報道特集【沖縄・辺野古で何が!▽パラオに沈む日本船】 2015.04.04


抗議する市民が詰めかける中、沖縄のアメリカ軍基地内で行われたセレモニー。
興から2日間の日程で沖縄を訪れている菅官房長官は、先月31日に返還されたアメリカ軍キャンプ瑞慶覧・西普天間住宅地区の返還式典に出席した。
明日の直接会談を前に菅官房長官と沖縄県の翁長知事は互いに目線を合わせることなく、並んで着席した。
今日午前、沖縄に到着した菅長官は沖縄戦最後の激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園を訪れ、花を手向けた。
その後、那覇市内で開かれた自民党沖縄県連大会の懇親会で挨拶に立ち明日の翁長知事との会談に向けた決意を示した。
普天間基地の移設をめぐっては沖縄県が沖縄防衛局に対し辺野古でのすべての作業を停止するよう指示したのに対し、今週、国はその指示を一時、無効にした。
互いに法廷闘争も見据え対立が深まる中翁長知事は前の知事が行った岩礁の破壊の許可を取り消すかどうか近く判断すると見られる。
翁長知事の就任からおよそ4カ月でようやく行われることになった明日の会談。
普天間基地の移設問題をめぐりどのような議論が交わされるのか注目される。
人類最初の原爆実験が行われたトリニティ実験場の近くにいるのですけれども、冒頭ご覧いただいた沖縄の歴史を顧みますと日本に返還されるまでは沖縄の米軍基地には相当な数の核兵器が保管・貯蔵されていました。
核兵器の方はその後撤去されましたが、米軍基地の方はまだ残っています。
そして新しい米軍基地の建設をめぐって今、国と県が激しく対立する事態を迎えています。
後ほどの特集でお伝えします。
維新の党の上西小百合衆議院議員が病気で国会を欠席した後に旅行に行っていたとされる問題。
大阪維新の会は除籍処分にするとしたが、上西議員は議員辞職はしない見通し。
大阪維新の会の橋下代表は、上西議員が体調不良を理由に国会を欠席しながら、その前日に居酒屋に行っていたことや、その後の報道対応などを問題視し、上西議員を除籍処分とすることを明らかにした。
上西議員は昨日の会見で国会を欠席した2日後に京都府宮津市を訪れたのは支援者との会食のためで、旅行ではなく仕事だったと釈明していた。
しかし橋下代表は一連の行動は極めて不可解で日頃の言動にも問題が多いとして今朝、上西議員に議員辞職を促したが受け入れなかったため除籍処分とした。
また、維新の党の江田憲司代表は、今日中に党としての処分を決定するとしている。
昨日北海道と本州をつなぐ青函トンネルを走行していた特急列車から煙が出たトラブルで、原因究明に向けた本格的な調査が始まった。
昨日、青函トンネルで煙を出した特急「スーパー白鳥34号」は今日昼前、青森県側から函館の車両基地に移され国交省・北海道運輸局の立ち会いのもと、本格的な調査が始まった。
大変申し訳ありませんでした。
煙は車両の床下のモーターに通常の倍以上の電気が流れたため配線を覆う膜が焦げたと見られているが、過剰な電流が発生した原因はわかっていない。
今回のトラブルでは、1988年の青函トンネル開業以来初めて乗客124人が地上へ避難する事態となった。
北海道新幹線の開業予定を来年の春に控え不安の声も上がっている。
今月1日、徳島県東みよし町の住宅の2階がほぼ全焼し、この家に住む64歳の女性が遺体で見つかった火事で自宅を放火して妻を殺害し、息子2人も殺そうとしたとして夫が逮捕された。
殺人と放火などの疑いで逮捕されたのは、東みよし町の無職、木村照雄容疑者警察によると、木村容疑者は今月1日木造2階建ての自宅に放火し、妻の順子さんを死なせたほか同居していた長男と次男も殺害しようとした疑いが持たれている。
木村容疑者は火をつけたことは認める一方で、殺すつもりはなかったと供述しているとのことで警察が動機を調べている。
2年連続で入学志願者数が全国トップとなった近畿大学で、入学式が行われました。
午前10時から始まった近畿大学の入学式には新入生およそ7000人が出席した。
近畿大学の今年度の入学志願者数は11万3704人と2年連続で全国トップ。
入学式では女子学生のグループがダンスを披露するなどし、会場を盛り上げた。
さらに、2年連続で式の演出を担当し卒業生でもある音楽プロデューサーのつんく♂さんが登場。
喉頭ガンで声帯を摘出したことをプロジェクターを使って公表し字幕で新入生に祝辞を送った。
日中関係の改善がなかなか進まないと言われる中中国北京で、日中の伝統芸能を通じて交流を深める催しが開かれた。
中国・北京にある京劇の劇場で今週、初めてとなる試みが実現した中国の伝統芸能、京劇と…日本の歌舞伎が同じ舞台で競演を果たした。
尾上菊之助さんによる「春興鏡獅子」。
この演目は菊之助さんにとって特別な意味がある。
日中平和友好条約が結ばれた翌年の1979年、日本から初めての文化使節団として訪中した祖父、尾上梅幸さんが北京で披露した演目。
公演の実現に当たっては苦労もあった。
女形から獅子に変身し、花道から登場するのが見せ場の1つだが、劇場の構造から花道をつくれず、後ろからの登場に変更した。
さらに、京劇が終了してからわずか15分間の休憩中に歌舞伎のセットへ転換しなければならなかった。
クライマックスでは大きな拍手と歓声が上がった。
戦後70年を迎え、改めて課題が浮かび上がる日中関係。
しかし公演を終えた舞台裏には言葉を超えて感動を共有する日中の役者たちの姿があった。
遺体の身元をほぼ特定。
昨日夕方、石川県白山市で車の中から男性の遺体が見つかった事件で、警察は、DNA型や指紋などから男性の身元をほぼ特定し関係したと見られる複数の人物の行方を追っていることが捜査関係者への取材でわかった。
男性の遺体を乗せた車は白山市内の会社の敷地内で見つかり関係者によると、車はこの会社が所有しているとのこと。
おととい深夜には現場から2kmほど離れた路上で2人の男性がワンボックスカーで連れ去られるところが目撃されていて警察で関連を調べている。
シリアにいる過激派組織イスラム国の戦闘員と連絡をとり、合流を図ったとしてアメリカ・フィラデルフィアの女が逮捕された。
女は先月下旬にスペインまでの航空券を購入しており捜査当局は、イスラム国の支配地域に入る中継点とされるトルコまでバスを使った陸路での入国を計画していたと見ている。
女はツイッターで、殉教の日が楽しみだ、イスラム国の戦士になるまで満足しないなどと発信していた。
特集です。
沖縄県の米軍普天間基地の移設先として名護市辺野古に新基地を建設するかをめぐり今、国と県が真っ向から対立しています。
ここまでの激しく対立は過去に例を見ないほどの異常な事態だといった声も聞かれます。
沖縄で今、何が起きているのか、現場で取材しました。
アメリカ軍・普天間基地の名護市辺野古への移設をめぐって沖縄県と国との対立が激しさを増している。
振り返ってみれば、大きな節目となったのはおととし末のこの会見だった。
承認することといたしました。
これが結論でございます。
知事選で普天間基地の県外移設を掲げて再選された当時の仲井真弘多知事が、一転、辺野古への移設に向けた埋め立てを承認したのだ。
説明はずっとしてるじゃありませんか。
何を御質問されているんですか、要は?会見で進行役を務めていたのは仲井真氏の信頼が厚かった当時の知事公室長、又吉進氏。
沖縄県で基地問題を長く担当し埋め立て承認に関する国との交渉にも携わった又吉氏を国は4月1日付で外務省参与に任命した。
自治体の元幹部が起用されるのは極めて異例。
沖縄について極めて効果的に推進していくために助言をいただくに最適の人だということで採用にされたと。
国は仲井真前知事の信頼が厚かった人物を登用する一方でクレーン船が四角いコンクリートブロックを次々と大浦湾へと沈めていっています。
去年12月の就任以来沖縄県の翁長知事は辺野古移設反対の意向を国に伝え工事の一時中止を求めてきた。
しかし、国は埋め立てに向けた作業を進めてきた。
ブイなどを固定するために投下された大型のコンクリートブロックが岩礁破砕が許可されていない区域でサンゴを破壊しているとして沖縄県は調査を行ったのだが。
国側が沖縄県の調査船に退去するよう呼びかける場面もあった。
進まない県の調査。
そして知事は…先週月曜日、県の調査のためボーリングなどの作業を7日以内に停止するよう防衛省の地方機関である沖縄防衛局に指示した。
指示に従わない場合は岩礁破砕許可そのものを取り消す考えも示した。
今、この問題に関してですね、いろいろな角度から検討してまいりますけれども。
十分な沖縄県側と調整を行った上でこれは実施しているという。
このようなことは極めて遺憾だと思っています。
会見では「この期に及んで」という言葉が5回繰り返された。
国側である沖縄防衛局は大型ブロックの設置によるサンゴの破壊は岩礁破砕に当たらないなどと主張した。
そして今週月曜日、岩礁破砕の許可を管轄する農林水産省もこの主張を認め知事の指示の効力を一時的に停止した。
理由について、農水省は埋め立て工事が大幅に遅れることになり日米両国間の信頼関係への悪影響による外交・防衛上の損害が生じるためとしている。
腹を決めるとおっしゃっていましたよね。
そのお気持ちは揺るぎないですか?はい、「決めている」ということも使いましたし今日は「据えている」という言葉も使っておりますので私なりに昨年のいろいろな選挙を通じて沖縄の民意というものがはっきりと示されているわけでありますからそれをバックに、いろいろ国ともお話し合いをさせていただきたいと思っております。
翁長知事は今後について専門家と協議して対応を決めると具体的な言及を避けたが、沖縄県は、国と法廷で争うことも想定している。
翁長知事の指示の効力が国によって封じられたその日。
海上ボーリング作業がずっと続けられているというそういう状況がはっきり見てとれますけれども。
これだ、ほら、浮きのためのおもりですよね。
おもりとして埋められたトンブロックという巨大なコンクリートブロックですけれども、海の上から見えますけど、相当に大きい。
翁長知事の海底作業停止指示があろうがなかろうが海底ボーリング作業というのは国の言葉を使えば、粛々と今日も続けられています。
去年末の辺野古沿岸部。
工事の中断で、静けさを取り戻していたが年明け、警備が再び厳しくなっていった。
海上での作業が再開された1月。
海上保安庁の職員が足で女性を押さえつけているように見える。
これは3月に撮られた写真。
抗議する人のゴムボートに追走してきた海上保安庁の船が乗り上げている。
過剰警備ではないかという指摘に対し、海上保安庁は、安全確保の観点から適切な対応をしていると説明する。
去年末には同じ場所を通っても警告はされなかった。
厳しくなる警備。
陸上でも…キャンプ・シュワブのゲート前。
移設に反対する人々が夜間に工事が行われないかを警戒しテントを張って泊まり込んでいる。
その人々を内閣府の機関である沖縄総合事務局の職員が毎日、24時間態勢で監視しているおよそ9割の職員が沖縄県民だという。
職員の労働組合は2月末、所属する沖縄総合事務局に対しこうした監視業務を解除するよう申し入れを行った。
仕事だということで割り切って現場には最初の頃は行っていますけれども、やっぱり県民の1人としての思いも当然、自分の気持ちの中にあるわけで。
基地のゲート前で抗議行動をする人などの動画や写真を撮り、それを内閣府などに送るとともに現場の状況を逐次報告する。
時には抗議行動をする人々から厳しく問い詰められることもあり、沖縄県民同士の対立となってしまう。
そのストレスから軽うつ状態と診断された職員もいる。
中には、家族や子どもが今日は座り込みに行くということを言っていたということで、その日だけはちょっと配置をためらってしまうとか。
日米同盟の抑止力、それと同時に危険除去、固定化を避ける。
そうした中で、唯一の解決策であるという思いの中で、今、進めてきているわけでありますから。
普天間の危険性除去をめぐってはもう18年近く長い時間をかけて話し合いをしてきて、その結果、辺野古への移設は唯一の手段であると。
これまで翁長知事が面会できた閣僚は、山口沖縄北方大臣だけで安倍総理やほかの閣僚は応じていない。
ようやく菅官房長官との会談が明日に予定されている。
国際政治や日米関係が専門の琉球大学、我部政明教授。
国は世論に耳を傾けず、1度決めたことを変えようとしないと批判する。
日本政府はこの問題についてほとんどものを考えないということだと思います。
つまり大変冷静を装うというのは大変考え始めると混乱をし始めるというわけだから。
国民の負託を受けた代理人であるということですよね。
国民から出てきている声について耳を傾けるのが代理人の義務であるはずなんです。
これが民主主義だと一般的に言われていることです。
沖縄をめぐる今の状況をこの人はどう見ているのだろうか。
沖縄を代表する歌手の古謝美佐子さん。
人気ボーカルグループ、ネーネーズの初代リーダーだった。
1995年に起きたアメリカ軍の兵士による少女暴行事件の後、人々の心をつかんだ歌が「黄金の花」だった。
足元、気をつけてください。
ぞうりだからね。
私なんか年中、ぞうりなんですよ。
あれがキャンプ・シュワブで、その前にボーリング調査のやぐらが建ってる。
今までは強制的にとられた土地、基地をつくってきたのに今回だけ70年もたってこんなしてやってるのに、今回だけ初めて自分の、この沖縄にはいどうぞ、基地をつくってくださいって手を差し伸べてるということになるじゃないですか。
それが嫌なんですよね。
古謝さんの両親の実家はアメリカ軍・嘉手納基地の中に消えた。
そして戦後、古謝さんがまだ幼い頃基地で働いていた父親はアメリカ軍の車両にひかれて即死した。
古謝さんは嘉手納生まれでしょ。
生まれたときから基地があって、基地に囲まれて生活してたのね。
今の沖縄で起きていることっていうのは、そういうずっと自分が今まで生きてきた沖縄の歴史から見て、どうですか?悲しいです。
もうとっても本当に悲しいです頭ごなしにねじ伏せて、海を愛する、そして島を愛する者、生まれ育ってきたものを頭ごなしに、こうやって政府がやっていいものかと。
歌手である自分が政治的な発言をすることにためらいもあった。
だが、孫の顔を見ているうちに考えが変わったと言う。
ひどいね、本当にね。
私も長い間沖縄を取材してきたつもりなんですが、ここまで国と県との関係がこじれた例はあまりないと思います。
現在の政府、米軍当局によって名護市辺野古への移設作業が進められているんですけれども、その直接の引き金というのは、おととしの12月に前の仲井真知事による埋め立て申請承認という手続だったんですけれども、これに対して県民の猛烈な反発が起きているわけです。
問題の1つはこうした新しい動きに対して現在の政権がいわば聞く耳を持たないという姿勢を見せつづけていることにあるように思えます。
沖縄いじめというような言葉も現場で取材中によく聞きました。
金平さん、明日ですが、翁長知事が就任後初めて菅官房長官と直接会談するわけですけれども、問題の急展開というのはあり得るんでしょうか?会議で何かが一変することはないと思います。
お互いの主張があまりにも隔たっているからなんですけれども、ここで1つ注目しておきたいのはアメリカの方からこのような状況のもとで辺野古への移設工事を強行すればアメリカにとってもプラス、利益にならないのではないかという意見が出始めています。
例えば、ジョセフ・ナイ・ハーバード大学教授などの主張なのですけれども、辺野古移設は唯一の選択肢ではないと物語っているわけです。
今年は奇しくも戦後70年、沖縄戦でたくさんの人命が失われてから70年目の年に当たるわけです。
そもそも何で沖縄にこれだけ多くの米軍基地が集中しているのかと。
沖縄がたどってきた歴史を踏まえた思いやりというのが必要なのではないかと思います。
それは古謝美佐子さんの歌にあったようにお金ではないのだと思います。
そうしたことを考えますと、多額の思いやり予算が米軍に支出されているのは象徴的かつ非常に皮肉な現実かもしれません。
天皇・皇后両陛下が今月8日と9日太平洋の島国・パラオ共和国を訪問されます。
陛下が訪問を強く希望された南の島では70年前、楽園のイメージとはほど遠いむごたらしい戦闘が展開されました。
そして、戦闘の傷跡は今、新たな問題も引き起こしています。
日本の南3000kmに位置する太平洋の島国・パラオ共和国。
青い海やロックアイランドと呼ばれる緑の島々が織りなす美しい風景。
2012年、世界遺産に登録された自然がつくり出したダイナミックな地形。
ここでしか見ることができない大きな魚の群れや海の生き物たち。
パラオの海には、世界中から観光客が集まってきている。
日本からパラオを訪れる観光客は年間4万人近くに上る。
ここパラオは島々の緑と空と海の青さが美しいまさに楽園と呼ぶのにふさわしい場所です。
ただ、この海の底には楽園とはほど遠い世界が広がっている場所があります。
パラオの海には何があるのか。
水深20mまで潜ってみた。
様々な色のサンゴに覆われ、魚の住みかになっているのは70年あまり前に沈んだ日本の船。
この海で、新たな問題が起きているパラオの中心都市コロールです。
この高校の門のように70年以上前の日本の統治時代につくられたものが今も残されています。
第一次世界大戦以降、1945年までのおよそ30年間、それまでドイツ領だった太平洋の島々を日本が統治した。
現地では、日本風の名字を名乗るパラオ人が多い。
さらにパラオ語の中には様々な日本語が溶け込んでいる。
日本の教育を受けた世代は今でも日本語を話すことができる。
ニナ・アントニオさん84歳。
カタカナで書かれているのは日本の歌の歌詞。
歌うことで日本語を思い出すと言う。
ニナさんは70年あまり前のある朝のことを鮮明に覚えている。
これは1944年3月30日に撮影された映像。
この日、パラオの上空に姿を見せたのはアメリカ軍の戦闘機だった。
怖かった、とっても怖かった。
2日間に及んだパラオ大空襲では多くの爆弾が投下された。
さらに戦闘機の機銃掃射が繰り返され輸送船を中心に多くの船が攻撃を受けた。
東京都に住む小山田博さん92歳。
船員だった小山田さんは、乗っていた輸送船「那岐山丸」をパラオ大空襲で沈められた。
この絵は、小山田さんが海に沈む「那岐山丸」を想像して描いたもの。
この「那岐山丸」、かつて乗った船がパラオの水深に今静かに眠っている。
それに対する哀惜というか、やっぱり後に残すとすれば絵しかない。
「那岐山丸」は今どうなっているのか。
パラオの海に潜って撮影した。
マストが見えてきました。
水深およそ30mの海底に沈む「那岐山丸」。
船首部分は船の形を残していたものの船尾部分は激しく破壊されていた。
これはアメリカ軍が撮影したパラオ大空襲の映像。
煙を上げている船は「那岐山丸」と見られる。
航空機燃料のドラム缶を満載していた「那岐山丸」は攻撃を受けて2日間燃え続け、最後は爆発を起こして沈没したと言う。
パラオの海には「那岐山丸」のほかにも多くの船が沈んでいる。
その数は30隻以上。
大半が軍が民間から徴用した輸送船だった。
先月、船艦「武蔵」がフィリピン沖の海底から発見された。
「武蔵」を旗艦とする連合艦隊は、大空襲の前日までパラオに停泊していた。
実は日本側は、アメリカ軍の艦隊がパラオに接近しているという情報を得ていた。
大空襲の前日、出港する「武蔵」を見送った小山田さんは連合艦隊が輸送船とパラオの人々を守ってくれると信じていた。
しかし、なぜか「武蔵」などの軍艦は接近していたアメリカ軍の艦隊と一戦も交えることなくパラオから離れていった。
取り残された輸送船は攻撃を受け次々と沈没していった。
軍属である船員に対する取り扱いというのは、ちょっとなんか、お粗末だったんじゃないかなという気がします。
やっぱり1つの消耗品というんでしょうかね。
そんなような考えが…強かったように思いますがね。
航海士を目指していた小山田さんが船員養成学校でともに学んだ同級生は150人。
そのうち半数近くが戦時中に船の上で亡くなっていると言う。
日本の輸送船の多くは護衛がつかない中で任務に当たりアメリカ軍の格好の標的となって沈没していった。
ほかの島でもパラオと同じことが起きていた。
日本の南東およそ3500km、パラオの東およそ2000kmにあるミクロネシア連邦チューク州。
かつてトラック諸島と呼ばれ戦艦「大和」と「武蔵」が同時に停泊する日本海軍の一大拠点だった。
「武蔵」が停泊する際に使っていたブイが今も残されている。
1944年2月、2日間に及んだトラック大空襲でも「武蔵」などの軍艦は直前に避難し、取り残された輸送船など、およそ40隻が攻撃を受け、沈んだ。
新潟県胎内市に住む高橋太一郎さん88歳は、乗っていた輸送船がトラック大空襲で沈められた。
石油などの資源を求めて南方に進出した日本。
しかし、大切な資源を運ぶ船員の命は軽んじられていた。
民間から徴用されて軍属となり太平洋戦争で戦死した船員は6万人あまり。
全体の43%に当たる。
戦死の割合は陸軍の20%、海軍の16%と比べて圧倒的に高い。
そして今、沈没した輸送船に新たな問題が。
去年8月、トラック大空襲で沈んだ船の中に入った。
狭くて暗い船内を進んでいくと丸い茶色の塊が浮かんでいた。
油だ。
積み荷の石油や船の燃料が今も沈んだ船に残されている。
日本の民間会社の調査では、トラック諸島で複数の沈没船から油が漏れ出していることが確認されたと言う。
パラオの海でも…油槽船「あまつ丸」。
長さ150mという巨大な船が運んでいたのは石油。
今年1月、「あまつ丸」に潜ったときダイバーが吐いた空気とともに船の中から油が上がってきた。
戦後70年、沈んだ船の老朽化が進み、いつ大規模な油漏れが起きてもおかしくない状態。
沈没船は、海の時限爆弾とも呼ばれる。
水中の文化遺産について研究する東京海洋大学の岩淵教授はこう話す。
今の段階では小規模な油漏れに留まっていますが。
アメリカの研究者、オーストラリアの研究者、それから日本の研究者も共有して持ってる懸念でございます。
戦時中に沈んだ船の管理はこれまで沿岸の国が行うとされてきた。
だが今後、船が沈む太平洋の島国に対し日本が果たすべき役割は大きくなると岩淵教授は指摘する。
南太平洋の島国などからはこのような輸送船、日本船籍の船舶などからの油漏れというのが実際に具体的な問題として浮上してきてます。
そのような油が海洋汚染などを引き起こすということが現実な問題として発生してきておりますので、日本が当然、対応しなければならない問題だと考えています。
太平洋の海に残されている時限爆弾は油だけではない。
積み荷にヘルメットが多く見つかったことから、ヘルメットレックと呼ばれる日本軍の貨物船。
目に飛び込んできたのは…爆雷とは、潜水艦を攻撃するために船から海中に投じられた爆弾のこと。
日本地雷処理を支援する会=JMASは2012年からパラオの海で爆発物の処理活動を続けている。
ヘルメットレックで行った調査の結果爆雷から危険な爆薬の一種、ピクリン酸が漏れ出していたことがわかった。
ほとんどの弾が劣化してしまってひび割れが。
ということは、ほとんどの爆雷がひび割れていた。
ヘルメットレックでは以前、海が黄色く濁り、周囲が酸性化して魚も少なかったと言う。
爆雷の亀裂からピクリン酸が漏れ出していたため。
粘度のような特殊な物質で亀裂をふさぐ処理が行われた。
その結果、ヘルメットレックでは海の透明度が大幅に改善され、酸性度も下がった。
今では魚も増えてきたと言う。
私たち自身で細々と処理していくのではなくて。
これがより重要であると思っています。
70年たった今でも戦争の傷跡が残る、このパラオを今月8日と9日、天皇・皇后両陛下が訪問される。
先月21日、皇居に招かれた土田喜代一さん95歳はパラオの激戦地、ペリリュー島から帰還した数少ない生存者。
ペリリュー島はパラオの中心の島から船で南におよそ1時間の場所にある。
海軍上等兵だった土田さんは、戦況が悪化する中、1944年、ペリリュー島に派遣された。
ここでどうせ死ぬという、どうせ帰ろうとは思っていないはずですよ。
1944年9月15日、4万人を超えるアメリカ軍がペリリュー島に上陸。
戦車を初めとする豊富な火力で日本軍を圧倒していく。
全部やられて、一気に。
アメリカ軍が当初3日で陥落させると言っていたのに対し日本軍は74日間持ちこたえた。
アメリカ軍は日本軍が立てこもる壕を手りゅう弾や火炎放射器を使って攻撃。
日本の兵士たちを追い詰めていく。
結局、1万人を超える日本軍の兵士は、ほぼ全滅した。
ところが、土田さんたち三十数人はジャングルに潜み、日本の反撃を信じて戦いを続けた。
簡単に日本が手を上げるようなことはないから恐らく反撃してくるだろうという気持ちが十分にあったからこそ、我々は生き延びたんじゃないじゃろか。
ジャングルの一角に岩の割れ目があった。
土田さんたちが立てこもったいた壕はこちらです。
出入り口は人が1人やっと通れるほどの広さです。
中は非常に湿度も高く重苦しい空気を感じました。
壕の中に入ってみると、空き缶や瓶などが散乱していた。
土田さんたちは、昼間はこれらの壕に身を潜め、夜になると壕から出て、アメリカ軍から缶詰などの食料を奪う生活を続けていたと言う。
日本の敗戦から1年7カ月がたった1947年3月。
土田さんたちが発見された。
元日本海軍の少将が投降するよう呼びかけたが、仲間は敗戦を信じようとしなかった。
1つの手だと、欺されるなというのが大半だったです。
しかし、土田さんは1人投降した。
呼びかけの書類が海軍の様式で書かれた本物だと判断したから。
その後、土田さんも呼びかける側に回って34人全員が投降し、戦争が終わった。
駄目な殺し合い。
結局、勝っても負けても何にもならない。
ただ悲惨な光景だけが残るのが戦争じゃないでしょうかね、私はそう思いました。
来週、戦いの場となったパラオを天皇・皇后両陛下が訪問される。
「ありがたいことだ」と土田さんは話す。
取材に当たりましたRKB毎日放送の今林記者です。
風邪の症状が続いていらっしゃる天皇陛下ですが、宮中祭祀の参列も控えられてますよね。
これは8日からのパラオ訪問に向けて備えられているんだという話もありますが、それだけ陛下の訪問に関する思いは強い、強い意欲があるということですよね。
天皇陛下は10年以上前からパラオなどの太平洋の島々への慰霊のための訪問を検討されていたと聞きました。
実際、これらの島々に何があるのか知りたいと思い、去年から取材を進めています。
実際、パラオやミクロネシアに行くと戦車や戦闘機、大砲などがそのまま残されています。
とても戦争が70年前に終わったものと感じれないほどです。
また海の底には多くの船が沈んでいます。
残された油や爆弾の問題もあって戦後の処理がまだ終わっていないと感じます。
さらにVTRに出てきた岩の間の壕や船の中には戦没者の遺骨も残されています。
この遺骨の問題もそうですし油や爆発物がどれだけ残されているか、今後、実態の調査が必要になると思います。
見ていて驚いたというか、非常に複雑な思いがしたのは海での戦いにおける徴用された船員さんたちの戦死率、死亡率が極めて高い、4割を超えているわけですよね。
軍人に比べても突出して高いわけですね。
当時の政府とか軍が徴用された民間人をいかにどのように扱っていたかがうかがわれますよね。
あまりにも、あまり知られてないことですがこれも戦争の現実だと思いますけどね?先ほどの証言の中には、消耗品扱いされたという船員の方のお言葉がありましたが、さらに軍の馬、犬、鶏よりも低い扱いを受けていたという話もあります。
日本は周りを海に囲まれた海洋国家ですが、今も昔も支えてきたのは船乗り、船員さんです。
その船員さんの犠牲の歴史というものをもっと知る必要があると思います。
この後はスポーツ、林さんです。
先週、日本球界8年ぶりにマウンドに立った広島の黒田投手が中5日で中日戦に先発した。
4連敗中の広島を救えるか。
敵地・ナゴヤドームのマウンドに上がった黒田博樹。
立ち上がりから変化球が冴えを見せる。
得意のツーシームを右バッターのアウトコースへ。
さらに左バッターのインコースへ投げ分け4回まで4奪三振。
中日打線をヒット1本に抑える。
5回、先にチャンスをつかんだのは広島。
打席にはピッチャーの黒田、三振に倒れ、先制のチャンスを逃す。
すると流れは一気に中日へ。
その裏、ピンチで迎えるは1番・大島。
レフトオーバーのタイムリーツーベース。
日本球界復帰後、初の失点を喫する続く亀沢にもタイムリーを浴びるなど7回を投げ3失点。
黒田は復帰後、初黒星。
広島は悪夢の5連敗となった。
世界最高の夢舞台、マスターズが来週いよいよ開幕する。
その舞台に、現役最多4度の優勝を誇るタイガー・ウッズが2年ぶりに出場することが明らかになった。
ウッズは今日、自身のホームページで、マスターズに出場することにした、とても大事な大会でどうしてもあそこに戻りたかったとコメント。
マスターズで数々の偉業を成し遂げてきたウッズ。
自身20回目の出場となる今大会は腰のケガから2カ月ぶりとなる復帰戦。
どんなプレーを見せるのか、注目。
バレーボールのVプレミアリーグ女子ファイナル。
中田監督率いる久光製薬は3連覇を狙う。
中田久美監督就任以降、主要大会はすべて優勝している久光製薬。
この日も全日本でも活躍するエース・長岡を中心にNECから第1セットを奪う。
ところが3連覇へのプレッシャーから徐々に本来の動きを欠いた久光製薬は今シーズン4戦3勝と相性のいいNECに第2、第3セットを連取される。
長岡が33点を奪う活躍を見せながら攻撃の歯車が噛み合わなかった久光製薬。
3連覇はならなかった。
柔道の全日本選抜体重別選手権にロンドンオリンピック女王、松本薫が登場した。
試合序盤、ヒヤリする場面もあったが、有効なポイントが入らないまま延長戦へ。
指導を受ければ敗退が決まるルールだけあって前へ出る松本。
最後まで攻め続け、僅差で4年ぶり4度目の優勝を果たした。
7人制ラグビーの東京セブンズ。
日本は強豪サモアと対戦した。
同点で迎えた後半5分、去年、日本国籍を取得したレメキが抜け出し、勝ち越しのトライを奪う。
さらに、試合終了間際には空いたスペースにパスを通してダメ押しトライ。
日本は1勝1分けとし、決勝トーナメント進出へ大きく前進した。
今日は雲の具合にもよりますが、皆既月食が見られそうなんです。
こちらは北海道根室市の満月です。
すばらしいですが、北海道、東北、北陸、沖縄で皆既月食が見られそうなんです。
部分的に欠け始めるのは夜7時15分頃、午後9時前後には皆既月食ピークを迎えそうです。
関東地方は曇ってて。
ちょっと雲のすき間から見れるかなという。
2015/04/04(土) 17:00〜18:20
MBS毎日放送
報道特集[字]【沖縄・辺野古で何が!▽パラオに沈む日本船】

▽基地移設で対立する政府と沖縄県。辺野古で何が起きているのか▽天皇皇后両陛下が来週ご訪問!パラオに沈む日本船

詳細情報
番組内容
【辺野古で何が起きているのか】
米軍普天間基地の辺野古移設で対立する政府と沖縄県。週末に菅官房長官と翁長知事との会談が行われる。緊張が高まる辺野古の現状を金平キャスターが報告。

【両陛下が来週訪問!パラオに沈む日本船】
来週、天皇皇后両陛下が訪問されるパラオ。太平洋戦争で米軍の攻撃を受けた日本の船が多く沈んでいるが、その船からは新たな海洋汚染の問題が出てきている。実態は・・・
出演者
【キャスター】
金平茂紀(TBSテレビ報道局)
日下部正樹(TBSテレビ報道局)
小林悠(TBSテレビアナウンサー)
林みなほ(TBSテレビアナウンサー)
制作
▽番組HP
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ジャンル :
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 文字(字幕)

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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