。土というものは変化するのです。
ということは、米なら米、豆なら豆と、一つ作物を連作すると、それに対する土の性能が発達するのです。
だからその作物を育てる性能がだんだん強くなってくるわけです。
ちょうど人間と同じことで、新しい土にやると、土そのものがつまり素人なのです。
ところがいろんな物をだんだん作ると、土にそれを育てる力が出てくるわけです。
職工なら熟練工になるわけです。これを分かりやすく言うと、年々土の養分が増えてゆくわけです。
だから今平年作は六千三百万石ですが、一年か二年たつと五割増産になるでしょう。
それから五、六年過ぎると十割増産になり、もっと過ぎてゆくと二十割、三十割というようになってゆきます。
それは嘘のような話ですが、神様は土も稲もチャンとそういうふうに作られているのです。
というのは、人間はどこまでも増えますから、人間の増え方が無限だから、そうすると人間が食う米もやはり無限なのです。
そういう結構なように神様が造られたのに、人間がとんでもないことにしたのです。
それはちょうど人間が薬をのんで、だんだん病人を増やしているということと同じです。
それでいつも特集号は春に出しますが、そういうことでは追いつかないから、ちょうど、今言った良い成績の報告がだいぶ来てますので、それを根拠として、この次か、遅れてその次あたりに特集号を出そうと思ってます。
そうしてとにかく、栄光新聞だけででも各地で宣伝する材料にしようと思ってます。
去年十八俵とった伊野さんは、今に二十五俵にしてみせると言っているそうですが、そのくらいはとれます。
とにかく今に日本は米が余ってしようがないようになります。
どこに輸出しようかと、今度は輸出先に苦しまなければならないということになります。
そうすると、だいたい今は輸入超過で困っているということも、米だけが解決すれば今度は輸出超過ということになります。
そうなれば税金などはずっと減ります。
勿論一番お蔭を受けるのは農民ですから、これだけでも農村の地上天国は一番先にできます。
それがひいては物価も下がりますから、生活はどのくらい楽になるか分かりません。
日本の地上天国というのも近づいたということも言えます。
あんまり話がうますぎますが、嘘ではないので実際の成績が挙げられているのです。」
明主様御講話 「肥毒の害」 (昭和28年10月25日)
「自然農法の特集号を出そうと思ってます。いつも春ですが、今年は報告も早く来ましたし、なにしろこの凶作に対してみんな非常な不安を抱いてますから、少しも早く安心させるようにしてやりたいと思って早く出すのです。
来月初めの栄光の特集号として出します。それについて今年は世間は馬鹿に悪くて、こっちの成績は馬鹿に良いという、おそろしく離れてしまったわけですが、やっぱり神様がうまくやられたわけです。
今特集号の論文を読ませますが、これは今までとよほど違うということは、今までよりも徹底して書いてありますから、これが出たら、農村方面に関係のある人たちに一枚売りをするとよいと思います。
私の予想では百万は大丈夫だと思ってます。とにかく信者の人で五十万は堅いですから、あとを売るとしても、なにしろ標題が大きく「日本農業の大革命」とし、それから「無肥料で初年度から五割増産」というのですから、ボタモチでホッペタを叩くような題です。
そうして一人でも多く読ませようと思いますから、なるだけ安い方が手が出しよいですし、おまけに農民の懐具合は馬鹿に悪いのですから、なるべく安く多く出して読ませたいと思います。
そうしてこの題を見ただけで飛びつくだろうと思います。
それからまた各地で講演会や座談会をやるときにこれを売れば、非常に早くみんなに分かるというわけです。
(御論文「日本農業の大革命 無肥料で初年度から五割増産」)
昨日か一昨日の新聞にも出てましたが、あんまり酷いので自殺をした農民がありました。
これはまだ新聞に出ない自殺者がだいぶあるらしいです。
そういうわけで、今度の酷いできばえに対して、今いろんな対策をねってますが、しかし対策をねったところで良い案は出ようがないのですから、しようがありません。
それで百姓は百姓で、枯れた穂みたいな物を当局に見せて、税金を負けてもらうとか供出を減らしてもらうとかやっているようで、実に方法がないわけです。
今年はそれでなんとか外米の輸入もありますから持ちますが、来年はこれを挽回する確信があるかというと、その確信はないので、やはり天候に任せるよりないのです。
ですから、つまり天候が悪くても、風水害があっても、冷害があっても、ビクともしないという稲を作ればよいのですが、その方法を知らないのです。
ちょうど人間で言うと黴菌が入ってもなんでもない、起こらないという強硬な人間になればよいのです。
メシヤ教信者のように、結核なんかなんでもない、伝染病結構、早く赤痢になりたいというくらいなものです。
ですから日本の土地もそういうふうにすればよいのです。
しかし薬で人間の体を弱らしているように、肥料で国土を弱らしているのですが、実にはっきりしてます。
もっとも私がこれを発見した動機は薬毒からです。
ですから来年以後はどうすればよいかということですが、外米の輸入ということは、日本の経済上たいへんです。
今でも輸入超過で困っているのですから、そのうえ米を買うとしたらたいへんです。今年などの輸入代金は二千億では足りないでしょう。結局三千億近くになるでしょう。
それだけの金を出すとしたら、いくら稼いでも追いつきません。
しかも輸入代金だけでなく、農村の間接的の損害がたいしたものです。
労力の損害は勿論ですが、水害による田の荒れ方もたいへんです。この間の報告でおもしろいのがありました。
三重県の方ですか、高潮のために海水を被った田地ですが、他の田地は全部駄目になったが、その中に自然栽培の田地だけが被害を受けないで、元通りに青くあたりまえになっているというのです。
ですからそれを見た付近の農民は初めて目が覚めたというのですが、実にはっきりしてます。
それと、根が固く、張っているから浮かないのです。これはやった人は分かりますが、根が長く毛根がたくさんあります。
それから土が強いのです。つまり根をギューッと固めているのです。
これもやっぱり人間とよく似てます。
人間でも、薬を使わない人間は怪我して血が出てもすぐに締まって血が止まるのです。
薬毒がたくさん入っているのは怪我でもして血が出るとなかなか止まらないのですが、これは稲とよく似てます。
そういうような具合で、肥毒により稲も土もいっさいをみんな弱らしているのです。
自然農法の方は今年は馬鹿に良くできて、一般の方は馬鹿に悪いということは、神様が「これでも分からないか」というような思いきったやり方をされたということは、非常に結構なのです。
今年の凶作というのは自然農法を知るうえにおいてのたいへん結構な話です。
悪いのは一年で、あと気がつけば永久に良くなるのです。
そのために兵庫県とか三重県、岐阜県とかはすばらしいもので、見学に来る人が毎日押すな押すなだそうです。
ですから会員などもドンドン増えてます。ですからこれが二、三年たったらどんなことになるか分からないくらいです。
実に日本開闢(かいびゃく)以来ない大きな救いでしょう。
それからこういう報告が来ましたが、非常におもしろいです。稲の方でなく、米ですが、無肥料の米は虫がつかないのです。写真までつけてきてますが、今読ませます。
(御論文「人体と肥毒」)お蔭話(肥毒の恐ろしさ)
これで見ても、米になってからも肥毒の恐ろしいことが分かります。
これにも書いてあるとおり、病気の原因もこういうことが大いにあるのです。
だからまったく今の人間は「超愚」です。」