(テーマ音楽)
あでやかに咲き誇る桜。
心が浮き立ちます
「小さな旅」では各地の桜に思いを寄せる人たちを見つめてきました
桜と人が織り成す3つの物語をつづります
新宿から電車でおよそ30分。
JR中央線の国立駅です
去年4月上旬。
駅前から延びる桜並木は満開の時を迎えていました
1.2キロの桜道。
地元の人たちが植えた160本余りの桜です
花をつけているのはソメイヨシノなど10種類
華やかな八重咲きのヤエベニシダレ
淡い紅のヤマザクラ。
花と同時に若葉を開きます
すごくいい時ですね。
今日は一番いい時で。
満開ですものね。
国立の誇りですからこの花がね。
ほんとにきれいでしょ。
お天気がまた青空ですものね。
余計ね映えますよね青空に。
いい時においでになりました。
今日最高の日ですわ。
桜の木を一本一本見て回るのは近くに住む大谷和彦さん
かつて桜並木の中を通勤していました。
年を経た桜が傷まないよう地元の仲間に呼びかけ活動しています
桜の根の周りが踏み荒らされないように市や商店会と協力して花壇を作りました
チューリップに菜の花パンジーなど20種類が植えられています
花があると多分心笑顔になるのかな。
ここにゴミが落っこってたりとか自転車を置いてあるよりは桜が咲いたりとか花壇に花が咲いてた方がみんなが多分気持ちいい。
そうすると多分自然に笑顔になると思うんですよ。
今年はね桜いっぱい咲いたからここもきれいに咲いてますよ。
桜も花壇も通り沿いに暮らす人々を楽しませています
理容店の2階に住む保科まささんです。
花が大好きな保科さん。
花壇を手入れしている大谷さんとは顔なじみです
足を悪くしてからは2階からのお花見
桜とパンジーが心を和ませます
(保科)ここはいいとこだな。
花が咲いててね。
こんなとこないですよ駅の前で。
桜見られるだけ正直。
それに下もいろんなもの大谷さんが植えてくれるでしょ。
いっぱい植えてくれるからね感謝してるよ大谷さんに。
よくやってくれるなと思って。
ありがたい。
続いては桜咲く学びやの物語です。
向こうに見えるのは霞ヶ浦。
都心から電車でおよそ1時間。
茨城県土浦市です
町には明治の頃から植えられた6,000本以上の桜があります
小高い丘の上には桜に包まれた学校。
創立138年の真鍋小学校です
これは校庭だよね。
あ〜!すばらしい桜だねこれ。
いや〜立派な桜だな。
訪れたのはおととし3月下旬
校庭では西側から1本
中央に3本
少し離れて1本
5本の桜が満開の時を迎えていました
樹齢およそ110年。
大きいもので周囲6m高さ12mにもなります
空襲や町を襲った大火も免れ命をつないできました
何だこれ?これサッカーのボール?フニャフニャじゃないこれ。
枝が折れちゃうから。
当たったら。
硬いとか。
そうかそうかそれで軟らかいボールを。
これだと使ってもいいんだ?うん。
これじゃなかなか弾まない。
ハハハ!こうか。
そうかそうか。
桜を大事にしてるんだ。
桜は明治40年新しい校舎を建てた記念に校庭の隅に植えられました
昭和の初め児童数の増加で拡張工事をした時桜は校庭の真ん中に。
それでも子供たちのためにと残しました
校庭の一角この時期特別に設けられるボードがあります
訪れた人は短冊に思いをつづり飾りつけます
8年前特別な思いを記した人がいました
「ここで出会った二人が結婚します。
卒業生てつや」
この短冊を書いた川島徹也さんです。
妻の智美さん娘の優菜ちゃんと土浦市内で暮らしています
お二人はもう幼稚園小学校ずっと同級生?そうですね。
小学校…中学校まで。
共に過ごしてきた…一緒になる前に。
過ごしてきた人だったんですよね実は。
そのころから少し意識してた?全く。
全くだよねお互いね。
クラスが一緒だった5年5組。
言葉を交わす事はほとんどありませんでした
再会は24歳の時。
共通の友人が開いた食事会
その後どちらからともなく声をかけ母校の桜を見に行くようになりました
4度目の春。
2人は桜に結婚を報告
翌年には優菜ちゃんを授かりました
もっと長くうちらが死ぬまで見てもらいたいかなと。
見つめてもらいたい?そうですね。
いつも見守ってくれてる桜なのでこれからもこのまま変わらず姿をずっと居続けてほしいなと思いますけれどもね。
桜と共に幸せが広がります
最後は地元の人たちの手でよみがえりつつある桜です
荒川土手に連なるおよそ300mの桜並木。
18品種120本ほどが植えられています
訪れたのはおととし3月下旬。
ソメイヨシノが華やかな姿を見せていました
もうすぐ咲きそうなピンクのつぼみは白妙。
八重の真っ白な花を咲かせます
次に咲くのは赤紫色の花笠
まだ固いつぼみの御衣黄。
淡い緑色の花をつけます
この辺りはかつて都内でも有数の桜の名所。
6キロにわたり70以上の品種が咲いていました
荒川の近くで生まれ育った浅香孝子さん
両親から桜並木の話をよく聞かされていました
何しろ自慢にしてましたね。
こんなすばらしい桜があったんだと。
いわゆる桜という色だけじゃなくて黄色もピンクも赤も紫も緑もあるんだっていう事が想像つかないだろっていう事を私によく言って聞かせてくれましたね。
明治時代の荒川土手。
堤防整備のため植えられた桜は華やかな色彩で人々を魅了しました
「五色の雲がたなびくがごとし」と評判になりいつしか「五色桜」と呼ばれるようになりました
しかしその後河川の工事や戦中戦後に薪として伐採され一度は姿を消しました
荒川の桜は海を渡りここアメリカ・ワシントンで命をつないでいます
明治45年日米親善のために贈られたソメイヨシノやイチヨウなど華やかなピンクの桜が100年の時を刻んでいます
「荒川の五色桜を復活させたい」。
地元の人たちが足立区に働きかけワシントンの桜の苗木がふるさとに帰ってきました
浅香さんや地元の商店主たちも桜の種類を増やす取り組みを続けています
少しずつ長くなる桜並木。
これまでに植えた苗木は378本になりました
浅香さんも苗木を植えました
(浅香)これは私の孫の名前なんですね。
この桜が大木になって満開になった時にこの孫たちと一緒にこの下でお花見ができたらどんなにうれしいかなと思ってます。
五色の桜が花開く時を夢みます
(テーマ音楽)
それぞれの心に咲き続ける花です
(テーマ音楽)2015/04/04(土) 05:15〜05:40
NHK総合1・神戸
小さな旅「街はさくら色」[字]
春。あでやかに咲き誇る桜。小さな旅では、各地の桜をその地に暮らす人々の営みとともに見つめて来た。桜に思いを託した3つの物語をつづる。
詳細情報
番組内容
春。あでやかに咲き誇る桜。小さな旅では、各地の桜をその地に暮らす人々の営みとともに見つめて来ました。東京都国立市にある1.2キロにも及ぶ桜並木では、桜を守るため花壇を整備する元サラリーマン。茨城県土浦市の小学校からは、校庭に咲く桜の下のメッセージボードに思いを記した若い夫婦。東京都足立区からは、かつて荒川土手を彩った“五色の桜”を取り戻そうと言う人たち。桜に思いを託す3つの物語をつづります。
出演者
【語り】国井雅比古
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
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