匿名座談会 現役外科医ほか 医師・看護師がホンネをぶつけあった 手術の謝礼 医療過誤 患者のみなさんこれが病院の現実です

2013年01月03日(木) 週刊現代

週刊現代賢者の知恵

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医師C 患者が糖尿病を持ってたら最悪です。私は全力でオペを避けますね。感染症を起こしたり、傷口が塞がりづらくなったりと色々面倒くさいうえ、たいていメタボでしょ?

 脂肪がタップリついていて、手術がやりにくいったらありゃしない。患者さんの体型によって、手術するかどうかを決めるのもおかしな話なんですが、やっぱり太っている人の手術はリスクが高い。誤解を恐れずに言えば、メタボは自己責任。我々、医師に結果責任を負わせるのはスジ違いです!

看護師 できる先生は咆えないもんですよ(笑)。オペにムダが無い人は、ムダに感情を動かしません。穏やかで冷静です。

医師B でも、脂肪をどかせてメスを入れなきゃいけないから、メタボの人の手術では神経を使うのは確か。

いくら払えば手術するのか

—医療の世界は〝売り手市場〟という印象です。だから少しでも腕のいい名医に診てもらおうと、謝礼を包む患者が後を絶ちません。実際、謝礼をもらうと対応が変わるものでしょうか。

医師B 謝礼を払ったほうが手術が上手くいく、なんてことは2000パーセントない。もらっちゃうと手術のとき、よけいに緊張するからイヤだ、という先生がいるくらい(笑)。

—知人の元外科医は「手術手技は病気ごとにだいたいパターンが決まっている。手術後、患者さんが健康であるかどうかは、外科医としての技量評価の対象になる」という二つの理由を挙げて、「謝礼の有無で手を抜くという話にはならない」と言っていました。

医師A そもそも、私立病院以外は謝礼をもらってはいけないと、明文化されていますしね。

医師B でも個人的には、外科医はインセンティブ(報酬)があっていいと思います。じゃないとモチベーションを保てませんよ。大学病院じゃ、毎日外来で患者を診て、手術をドンドンやっても、給料は変わらない。夜勤手当は一応あるけど、ありゃ〝誤差〟ですね(笑)。救急も心療内科もほとんど変わらないんだから。給料の話なら、朝まで語れます!

看護師 私たちもルールとしては、お受け取りできないのですが、病院の購買部を通して「○○科の皆さんへ」と物品を贈られることがあります。そこまでされると受け取るしかないじゃないですか。おカネをいただいた際は『病棟費』に充てています。スタッフの送別会の花束を買ったり、みんなのために使います。

医師C しかし、こんな話を聞くのも事実。心臓バイパス手術を得意とするスター教授がいますけど、ありゃカネの亡者ですよ。

医師A ○○先生?

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