自然農法について 御講話 2
明主様御講話 「客土について」 (昭和27年1月15日)
「今度、農業特集号を・・・この次か、その次あたりの「栄光」の号に発行するつもりですがね。
そうして大々的に宣伝しようと思っている。
第三者でも解るように書いたつもりですがね。
実際、今の肺病製造と同じように、糞や硫安をかけて、わざわざ出来なくしたんですからね。
実に・・・野蛮人を教育するより、もっと骨が折れます。
野蛮人は、最初から解らないんだからやりやすいが、今の人間は、迷信に固まっているんだから、それをほどいて、新しいのを入れるんだから、非常な骨なんです。
(御論文「農業の大革命、五カ年にして米の五割増産は確実(一)」)
これは今までに色々言った事で、初めて読む人に解らせるべく・・・基本的なんです。
次のは、今まであんまり言わない事がありますからね。
(御論文「農業の大革命(二)」)
大体、理屈はこれで解るだろうと思ってますがね。後は各地からの報告ですね。
やっぱり、段々うまくいってますが、本当に四、五年続けた人のはないんです。たいていは二、三年くらいですね。
それでも、年々良くなるという事は、はっきり解りますからね。充分信じられる訳ですね。
今、終いにも書いてある通り、科学、科学と言うが、世間で言っている科学は、今言った通り跛行的な科学ですからね。
本当の科学じゃないからね。半分の科学だから、科学であっていてうまくいかない。逆効果になるからね。病気と同じですね。
自然栽培というのは、今までの世間の科学とは違いますよ。
世間の科学の方が、ずっと幼稚です。こっちの方が進歩した科学です。向こうの科学は、迷信科学ですね。それを心から解れば良いんですね。
この間新聞に出てましたけれども、茨城県でしたかね・・・ある農村で客土をすると、非常に成績が良い。
で、今年から全村に客土するということが書いてありましたが、あれを見ても、良く解るんです。
つまり、客土というのは新しい土ですからね。肥料のない土ですからね。新しい土を入れると増産になると言うんですから。それだけでも解るんですよ。
なにしろ肥料迷信にかかっているからね。
つまり、新しい土を入れないと、土の養分が減ったために穫れないんだから、新しい土なら肥料分があるからという考えなんですから、実に・・・迷信というのは恐ろしいものなんですよ。
それで結局、人間の病気と同じように、肥料は・・・人間が薬と思って毒を飲むのと同じようなもので、農業の方も、肥料・・・つまり作物に対して、栄養分というように思って、実は毒をくれてやって、そうして栄養をなくするという逆効果ですね。ちょうど同じようなものです。」
明主様御講話 「ラジオが気候を緩和」 (昭和27年1月16日)
「今日は六ずくめです。十六日で、質問事項が六名六項。参拝者が三百六十六名。六でもないじゃなくて、碌(ろく)でもあるんだから良いがね。
今度、「農業特集号」を出しますけれどもね。たぶんこの次辺りの「栄光」だろうと思いますがね。それで、論文ですね。
あれは、この前読んだと思いますが、その次に・・・この前は早過ぎたので、報告が来てからということを言っておきましたがね。
あれから、だいぶ報告が来て、もう大体格好がつきますから・・・で、この前の論文の次の論文ですがね。報告を見てからのです。それを読ませます。
(御論文「農業の大革命(二)」)
私が以前神様から知らされたのは、最初できた時は五、六粒しかなかった。
それが段々、人間が増えるに従って粒が増えてきたのですね。
今日の粒というと、平均百二、三十粒ですがね。
それでも、今から千年位前は、生り方がもっと少なかったんです。この半分くらいかも分からないですね。五十粒か六十粒かも分からない。
そんな訳で、人間が増えるに従って、生り方が増えていくんですよ。
ですから、今の人口としては、もっと粒が多くならなければならない。
多く生ろうとしても、肥料で止めてあるから生れない。
粒が余計になるから、増産になる訳です。
それで、粒が増産になると共に、穂に穂が出るんです。
分蘖(ぶんけつ)は根から出るんですが、穂から穂が出るんですから、いくらでも生るんですよ。
今も読んだ通りね。すべて、そういうことは、神様がやられているんですからね。
人間ばかり増えて、食物が生らないなんて・・・そんな気のきかないものじゃない。
人間が気がきかないために、せっかく神様が気のきくようにしてやっても、うまくいかないようなものなんです。
で、無肥料栽培というのは、大変な効果があるんです。
無肥料栽培でやっていくうちに解るんですが、今度の無肥料栽培の座談会にそんな事がありました。
みんなが不思議、不思議と言っているが、不思議でもなんでもない。
あたりまえのことなんです。で、地球上の色んな事が変わっていくんです。こういう事も人間が知ると、非常に良いんですがね。
今年は暖冬異変と言って、冬暖かいですね。
段々年限が経つに従って、地球上の気候が段々平均していくんです。
寒い所と暖かい所・・・その差が著しくないんですね。
平らになっていく。これはいろんな原因があるんですがね。
人間が増えて・・・人間というのは非常に暖かくするんですね。
北海道なんか、昔からみると非常に暖かくなってますね。
それからシベリアなんかも、昔は住めなかったが、今は都会なんかできている。
それからラジオですね・・・気候を緩和している。ここにラジオの機械を据えると聞こえるでしょう。
そうすると、ここに人間の声が一杯あるんです。
そうすると、霊界が違っている。
言霊界というのは、霊界の浅い所ですね。深い所は想念界ですね。
言葉が・・・形が現われるんですからね。
形が現われる世界は、一段下がるんですね。
それで、一番高級の世界は、神霊界・・・神様の世界。
だから、そういう理屈が解れば、色んな事は大体判断がつくわけです。
ところが、今は科学教育を受けてますからね。
そんな事は全然知らないから、今年は不思議だとか、暖冬異変だとか、色んな事を言ってますがね。」
明主様御講話 「本当は十割増産できる」 (昭和27年1月25日)
「農業特集号は三十日にできますからね。来月から、大いに宣伝しようと思っている。
まず、各大臣から国会議員、各新聞社、農事試験場、農会・・・そういったような、農業に関係のある諸団体や、地方の篤農家だとか・・・そういう方面に配るわけです。
まあ、配るだけで約一万くらいになるかもしれません。
そうすると、そうとう反響があると思いますね。今まで夢にも思わない話ですからね。なんとしてもびっくりするだろうと思いますね。
で、各所から集まったお蔭話ですけれどもね。なかなかあらゆる面にわたって・・・量の増えることや質の良いことですね。
地方のある所なんかでは、農業品評会に出してあるのが一等で色んな褒美をたくさんもらった。
それで総代になって答辞を読んだとか、そんなことがあったりして・・・それらは質ですね。
そうかと思うと、一般は非常に被害があって、品評会に出すことができないので、品評会に出すのはメシヤ教の信者だけなので、それじゃ話にならないので、取り止めになったというのもある。
神様は、なかなか如才なくあらゆる結果を現わしてあるんですね。
随分・・・そういった実例が、今もって毎日来てますが、紙面に限りがあるから、いつもの八頁では足りないから、もう二頁足して出すことになりましたがね。
なんとしても農業問題ですね。食糧問題・・・これを解決しなければしようがないですね。
今年なんか、硫安は相場が千円というんですね。
去年で、一番高い時が八百五十円でしたが、たいてい普通七百円台でしたがね。
それが今年は千円で、まだ上がると言うんですからね。どうしても千百円になるだろうと言ってます。
それも良いが、それを買ってわざわざ穫れなくするんですからね。
馬鹿という言葉じゃ、ぴったりしないですが、それ以上の言葉がないですからね。馬鹿の馬鹿と言うよりないですね。全く見てはいられないですね。
どうして人間が無知蒙昧になったかと思ってね。全く文化的野蛮人ですね。
だから、どうしても知らせなければならない。
それで段々方々からの実例を読んでみても、私が最初から言っている説とぴったりしてますね。
全部総合した結論を言うと、まず最初の年・・・一年目は、たいてい一割減産ですね。
それから、平年作というのと、一割くらい増えるのもあります。
そのうちで一番多いのは、平年作ですね。ですから、肥料代と手数代だけ儲かるんですね。それが一番多いですね。
それで、減産と増えるのと同じくらいですがね。一年目は平年作とみて良い。
ただ、一年目でも、虫害と風水害のある所は非常に少ないです。他の有肥の方が多いです。
だから、平年作でも、有利な訳ですね。
それから、二年目になると、平均五分か一割増える。
それから三年目になると一割以上、二割くらい増える。
ごく悪いので平年作のちょっと良いのですね。
無論、肥料代の節約と虫害、風水害の少ないだけは得ですね。
それから、普通作・・・平年作でも、他はずっと・・・二割も三割も落ちているんです。
ですから、それだけ増えていると言っても良いですね。大体二割くらい増えるのが普通ですね。
ところが、今まで正確に四年五年なんてのはないんです。
中には、三年で五割も六割も増えるというのがありますがね。
そういうのを総合してみると、五年にして五割というのは間違いない数字ですね。
ただ、越後の方の報告で、四年で平年作からちょっと増えたくらいの報告が二人かあったが、これは調べなければならない。小川さん知っているかね。調べてください。
そんな馬鹿なことはない。肥料をやりすぎて、肥料が抜けるのに暇がかかったか。
それから、堆肥といって、越後地方じゃオワイを薄めて堆肥にかけている。
だから、以前越後の方で、成績が上がらないので聞いてみると、堆肥といっても、堆肥ばかりじゃない。薄い糞尿をかけている。それかもしれないから、良く調べてもらいたい。
「土の部分が薄く、すぐ下が石になっておりまして・・・」 (註 茶色の文字は信者の発言)
根伸びがないんだね。
「さようでございます。土の部分が薄いから、肥(こやし)をたくさんやって穫るというようにいたしております」
そんなわけですから、農業特集号が出たら、できるだけ配布してもらいたい事と、それから本当に堆肥のみで五割増産するという事は、確信をもって宣伝してもらいたいと思う。
それから、こういうのがあったです。
年々非常に良くできていたが・・・一年も少し増えて、二年も少し穫れて、三年目はいっそう良く穫れた。
最初から良いので、今年はうんと穫れると思った。
それで、土用中に堆肥をうんとした方が良いと思って、枯れ草をうんと入れた。
それで、良いのは良いが、枯れ草を土用中に入れたのがいけなかったというのが、本人も解って、書いてあったが、堆肥中毒にかかっていた。
本当言うと、堆肥もいらないくらいなものです。
土ばかりで良いんです。
稲作は、気候が寒い所は、暖めるために藁を切ってやる。
ところが、中には藁を五、六寸に切ってやってある。これじゃしようがないですよ。
だから私の言うのは、せいぜい一分か二分くらいです。
それを土に切り混ぜると、早く腐って、まんべんなくいきますからね。
だから、長いとちょっとしかいかない。
それに根伸びが悪い。それを、長いと思って、今度は二、三寸にしてやったが、それじゃしようがない。
そうしていくと、どんどん増産になるんです。
五割増産というのは、私は内輪に言っているんですよ。本当言うと、十割は大丈夫ですよ。あるいはもっといくかもしれない。
今度の報告に、穂に穂が出るというのがありますが、これは本当なんです。
自然栽培にすると、そうなるんです。今度も書いておきましたが、今一茎に平均百二、三十粒ですね。
上等で二百粒ですが、これが、穂に穂が出ると、三百ないし五百粒ですね。
そうすると、三倍ですね。これは大丈夫です。
そうすると、今の六千万石としても、一億八千万石か、あるいはもっと増えるかもしれない。
神様は・・・人口が増えるだけずつは、生るのが増えるんです。
最近、四国の愛媛県ですかね。鶏が一日に十二個卵を生んだのがあった。
その鶏は、一カ月一日三個平均は生んでいるんですからね。
それを、大いに増やす手段を考えていると、ラジオでも言うし、新聞にも出てましたが、どういうわけで、そうなるかと言うとね。
今にそうなるんです。今までに一番生んだのは、一日に一つですね。
一年に三百六十個・・・これが最高でしたが、今に一日三個生むようになる、これが最初の示唆ですよ。
時々、度外れな作物ができますが、これは神様が、こうなるということを示してある。今の耕地面積で、一億になっても二億になっても平気なんです。
産児制限なんか必要はないんです。それを知らないから・・・算盤の計算ですから、そういうことも心配するんですが、そういうことも今度書きましたがね。
どのくらい解るか、どのくらい反響があるかということは、おもしろい試験だと思ってます。」
明主様御講話 「五年で五割増産は確実」 (昭和27年1月26日)
「農業特集号は今月の三十日にできますからね。
農事試験場とか農業会・・・そういうものは直接本部から送りますから、その他の地方の篤農家とか、村長・・・そういうような人は、信者さんが配ったり、知らせたりする事は非常に良いと思うんです。
色々、自然農法の成績についての報告は、方々から来ましたがね。
まだ色々です。それで、本当に五年以上経って、実際に五割増産を見せたいんですが、そうすると、まだ二、三年伸びなければならない。
まだようやく、実際の報告は三年くらいまでしかないんです。
でも、私が前から言っている通りの成績にはなってますから、これで、五年経てば五割増産ということは想像がつくんです。
で、色々・・・まだまだだけれども、平均してみて、肥料なしで平年作ですね・・・最初一年目がね。
二年目くらいから少し増えていくんです。
もっとも、成績が悪いのは一年目に一割くらい減産のもあります。
しかし、これは少ないですね。平年作が多いですね。
そうすると、肥料をやらないだけは儲かりますね。
二年目は少し増えますね。三年目になると一、二割は増えますね。
多いのは三、四割増えてますが、大体一、二割が多いですね。
そうすると、四年が三、四割、五年が五割というような具合ですね。
だから、いくら大きな声して五年で五割といばっても良いですね。
こういうのがあったんです。
越後で、四年目で平年作なんです。そういうのが二つあったんです。他にはなかったですね。越後だけです。
それで昨日、あっちの・・・小川さんに聞いてみたところ、解ったんです。
そこの水田は、下が岩盤なんです。土の層が薄いんですね。そこで根張りの時に、下に行かない。
そのために、昔から肥料を非常に多くやった。土が少ないから肥料をめちゃくちゃにやった。
ですから、肥料が多いためと、土が少ないためと、下が岩盤のために、思うように増えなかったという事が分かった。
そこで、私は客土をしろと言った。そうすると土も厚くなるからね。
そうする、と言って帰りましたがね。
今年は、だいぶ農林省の方で、客土を奨励してますが、客土というのは、肥料のない土でしょう。
無肥料の土を山から取ってきてやると増産になるんですからね。
千葉県ですかね・・・山から取ってきてやると、非常に穫れたんです。
客土は、千葉県が一番にやるらしいですがね。
そのうちに段々穫れなくなってきた。
すると、農民はどういう解釈をするかというと、土が古くなると、養分を吸いとられて、それで穫れなくなる。
肥料ということを、ぜんぜん勘定に入れませんからね。
そういう考え方が非常な異いですね。
間違いのもっともひどい訳ですね。
それからもう一つ面白いのは、私は連作しろと言ってます。
ところが、ある所では連作はいけない。連作するなら七、八年経ってからやれ。
そこは茄子の名産地で、七、八年経ってから、そこに植えると言うんですね。
ところが連作をやったんです。すると、非常に良く穫れたんです。
そんな訳で、あべこべあべこべをやっていた。
私の方の説というのは、理屈に合っているんですからね。
連作をすると、その土が作物に合うようになっていくんですからね。
時間がなくなったから、寸鉄を読ませます。」
明主様御講話 「三年目から増産になる」 (昭和27年1月27日)
「特集号は三十日にできます。だから、農村に関係のある人は、できるだけ読ませてもらいたいですね。
各大臣、国会議員、全国の主な新聞社、農事試験場、農科大学、農会・・・そういう方面にみんな配るつもりですが、篤農家とか村長という人には、信者さんから読ませるように、配ってもらうようにしてもらいたいと思っている。
部数もずっと多くこしらえて、それから農業の報告・・・お蔭話ですね。
それが非常に多いですから、二頁増やしたんです。
これを一通り読めば、そうとう考えざるを得ないと思うし、第一随分変わった、意外な説ですからね。
変だとは思うけれども、段々読めば、実際の実験報告がたくさん出ているからして、考えざるを得ないですね。
第一弾・・・原子爆弾ですね。農業原子爆弾を一発放ったという訳ですね。
それで、たくさん報告があって、締め切ってからも、あとまだ来てますが、全部を通算してみると、やっぱり予定の通りですね。
成績が、段々肥毒がなくなるに従って増えるのは、はっきりしているんです。
だから、五カ年にして五割増産ということは、決して間違いないですね。
とにかく今年あたりは、硫安なんか非常に高くなった。
今年は千円ですね。農民は実に困っている。去年は七百円か八百円でしたがね。
まだ上がる傾向がある。千百円台になると言っているが。そのために非常に困っているんですがね。
ところが、それが増産にならないような、やっぱり病気に対する薬と同じような手段なんだから、大変な問題です。
そこで、いろいろあるけれども、たいてい今年あたりは一番報告が多いですが、それを平均してみると、一年目、二年目くらいの所は、たいてい平年作ですね、
それで、ごく成績が悪いのは一割減産ですね。一番多いのは平年作ですね。
平年作といっても、今年は病虫害、風水害があるが、その被害がないから、結局増産になってます。
そこで、三年目になると、たいてい増えてます。
ただ多い少ないがありますが、ふつう一割、二割。多いのは三割、四割も増えてます。
大体三年目一、二割というところでしょうね。
本当に腰を入れてやってから、みんな二、三年くらいなものです。
五年というのは、ほとんどないですね。たまたま四年というのが、越後に二人あった。それが、平年作よりちょっと良いと言うんです。
しかし、そんな馬鹿なことはないと言うので、あっちの・・・小川さんに聞いてみると、下が岩盤になっていて、土の層が浅く、根が伸びないので、そういう土地のために、特に肥料を余計やらなければならないというので、特にやっていたそうです。
そこで、私は客土しろと言ったんです。客土すると、土の層も増えるしするからね。
それでいて、減りもしないんですね。平年作よりもちょっと良いですね。
なにか原因があると思って聞いてみると、そういう訳で分かったんです。
それ以外に四年目というのは、たいていないですね。たいてい三年目です。
本当は、もう一、二年経って、来年か再来年あたりにしたいんですが、なにしろ現状を見ると、今年は減産ですからね。
去年は六千四百万石でしたが、今年は六千万石とかいうので、三百万石から減っている。
そこにもっていって、肥料が高くなっているから、じっとして見ていられない。
そこで早く「特集号」を出すという事になったんです。
今までの成績を見ても、増産になるという事は解るんです。
そんなような具合で、今までの実験で、もう確実に自然栽培でもって、食糧問題を救えるという事が分かったので、今年からうんと腰を入れてやるつもりなんです。
そのつもりで信者さんもやってもらいたいと思うんです。
それだけで少なくても日本人を救う力は、大変なものだと思いますね。」
明主様御講話 「有肥の種を無肥にすると具合が悪い」 (昭和27年2月5日)
「それで今年は、先月の三十日に発行した「栄光」の農業特集号・・・あれは一つの現われと見ても良いですね。
たいてい読んだでしょうけれども、あれは農業会にとっては原子爆弾です。
とにかく、今まで・・・有史以来ないですからね。随分驚くだろうと思います。
ただ驚くだけじゃしようがないんで、そうかといって、なるほどこれは良いと言って、大々的に実行するということは、ありっこないです。
ただ、あれを見れば、ははあこれほどに言う、またこれほどの実例があるんだから、ぜんぜん根拠のないものじゃない。
もしこれだったら、たいしたものだ。じゃ、少しやってみようか、ということで、まあ一割くらい試作をやると思う。
まあ、試してみようというんで、一部分、試作してみようという百姓は、随分できるだろうと思います。
それで結構なんです。やっているうちに解りますからね。
それで、今まで無肥料栽培について、非常に障碍(しょうがい)があったということは農事試験場が、有肥と無肥と両方やったところが、無肥の方が成績が悪いんです。
それで、認められなかった。ところが良く調べてみると、種を・・・有肥の種を使った。
そこにたいへんな間違いがあったんですね。
だから有肥の種を無肥にすると、具合が悪いんです。
ちょうど酒飲みが禁酒するようなものですから、やっぱり一時馬鹿みたいになっちゃうんですね。
ちょうど、今度・・・あれを出しておきましたが・・・ビルマ米が日本に来たら、まるでできないんですね。
ところで、なぜできないかと言うと、ビルマでは無肥でやっている、日本に来て有肥になった。
それが悪い。私の方の信者ですが、無肥でやったところが、非常に良くできて・・・これは一昨年ですが・・・三倍ですかね。
穂まで持ってきましたがね。たくさん生っております。
これはすばらしいと言った。ところが世間ではぜんぜんできないんです。
ちょうど、今の理屈のぜんぜんあべこべですね。
そういうことで、種も肥毒があっちゃいけないということを、良く出してありますから、そういうことも気がつくと思います。
そんなわけで、できるだけ早く、日本中を切り替えしなければいけないと思います。
主なる所・・・大臣とか国会議員、農事試験場、農会、農科大学、各村長・・・そういうものに・・・約一万五千くらい配りましたが、一万五千といっても一人が一枚読むわけじゃない。
一枚を五人も十人も読むからね。おまけに変わったことですからね。そうとうな反響があるだろうと思います。
そうかといって、すぐどうということはないでしょうが、これが第一期として一つガンと頭をやられたようなものですから、忘れることはないです。
そのうちに実際方面ですねー各農村で事実を見せるということで、ああこれだなということになるから、だんだんそういった一つの機運が起ってくるわけですね。
それから、こうしておいたために、今後農村で自然栽培も、あんまり今までのように嘲笑したり、いろいろ非難したりすることは、よほど緩和されるだろうと思います。
まあ、やり良くなるわけですね。で、あれを翻訳して、司令部とかアメリカの方にも送ろうと思っている。」
明主様御講話 「農相が硫安の害を認めた」 (昭和27年3月25日)
「それから、農業特集号ですね・・・この間出したあれがなかなか、まだ事柄が事柄ですから、どうしても、試験するのに一年はかかりますからね。
そう急にどうということはないけれども、どことなく効果はあったらしいですね。
そのうちの一つとして、昨夜ラジオで私は聞いたんですが、広川農相の話が実におもしろいです。聞いた人もあるでしょうがね。
これから、硫安はなるべく使わない方が良い。あれは肥料として、どうも土を悪くする。
これからは肥料はできるだけ自給肥料をやると言うんですね。
自給肥料というのはおもしろいですね。自給肥料というのは堆肥のことですね。
そうして土の力を出すようにしなければいけないというような・・・言葉は違ったかもしれませんが、そんなような意味のことを言いました。
それから、虫害に対して振り撒く薬剤をよほど注意しないと、よほど効果がないことにもなるし、非常に害をすることにもなる。
だから、あれはよほど適当に考えてやらなければいけない。
というようなことを言いましたが、これはよほど変わってきていると思いますね。
以前はそんなことは決して言いませんでしたからね。
以前ですと、今年は硫安は大いに間に合うから、うんとやらなければならないというようなことを言ったものです。
この間の新聞なんかにもそんなことがありました。
新聞を切り抜いておきましたがね。
よほど、こっちの説の刺激によって、考え方が変わってきたということは確かに認められるんです。
そこであれを読んだ、つまり農民、農事関係者ですね。
関係者は、なるほどこれも理屈だと、とにかく一つ試験してみようというんで、農民なんかが、たとえわずかでも、一割の田でも試作するということは、大いに考えられるんですね。
それと、もう一つは、あれだけ配るとすれば、こっちの信者さんの方の自然栽培をやるのに、今までのように非常に悪く言ったり、なんだかんだうるさく言う・・・そういう声もよほど減るだろうと思います。
それから、一年一年肥料が減るに従って・・・肥毒が減るに従って、成績が良くなりますからね。
で、それについて今までおっかなびっくりやっていた人たちも、これなら大丈夫だと、自分が持っている全部を自然農法に切り替えるというのも、随分できて来るようです。
それからもう一つは、隣近所のお百姓が、どうもあれは良いようだ、一つ俺たちもやってみようということになって、信者でない百姓ですね・・・そういう人もボツボツ出てきたようですからね。
なにしろ、今までの長い間の迷信を壊すんですから、そう簡単にはいかないが、そんなようなことが、いろいろな条件によって年一年全国的に解ってき、やる人がだんだん増えるに違いないですね。
ですから三年五年と経つうちに、すばらしい結果になるだろうと思ってます。
これは日本における一番の悩みですね。これがだんだん解決されるわけですね。」
明主様御講話 「農相が硫安の害を認めた」 (昭和27年3月26日)
「春の話をすると、今年からだんだん表面的に活動することになるんです。
で、今・・・現在やろうとし、行ないつつあるのは、農業の自然栽培ですね。
農業特集号はだいぶ効果が見えつつあるようです。
で、それについて、広川農林大臣の話に良くそれが現われているんです。
大臣いわく、これから硫安をなるたけ使わないようにしろ。どうも硫安はいけないというんで、これから自給肥料を使うようにしなければいけない。と言っているんです。
自給肥料はいわゆる堆肥ですからね。堆肥とは言えないんです。はっきりはしないながらも、どうもこっちの宣伝みたいになっている。
それから虫害なんかも、薬剤が適当でないと、かえって増える。
だからその点も大いに考慮して適切にしなければいかんと、はなはだ曖昧ですが、よほどあれに刺激されたと思える節があるんです。
広川という人は、去年も特集号を出しましたが、あの時も大臣だったんです。
あの後にやはり、あまり化学肥料に頼ってはいけないということを、なにかしゃべったことがあるんですがね。
ははあ、おかしいなと思ったことがありました。
今年は少し強めた・・・よほど進んだ言い方だったので、おもしろいと思った。
よほどあの人の心は動いてますね。
それからだいぶ方々から問い合わせもあるようですが、あの新聞を見た限りの人は、じゃ一つやってみよう。
というような農民は随分できただろうと思いますね。
で、結局ちょっとでもやれば、だんだん解ってくるんですからね。
そこにもっていって今まで信者さんがやったのを、村などの、隣近所の人が非難したり、嘲笑したということが大いにあって、随分苦しんだ。
それがお蔭話なんかにたくさんありますが、そういうことも随分軽減されるだろうと思います。
ものというのは少しずつチビチビやっていると、先方でなんだかんだ言うんです。
思いきって大胆に、高飛車にやるんです。そうするとかえって沈黙するんです。やっぱり逆効果の一種ですがね。
特集号は農業団体とか、公の団体に配りましたから、いずれ話題に上りますから・・・「ああ村長さんはこういうことを言っていた」と。
してみるとそんな生じっかなものではない。
あんまり馬鹿にもできないというような観念が起りますから、いろんな悪口を言うのも減りますよ。やり良くなるんですね。
そうこうするうちに、こっちの信者さんの方でやっている人でも・・・去年あたりのお蔭話でも・・・今年は少しやっているが、来年から全部の田畑を自然農法にしようというのが、随分ありますから、今年なんかは、その点も・・・肥毒がまた、一年分よけい抜けますから、成績も去年よりまた良いです。
これから、年一年飛躍的に広がるということは確かですね。」
明主様御講話 「農相が硫安の害を認めた」 (昭和27年3月27日)
「大祭もいよいよ今日で終わりになりますが、毎日同じような話をするんで・・・聞く人は変わっていても、こっちは変わらないからね。
今日は少しばかり変わった話もしましょう。
今年の課題としては、たびたび言う通り自然農法ですね。
二、三日前の晩のラジオで、広川農林大臣の話に、ちょっとこっちの・・・特集号を見て、だいぶ刺激されたと思うような点があるんです。
というのは、大臣が言うには、これから硫安は使わないようにした方が良い。
それで、自給肥料ですね。自給肥料を大いに利用しなければいけない。と、こう言うんです。
自給肥料というのは、つまり堆肥のことだろうと思うんですね。
それはオワイも自給肥料ですがね。それの意味じゃないと思います。
堆肥のことを、堆肥と、あまりこっちの説に共鳴するように見られるのも、ちょっと躊躇(ちゅうちょ)して・・・それで自給肥料と言うんだろうと思います。
で、農林大臣とも言われる者が、硫安をやらないようにして、自給肥料をやらなければいけないと言うことは、よほど心境の変化がみられるんですね。
それから、もう一つは虫害ですね。虫害は、どうも薬剤が適切でない・・・と、だからこれから薬をやるにも、害虫駆除に適当したようなのを工夫してやらなければいけない。
と、こういうことを言ってますが、これも薬にばかり頼るなというような意味も含まれている。
それから、農林大臣の、この間の話があったんですがね・・・ちょうど十日ばかり前の話ですがね、なにかの機会に話したんですが、それは忘れましたが、これからはできるだけ地力を出さなければならない。
地力というのは、地の力ですね。
これを出さなければいけないということを言っている。
これも私が言っている、今まで土を殺していた。
だから土自体の力を出さなければいけない。ということと合っているんですね。
だから少なくとも広川さんはよほど共鳴しているということは認められるんですね。
もっとも、去年の特集号の時も、その後私の説に共鳴している点もあったんですがね。
それはごく微弱だったんですがね。今年はだいぶ強く言うんですね。
だから、なかなかあの人も頭の良い人だと思われるんです。
もっとも・・・まあ、提灯持つわけじゃないが・・・あの人は、元非常に苦労してますからね。
鉄道工夫までやったというんですからね。
だから、そういう人の頭というのは、非常に良いところがあるんです。
そうでないと、学問・・・大学を出て役人になっていると、どうも・・・一種の、心の中に捕らわれたものがついているから、解り悪いんですが、かえっていろんな苦労した人の方が、あらゆる方面に、かえって頭が働くというわけですね。」