古賀茂明氏が真相激白 報ステCM中に古舘氏「私は立場上…」

2015年4月4日 09時26分 (2015年4月5日 09時00分 更新)

連日メディアに追われる古賀茂明氏(C)日刊ゲンダイ

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 元経産官僚の古賀茂明氏(59)による「報道ステーション」圧力降板“暴露”の余波が止まらない。菅官房長官が「放送法」を持ち出してテレビ朝日を牽制したこともあり、連日、新聞や週刊誌、ネットサイトがこの話題を取り上げ、「言論の自由の危機だ」「公共の電波の私物化だ」などと騒然だ。日刊ゲンダイはあらためて古賀氏に、今回の騒動の真相と真意を聞いた。

 先月27日の放送から1週間。地方の講演先までメディアが古賀氏を追い掛けている。

「騒ぎになったことはそんなに驚いてはいません。ただ、もっと本質的な議論が始まればいいと思っていました。権力による懐柔で、日本のマスコミのスリ寄りや自粛が進み、本当のことが言えなくなっている。そこに警鐘を鳴らすつもりでした」

 実際、「官邸の圧力」のことよりも、番組での古賀vs古舘の“生バトル”ばかりがクローズアップされている。降板の舞台裏で、何があったのか。

「3月6日の出演前に、古舘さんが私の楽屋に来て、(古賀氏の降板やプロデューサーの更迭などについて)『自分は何もしなかった。見て見ぬふりをしていました』と平謝りだったんです。それなのに番組では『そんなこと(降板や更迭)はない』と否定した。私がウソを言っていることになってしまいますから、この発言は放置できませんでした。CM中に、『古舘さんを悪く言うつもりはありません。どうして私を攻撃するんですか』と聞いたんです。古舘さんは『私は立場上、言わざるを得ません』とかたくなでした。私が降板について『古舘プロジェクトの佐藤会長の意向で』と言ったので、古舘さんは会社(古舘プロ)を守らなければならない一心だったのでしょう」

 問題の本質は、官邸の圧力の方だ。そもそも1月23日に番組内で古賀氏が「I am not ABE」と発言したところ、放送中に官邸サイドから番組スタッフにメールが届き、テレ朝幹部は真っ青になったという。

「1月のメールの件は、私も確認しています」

 さらに、菅官房長官が先月30日の会見で、「放送法があるので、テレビ局がどのような対応を取るのかしばらく見守りたい」と発言した。テレビ局に対する「放送免許剥奪」の“脅し”と捉えられてもおかしくない。

「あれが圧力じゃないなんて、菅長官は意味不明です。でも、テレビ局や新聞社があれを圧力と感じなくなってしまっていることの方が深刻です。テレビ局は、昨年末の衆院選で自民党から『公平・公正』を求めるペーパーを渡されても、その事実を放送して抗議することもなかった。

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