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西普天間住宅地区の返還式 菅長官「普天間飛行場の危険除去を忘れてはならない」
菅義偉官房長官は4日、沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設への県民の理解を得ることを目指し、沖縄入りした。米軍キャンプ瑞慶覧の西普天間住宅地区(宜野湾市)の返還式に出席し、県内の基地負担軽減をアピール。5日には政府の移設方針に反対する翁長雄志知事との初会談に臨む。
菅氏は4日の返還式であいさつし「安倍晋三政権は沖縄の基地負担軽減策でできることは全てやる。目に見える形で実現していく」と強調。「忘れてはならないのは周囲を住宅や学校に囲まれた普天間飛行場の一日も早い危険除去だ」とも述べ、辺野古移設の必要性を訴えた。
返還式には翁長氏や宜野湾市の佐喜真淳市長らも出席。翁長氏は「万感胸に迫る思いがある」と述べるにとどめた。佐喜真氏は米軍基地が経済活動の阻害要因になっていると主張し「西普天間の返還は大変喜ばしい」と話した。
3月31日に返還された西普天間住宅地区は、平成25年2月の安倍首相とオバマ大統領の首脳会談を受け、両政府が合意した米軍嘉手納基地(嘉手納町など)以南にある6つの米軍施設・区域の返還計画で初の大規模返還。返還面積は約50ヘクタールで、当面は国が占有し、建物解体や土壌汚染調査を行い、順調に進めば2、3年後に地主に引き渡される。