ロシア軍演習:「核使用想定」に抗議 長崎の被爆者5団体

毎日新聞 2015年04月02日 20時04分(最終更新 04月02日 20時21分)

ロシアのプーチン大統領への抗議文を読み上げる被爆者5団体の代表者ら=長崎市役所で2015年4月2日、大場伸也撮影
ロシアのプーチン大統領への抗議文を読み上げる被爆者5団体の代表者ら=長崎市役所で2015年4月2日、大場伸也撮影

 ロシア軍が3月の演習で、北方領土を含む千島列島などで戦闘が起きた場合の核兵器先制使用の可能性を想定していたことについて、長崎県内の被爆者5団体が2日、プーチン大統領宛ての抗議文を在日ロシア大使館に送った。「核兵器廃絶に70年間必死に取り組んできた被爆者は、悲しみと憤りを禁じ得ない」と訴えている。

 抗議文は「ヒロシマ、ナガサキを再現させたいのか。恐ろしいことに我が国のすぐ近くで核戦争が勃発しようとしている」と指摘。ロシアは米国とともに「核兵器廃絶に向け、努力すべき立場だ」と非難している。

 5団体は長崎市役所で記者会見し、長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会の川野浩一議長が「日本政府は唯一の核兵器被害国として、ロシアに抗議し、徹底した経済制裁の姿勢を見せるべきだ」と話した。【大場伸也】

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