金曜プレミアム・ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ 2015.04.03


(松坂・戸田)『金曜プレミアム』をご覧の皆さまこんばんは。
(戸田)戸田恵梨香です。
(松坂)松坂桃李です。
私が主演した映画『LIARGAMETheFinalStage』がこれから放送されます。
(松坂)はい。
実はこれ僕も出演しております。
(松坂・戸田)え〜っ!?というのは嘘で〜す。
(戸田)何でやねん。
ということで…。
私たちが出演する映画『エイプリルフールズ』いよいよ公開されました。
(松坂・戸田)ぜひ劇場でご覧ください。
『リーガルハイ』『デート』の古沢良太が超豪華キャストと送る嘘つきエンターテインメント
「あなたの子供妊娠しています」「若き天才ドクターだ」「このフロアでは誰も死なせません」「公安に消されるぞお前ら」「嘘つきばっかりだ〜!」
この後は今夜しか見られない『LIARGAME』特別編を放送
嘘と裏切りに満ちた究極のだまし合いが幕を開ける
LIARGAMEそれは勝てば大金が手に入り負ければ巨額の負債を背負うだまし合いのゲーム
ある日突然LIARGAMEに巻き込まれた神崎直さんは天才詐欺師秋山深一君に助けられ準決勝でゲームから抜け出すことができました
決勝で勝てばLIARGAMEを崩壊させることができる
神崎さんは全てを秋山君に託したのです
(男性)あっあのすいません。
バス代貸していただけないでしょうか。
(直)はい。
(男性)典型的な詐欺だな。
(女性)バカだねあの子。
あんなの嘘に決まってんのに。
しかし以前と変わらぬ平凡な日々はいつまでも続きませんでした
そう再びあの案内状が届けられたのです
(谷村)このままだと間違いなく秋山は負ける。
それを聞いた神崎さんは秋山君を助けるためにまた戦うことを決意しました
(エリー)ゲームで使う焼印です。
これから行われるゲームでは各プレーヤー名がアルファベットで表示されます。
神崎さまは「H」になります。
ファイナルステージそこで神崎さんを待ち受けていたのはゲーム会場GardenofEdenと決勝まで勝ち残った最強のプレーヤーたち
そして信じ合えば全員が勝つことができるというゲーム
それは…
(ケルビム)エデンの園ゲーム!ご存じのとおりエデンの園とは神がつくった楽園のことです。
皆さま禁断の果実にさえ手を伸ばさなければ全員が巨額のマネーを手に入れることができるのです。
(エリー)ではただ今よりゲームのリハーサルを行います。
ここは投票室です。
本番では1人ずつしか入れません。
皆さまにはここにあるリンゴを投票していただきます。
ゴールドかシルバーどちらかお好きなリンゴのレバーをお引きください。
(江藤)おいこれってまさか…。
(ケルビム)それぞれ本物の金と銀でできております。
(一同)えー!マジかよすっげえなファイナルは。
(武田)この赤リンゴは?赤リンゴにつきましては後ほど詳しくご説明いたします。
リンゴが2種類あればこのゲームは成立いたします。
(武田)じゃあこれはどうすればいいの?
(エリー)レーンに戻すなり破棄するなりご自由にどうぞ。
(西田)僕やっぱりゴールドに変えよ。
次に焼印を暖炉にかざしリンゴに付いているプレートに焼印を付けます。
最後に投票箱にリンゴを入れます。
本番ではこれを13回繰り返していただきます。

(エリー)投票されたリンゴは機械により自動集計されます。
結果を発表いたします。
今回の場合シルバーを投票したプレーヤーの勝利となります。
(仙道)多数決というわけですね。
ただし同じ名前が付いたリンゴを2個以上投票した場合有効なのは最初に入れたリンゴのみです。
また書面による契約などによってほかのプレーヤーの投票を強制することはできません。
1回の投票タイムは1時間です。
ただし全員の投票が終わった場合はその時点で投票タイム終了となります。
制限時間内に投票室に入らなかったプレーヤーは−1億円のペナルティーです。
なお投票を行ったプレーヤーは次の投票タイムまで投票室に入ることはできません。
投票の結果多数派に投票したプレーヤーには1億円の賞金が与えられます。
一方少数派に投票してしまったプレーヤーは−1億円となります。
ただし全員が同じ色のリンゴを投票してしまうと全員が−1億円となってしまいます。
(マイ)ちょっと待って。
これのどこが全員勝てるゲームなのよ!
(仙道)これじゃ勝つ人もいれば負ける人もいるはずです。
(一同)そうだ!そうだ!
(福永)意味不明!そのとおり。
なぜならゴールドとシルバーは決して手を出してはならない禁断の果実だからです。
(福永)じゃどうすりゃいいんだよ!信頼の証しである真実の赤リンゴを投票するのです。
(直)真実の赤リンゴ…。
このゲームにおいて最も重要な存在それが真実の赤リンゴです。
11人が揃って赤リンゴを投票した場合全員が1億円を獲得できるのです。
(江藤)マジかよ。
(久慈)全員で赤リンゴを投票し続ければ獲得マネーは1人13億。
(一同)13億!
(福永)やっほーいやっほーい!ただし赤リンゴを揃えようとしたとき禁断の果実に手を出した者がいると赤を投票したプレーヤーは−1億円となってしまいます。
逆に禁断の果実を入れた者はゴールドシルバーどちらであっても+1億円です。
さらに禁断の果実を入れた者が1人だけだった場合特別ボーナス2億円が与えられます。
そして最も気を付けなければならないのが真実の赤リンゴが1票のみだった場合です。
1人だけ赤を入れてしまったプレーヤーは名前を公表の上特別ペナルティー−10億円となります。
−10億!?そしてもう一つ。
負債が5億円に達したプレーヤーはその時点で失楽園。
つまりエデンの園から追放となります。
失楽園…。
ただしどなたかがその負債を代わりに返済してくださればゲームを続けることが可能です。
(江藤)ふざけんな!5億以上の借金を肩代わりしてくれるやつなんているわけねーだろ!今回はファイナルステージ。
これまでの獲得マネーをベースにゲームをスタートしていただきます。
現在トップは…。
獲得マネー12億円のプレーヤー。
Aさまです。
誰だ?あの大富豪は。
ゲーム終了時点でマネーがプラスであればその額を賞金として獲得。
マイナスであればその額が負債として確定します。
そして獲得マネートップのプレーヤーが優勝。
その賞金額は…。
50億円です。
5…50億!!ただし不正行為やルール違反などによりゲームが続行不能となった場合優勝賞金は没収。
全員が−10億のペナルティーを受けゲーム終了となります。
また50億の分配を前提にゲームを進めることを防ぐためゲーム終了後のプレーヤー間でのマネーの移動は禁止です。
さあ皆さま。
信頼の証しである真実の赤リンゴを存分に投票してください。
何でみんな動かないんですか?赤を入れればいいのに。
あっ!分かりました。
みんな気付いてないんですよ。
(秋山)おい。
皆さん聞いてください。
今までのゲームはプレーヤー同士でお金を奪い合っていました。
でもこのゲームは違います。
事務局が親となって全てのお金がやりとりされる。
つまり今わたしたちが戦う相手はプレーヤーじゃない。
事務局なんです。
だからみんなで真実の赤リンゴを入れませんか?50億に惑わされずに信じ合うことさえできれば必ず事務局に勝つことができるんです!
(マイ)いいよ。
わたしは赤を入れる。
ホントですか!
(武田)わたしも賛成。
最後くらい事務局に一泡吹かせてやろうよ。
ありがとうございます!
(百瀬)赤を入れ続ければプレーヤー全体で143億円のプラス。
(久慈)大富豪がいるんだからどうせ優勝は無理。
(仙道)なら確実に13億を稼いだ方が賢いですね。
もちろん俺は直ちゃんに従うぜ。
(西田)僕も赤!
(五十嵐)決まりだな。
(福永)俺はこれまで直ちゃんとずっと一緒に戦ってきた。
直ちゃんだけは絶対に信頼できる。
だからみんなで直ちゃんに続こう!
(拍手)皆さんありがとうございます!
(西田)よーしやってやろうぜ!
(五十嵐)よっしゃー!
(マイ)頑張ろう!
(福永)直ちゃんビクトリー!われわれビクトリー!
それはわたしたちにとって理想的な展開でした
11人全員が赤リンゴを揃えようと心を一つにして投票を行ったのです
あと投票してないのは秋山さんだけですよ。
何ですか?これ貸してくれ。
えっ?リップクリーム。
もう!からかってるんですか?・
(マイ)何だか不思議だね。
私LIARGAMEでこんなに穏やかな気持ちになれたの初めてだよ。
私ここへ来て確信したことがあるんです。
えっ?きっと私たちはこの赤リンゴを揃えるために戦ってきたんです。
人間は最後には信じ合えるんだってことを証明するために。
私もそう思う。
マイさん。
全員の投票を確認しました。
それではこれより結果を発表いたします。
ゴールド3。
シルバー4。
真実の赤リンゴ4。
4…4…。
真実の赤リンゴ4。
結果ゴールドシルバーを入れたプレーヤーの勝利となります。
なるほどな。
では引き続き2回目の投票を開始します。

(福永の笑い声)
(福永)ウサギウサギ!アハハハッ!直ちゃんってさ…。
(福永)最後の最後までホント…。
バカだよねー!福永さん。
赤なんて入れるわけないじゃん!何でですか?赤を揃えても裏切っても同じ1億円じゃないですか!全然違う!だって裏切ったら確実に1億だよ。
逆に裏切られたら−1億。
それに50億狙って裏切るやつだって絶対に出てくる。
このゲームはね…。
裏切られる前に裏切らなくちゃ勝てないの!何?こいつ。
見た目も心も腐ってる。
何だと!やめてください!みんなを信じて赤を入れてください!無理だよ直ちゃん。
もう今の投票で赤を入れようなんて思うやつ誰もいないよ。
なっ!お前ら。
最低の男だな。
(武田)信じられない。
(百瀬)まさか裏切るとはね。
(福永)ちょっと待て!お前らふざけんなよ!赤入れなかったやつが7人もいるんだぞ!ほとんどのやつが裏切っといて何しらばっくれてんだよ!わたしは赤入れた。
(一同)俺も。
わたしも。
僕も。
もういい!お前らのことは絶対に信用しないからな!出た。
完全なる逆ギレ。
(江藤)お前こそ信用できねえよ。
(五十嵐)そうだ毒キノコ!お前何黙ってんだよ。
(マイ)何か哀れだなって。
同情するな!この腹黒ババア!百歩譲って腹黒は許そう。
しかし…。
(マイ)誰がババアだ?誰が!
(福永)うるせー!お前が赤入れてないことぐらい分かってんだよ!何だとー!いいかげんにしてください!仲間割れしたらそれこそ事務局の思うつぼです。
フン!
(五十嵐)なあ。
こうしててもらちが明かねえ。
もう一度だけお互い信じて赤入れねえか?五十嵐さん。
実はさ今俺もまったく同じこと考えてたんだよ。
そうかおい!アハハハ。
そうですよ。
もう一度みんなで赤を入れましょうよ。
俺は反対だな。
えっ?何だよ!秋山。
せっかくみんなの気持ちを一つにしようとしてんのによ。
分かったぞ。
お前がさっきの裏切り者なんだろ。
裏切り者ねえ。
俺から見ればお前ら2人の方がよっぽど怪しいがな。
ふざけたこと言ってんじゃねえぞ。
(五十嵐)何でそんなことが言えんだ!だっておかしいだろ。
さっき正直に赤を入れたやつはすでに1億円もマイナスになった。
なのに「もう一度みんなを信じて赤を入れましょう」なんて言うか?普通。
裏切り者は7人もいたんだぞ。
(五十嵐)そっ…それは。
つまりこの状況で「赤を入れよう」なんて言うやつはもう一度稼ごうと思ってる裏切り者か本当のバカ正直かどっちかってことだ。
俺はバカ正直なんだよ!断言する。
このゲーム何度やっても赤が揃うことはない。
となればあとはだまし合いをするしか道はない。
駄目ですそんなの!
(マイ)直ちゃん。
悔しいけど秋山君の言うとおりだよ。
ここはいったん諦めよう。
嫌です。
大丈夫。
いつか必ずもう一度赤を揃えるチャンスは来る。
そんときを信じて頑張ろう。
マイさん。
(谷村)全員赤なら1億円。
分かっているのに禁断の果実に手を出してしまう。
人間の弱さ。
そして欲深さ。
まさにこのゲームの醍醐味だな。
(エリー)だからいまだかつて一度もないのよ。
このゲームで赤リンゴが揃ったことは。
(マイ)全員が信じ合うだけでいいのに。
どうしてだろう。
直ちゃん。
何しに来たんだよキノコ!さっきはごめん。
裏切って。
(マイ)はい?ホントは赤を入れたかったんだけど。
でも直ちゃんも今の投票で現実分かったでしょ?はい。
(福永)実はこのゲームには赤を揃える以外にも必勝法があるんだよ。
必勝法?ユキナさん。
久慈さん。
(福永)ここに秋山を入れて6人でチームを組む。
チーム?
(福永)うん。
赤が揃わないと決まったからこっからしばらくはゴールドとシルバーの多数決勝負になるよね。
はい。
だったら過半数の6人でチームをつくってしまえばいいんだよ。
僕らがマイナスになるのは偶然11票全てが同じリンゴになったときだけ。
だから必ず勝てる!でもそれじゃ全員が勝つことはできません。
大丈夫。
僕も自分たちだけ勝てればいいなんて思ってないよ。
えっ?いいかい?6人でチームをつくったことはいずれバレる。
いやむしろ僕はあえてバラしてもいいと思ってる。
するとどうなる?ほかの5人は観念して「チームに入れてくれ」って頼んでくるに違いない。
《ウエルカーム!》
(福永)そこで僕たちは寛大な心で5人を歓迎する。
ウエルカム5人!ウエルカム5人!このとき初めて11人の心が一つにまとまり赤が揃うんだ。
だからこの作戦はあくまで赤リンゴを揃えるための前の段階。
決して自分たちだけのためじゃない。
すごい福永さん。
(マイ)ちょっと待って。
まさかこいつを信じる気?さっきだまされたばっかりでしょ?
(福永)直ちゃん。
これまで一緒に戦ってきた仲だよね。
だったら僕を信じてくれるよね。
(マイ)直ちゃん。
赤を揃えるには福永さんの方法しか…。
だったら好きにして。
わたしこいつと組むぐらいだったら1人で行動した方がましだから!マイさん!
(福永)大丈夫!僕の作戦が成功すれば彼女ともまた仲直りできるよ。
でも…。
確かに僕はさっき裏切った。
ごめん。
でもほかにも裏切り者は大勢いたのに正直に名乗り出たのは僕だけ。
なぜだと思う?直ちゃんにこのゲームの恐ろしさを教えるためだよ!あのままじゃきっとカモにされると思ったから。
でももうこれで大丈夫。
これできっと赤は揃う。
あきらめないで一緒に頑張ろう。
分かりました。
わたし福永さんのこと信じます。
ありがとう。
じゃあ信頼できるメンバーをもう一人探してくるね。
はい。
(武田)あいつ結構いいとこあるんだね。
福永さんは何だかんだいっても最後にはわたしの味方になってくれる信頼できる仲間なんです。
仲間か。
はい。
彼なら信頼できそうだろ。
誘ってもらってよかったです。
実は一人でどうしたらいいか悩んでたとこでした。
秋山さんもいいですよね?ああ。
俺は構わない。
よし!この6人で過半数を取ろう!
(福永)最初の投票だけどゴールドで。
じゃあ次はわたしが投票してきます。
待て。
次は俺が行く。
全員の投票を確認しました。
これより結果を発表します。
今回は勝てるね。
はい。
これをきっかけにみんなの心が一つになってくれれば。

(マイの笑い声)「みんなの心が一つに」ねえ。
なんてなるわけねえじゃん!マイさん?
(マイ)あんたたちチーム組んでたの自分たちだけだと思ってんでしょ。
バッカじゃないの!こっちもチーム組んでんのよ〜!
(久慈)それがどうした?こっちは6人いるんだぜ。
そっそうですよ。
そっちがチーム組んでたって5人じゃ勝負にならない。
本当にそうかしら?福永さん?あなたまさか?まさかまさかまさか〜!直ちゃんってやっぱりバカだよね。
もう一回言うよ。
直ちゃんってやっぱりバカだよね〜!
(福永の笑い声)俺そっちじゃなくてこっちのチームだから〜!・「形勢逆転」おー!
(五十嵐)気持ちいい!
(福永)さっき俺が孤立したのも秋山にひょう柄と五十嵐のおっさん疑わせたのも全てチームをカムフラージュするための作戦でーす!
(西田)びっくりした?
(百瀬)悪いけど少数派の5人じゃ何にもできないから。
このゲーム多数派の力は絶対だからな。
(マイ)だからお前らの負け決定。
イェイイェイ…。
マイさん…。
どうしてわたしが福永に乗っかったかって?バーカ。
あんた根本的なところ間違ってる。
福永に誘われたんじゃない。
わたしが福永を誘ったの。
(マイ)わたしが1回目の投票の最中にチームをつくってたのさ。
福永を使ってあんたらにゴールド入れさせたのも私の作戦。
こっちはシルバー6個。
つまりうちのチームの完璧な勝利!あんたさっき「わたしたちはこの赤リンゴを揃えるために戦ってきたんです」とか言ってたよね。
あんとき笑いこらえるの必死だったよ。
まさかファイナルステージにこんなおいしいカモが参加してるとはねえ。
だからかも鍋作ってやったわけ。
(カモの鳴きまね)これでまた1億円。
どうもごちそうさまでした。
(百瀬・五十嵐・西田・福永)ごちそうさまでしたー!行くよ。
ごめん直ちゃん。
「断ったら少数派にするぞ」って脅されて。
ホントにごめん!それではこれより結果を発表いたします。
よっ!待ってました!シルバー6!
(福永・西田・マイ)シルバー6!
(一同)シルバー6!
(福永)よいしょ!
(百瀬・西田・マイ)シルバー6!
(福永)来るぞ!
(一同)シルバー6シルバー6シルバー6…。
第2回投票結果は…。
シルバー11。
(6人)はあ!?結果全プレーヤーが−1億円となります。
(6人)あー!どういうことよ!ゴールド入れさせたんじゃないの!?
(福永)ちゃんと投票させたよ俺は!
(五十嵐)じゃあ何で全員シルバーなんだよ!君の下手な嘘が見破られたんじゃないのか?俺の演技は完ぺきだったって!いい仕事したぜ俺は!・
(笑い声)
(笑い声)何がおかしいのよ。
めでたいやつらだな。
バカなお前らにも教えてやろうか。
俺には福永がシルバーを入れたのが見えていた。
だから投票をゴールドからシルバーに変更した。
何バカなこと言っちゃってんのよ。
そんなの見えるわけないでしょ!もう一度言う。
俺にはお前らが投票したリンゴが見えている。
嘘だ。
そんなのはったりに決まってる!もちろん信じるか信じないかはお前らの自由だがな。
(谷村)ハハハ…。
さすがファイナル。
嘘つきと裏切り者だらけだな。
(エリー)でも彼らはまだ気付いていない。
11人の中に潜んでいるあのプレーヤーの存在をね。
(百瀬)何であいつらが余裕かましてんのよ!
(福永)気にすんな!俺は秋山のことよーく知ってるがあいつの言うことは十中八九はったりだ。
(西田)ホントだろうね?
(マイ)あんたが情報漏らしてたんじゃないの?もともと仲間なんでしょ!
(福永)俺だって損してんだぞ!そんなことするか!お前の方こそ実は直ちゃんに教えたんじゃないのか?計画者はわたしよ!漏らすわけないでしょうが!・あの…。
(福永)うわっ!?びっくりした!何あんた気配消してんのよ。
スパイだスパイ!女スパイだ!あっ違うんです。
あの提案があってやって来ました。
提案?今シルバーが11個揃いましたよね。
なら赤も11個揃うんじゃないですか?
(マイ)それはない。
金か銀を揃えるなら裏切っても得をしない。
でも赤を揃えるとなると裏切り者が得をするからね。
それに俺たちはこのままで確実に勝てる。
どうして確実なんですか?今だってマイナスに…。
今のはたまたま。
次回からああいうことは二度とない。
例えば直ちゃんたちが同じ色に5票入れた場合結果は次の2通り。
11票集まって全員がマイナスになるか6対5になって俺たちだけが勝つか。
つまり5票同じ色を入れた場合直ちゃんたちは必ずマイナスになるんだよ。
それじゃあどうすれば?
(福永)直ちゃんたちに残された最善の策は投票を3票と2票に分けること。
そうすると運が良ければチームトータルで1億稼げるし運が悪くてもマイナスを1億円に抑えることができる。
いずれにしても少数派の直ちゃんたちが勝つことは絶対にない。
多数派の俺たちが必ず勝つんだよ。
そんな…。
さあ早く戻って仲間に今の説明してあげな。
直ちゃんには難し過ぎたかな?
(西田)こーら!
(笑い声)・
(武田)もういいよ。
直ちゃん。
ユキナさん。
行こ。
(西田)その笑顔いい。
君なら仲間に入れてやってもいいよ。
ほらおいで。
あんたたち絶対許さないからね。
言わせとけ!どうせあいつら3対2の投票するしかない。
ああ。
そしてこのまま最後まで僕たちが勝ち続ける。
じゃあじゃあ…次は…。
ゴールドで。
(五十嵐)行ってこい!全員の投票を確認しました。
これより結果を発表します。
(福永)おっしゃー!今度こそ1億円!ごめんね少数派の皆さん。
第3回投票結果は…。
ゴールド11。
(6人)えー!?結果全プレーヤーが−1億円となります。
(6人)またー!?
(江藤)どういうことだよ話違うじゃねえかよ!
(福永)じたばたするな!
(西田)なあ偶然だよな?
(百瀬)知らないわよ!だから言っただろ。
俺には投票が見えてるって。
そろそろ気付けよ。
お前らがカモなの。
マジヤベえよ。
俺もうマイナスになっちまったよ!もしかしてあいつホントに見えてるんじゃ…。
俺も秋山のことはよく知ってるけどあいつの言うことは十中八九間違いない。
君さっき言ってることと真逆じゃないか!とにかくこのまま自爆され続けたらまずいんだよ!大丈夫。
向こうももう自爆できないはず。
(仙道)秋山さんもう限界ですよ。
今のでマイナスになっちゃいましたよ。
(武田)このままじゃ先にこっちが−5億で脱落するわ。
大丈夫だ。
自爆を続けるのはここまでだ。
じゃあどうするんですか?次の投票多数決で勝つ。
何言ってんですか!こっちは5人の少数派なんですよ。
どうやって多数決で勝つっていうんですか。
簡単さ。
このゲームは勝てるんだ。
少数派でもな。
分かった!秋山が投票を見抜くからくり。
えっ!?
(江藤)おいメモ帳。
何だよ?からくりって。
(百瀬)いい?秋山は必ずうちのチームの後に投票室に入ってる。
1回目は福永の直後。
そしてさっきはうちら全員の後。
つまり秋山は私たちの後に入ることで投票を見破ってる。
だったら何だって言うんだよ。
(百瀬)簡単じゃない。
秋山に先に投票させればいいのよ。
おお!やるじゃねえかお前!
(マイ)でもどうやって秋山に先に投票させるのよ?
(福永)書いてねえよ。
あっ。
あれ。
(一同)おっ!
(一同)え〜っ!?投票終わりました。
(武田)おかえり直ちゃん。
どういうつもりだよあいつら。
(マイ)どうだっていいわよ。
これでこっちの投票読まれることがなくなったんだから。
何の用だ?お前たちにいいことを教えてやろうと思ってな。
何だよ?いいことって。
俺たちはゴールドを入れた。
(一同)はあ!?だったらわたしたちはシルバーを入れるだけ。
そうすればわたしたちのチームの勝ちよ!ホントにそうなるかな?どういう意味よ?すでにゴールドは5つ投票されている。
ということはこの中でチームを裏切ってゴールドを入れるやつは確実に勝てる。
逆にシルバーを入れたやつは負ける可能性があるということだ。
この状況で6人全員がシルバーを入れるのは11人全員が赤を揃えるのと同じくらい難しいことだと俺は思うがな。
(マイ)それがどうした?あんたたちだって5人全員ゴールドを入れたかどうか怪しいんじゃないの。
確かに!いいや。
俺たちは全員間違いなくゴールドを入れている。
(マイ)何で言い切れんのよ!俺には投票が見えてるからな。
話は以上だ。
期待している。
くそ向こうが先に投票したのはこの状況をつくりだすためだったのか。
なあ俺たちはこれまでいいようにやられてきた。
みんな悔しくないの?悔しいよね?だったらさ今こそ6票入れて反逆に出ようよ!
(江藤)そうだよ!秋山の必勝法だってまだホントだと決まったわけじゃねえ。
惑わされたら終わりだ!
(マイ)いいねあんたたち絶対に裏切んなよ!6人でシルバー揃えるわよ。
(一同)よし!第4回投票結果を発表いたします。
ゴールド7。
シルバー4。
真実の赤リンゴ0。
結果ゴールドを投票した…。
何で2人も裏切んのよ!ふざけんなお前ら!
(百瀬)誰よ裏切ったのは!僕じゃないぞ!
(五十嵐)俺も潔白だ!誰だよ許せねえ。
(マイ)お前だろ!ひょう柄!貴様!裏切り者同士のチームワークなんてもろいものだな。
こうなることは分かっていた。
全員がマイナスという状況が続けば追い詰められて裏切り者が出てくるのが当然だからな。
あんたそのために2回も自爆を…。
さて次の投票うちらはこれを入れるつもりだがそっちはどうする?チキショー!どうすんのよ?マイ。
しっかりしてよ!
(福永)もういい!この女はもう駄目だ。
これからは俺がお前たちを引っ張ってく!
(西田)いや君じゃ話にならない。
(福永)は?ここからは僕に従え!どの道お前らで勝てるわけねえだろ!
(西田・福永)何だと!もうやめてください!皆さんもこれで分かったはずです。
裏切られることがどんなに悲しいことなのか。
江藤さん。
自分だけお金もらってうれしいですか?ホントは今心が痛んでるんじゃないですか?だって昔の江藤さんってあんなに優しかったじゃないですか。
同じ1億なら全員で協力して得る1億の方がいいに決まってます。
だからもう一度みんなで赤を入れませんか?直ちゃん。
みんなホントにすまねえ!次は必ず赤を入れる。
信じてくれ。
このとおりだ!江藤さん。
皆さんも約束してくれませんか?わたしたちは必ず信じ合えるはずです。
お願いします。
マイさん。
今の投票マイさんは裏切られる危険を冒してまでシルバーを入れた。
それはチームを信じたからじゃないですか?私はそんなマイさんの勇気が少しずつこのゲームを変えてってくれると信じてます。
だからその信じる勇気を今度は赤を揃えることに使ってくれませんか?マイさん。
(福永)よーし決まりだ!もう一度みんなで赤を入れよう!
(一同)よっしゃー!今度こそ赤が揃うはずです。
まだ駄目だ。
(福永)何なんだよ!また水差しやがって。
江藤のほかにもう一人裏切り者がいた。
そいつが正体を隠してるかぎり赤リンゴの投票は危険だ。
確かに。
裏切り者さんお願いです。
正直に名乗り出て協力してください。
決して責めたりしませんから。
ごめんなさい。
(マイ)お前か!
(江藤)お前さっき俺のこと殴ろうとしたよな?
(福永)そんなことよりお前どうやって俺たちの投票を見抜いてたんだよ。
そうよ種を明かしなさいよ。
教えてやるよ。
赤が揃ったらな。
(マイ・福永)えー!
(福永)教えてくれよ。
教えておくれよ。
とにかくこれで裏切り者はいなくなりました。
もう一度みんなで赤を揃えましょう。
(一同)よし!
こうしてわたしたちは今度こそ本当に心を一つにすることができたのです
全員の投票を確認しました。
これより結果を発表します。
しかし…
第5回投票結果は…。
ゴールドを投票したプレーヤーの勝利となります。
また裏切り者が出てしまったのです
おかしい。
(谷村)いよいよあいつが動きだしたな。
(谷村)お前…まさか。
どうすんだよ。
また裏切り者が出ちまったじゃねえかよ。
秋山さん。
俺は赤を入れる。
(一同)えー!ちょっとあんた状況分かってんの?こん中に裏切り者いるんだよ?大丈夫だ。
このゲームには裏切り者に勝てる必勝法がある。
俺を信じて赤を投票しろ。
必ず1億勝たせてやる。
ホントに大丈夫なの?皆さんわたしからもお願いします。
秋山さんを信じて赤を入れてくれませんか?わたしは赤を入れる。
ユキナさん。
(西田)よし僕も思い切って赤を投票する!みんなも秋山君に協力してさ裏切り者をやっつけようよ!
(江藤)よしやってやろうぜ!
(五十嵐)よっしゃー!
(マイ)やるよ。
皆さんありがとうございます。
じゃあ次は俺が行くとするか。
(西田)《アホだあいつら。
マジアホだ》《誰も気付かないとはな。
僕が裏切り者だってことに》
(西田)《にしても秋山のやつ「俺には投票が見えている」なんて言ってたが…》《ごめんなさい》
(マイ)《お前か!》
(西田)《あのとき秋山は福永の裏切りを見抜けなかった》《つまり誰が何を投票したのかまでは分からないってことだ》《だから…》《僕が裏切り者だとバレることはない》《ざまあ味噌漬けさんまのへだ》
(西田)《あれ?あいつ二度目じゃないか?》《あっそっか。
さっきは投票していなかったんだな》《赤を入れるなんて言っておきながらビビったのか》
(西田)《フフ…しょせんその程度のタマか》全員分の投票が確認できました。
これより結果を発表します。
(西田)《始まった》第6回投票結果は…。
(西田)《こいつらはみんな赤》ゴールド…。
(西田)《ゴールドが僕だけなら…》1。
(西田)《きたー!特別ボーナス一気に2億!》シルバー10。
結果シルバーを投票したプレーヤーの勝利となります。
(西田)《何で僕だけマイナスなんだ?まさかバレたか?》《いやみんな気付いているそぶりはない》《じゃあどういうことだいったい…》《どうする?ここで下手に動けば怪しまれるかもしれない》《いや待てよ。
何でさっき全員シルバーだったんだ?》《僕より先に投票したやつもいた》《あいつらに僕がゴールド入れるなんて予想できるわけがない》《ということはこれは単なる偶然》《そうとしか考えられない》《よし。
大丈夫だ。
まだバレてない》
(江藤)なあみんな!次も裏切り者をはめてやろうぜ!
(西田)《つっ次もだと?》
(江藤)いいよな。
(西田)《いっいったいどっどういうことなんだ?》・おい裏切り者。
このまま黙ってるつもりか?そっそっそっ…そうだぞ裏切り者!いっいつまで黙ってるんだ!名乗り出なければお前をつぶす。
つぶしちまうぞ裏切り者!分かってるだろ?俺はお前に言ってるんだよ。
おっおっおっお前か!そっそれともおっお前か!お前だよ。
西田。
西田さん言われてますよ。
早く謝った方がいいんじゃないですか?
(五十嵐)ああ?俺は五十嵐だ。
(マイ)何言ってんのよ。
西田はあんたでしょ!西田。
お前が裏切り者だってことは分かってる。
うっ嘘つくな!しょっ証拠でもあるのか!ああ。
これだよ。
どっどういうことだ?お前ははなから赤を入れるつもりなんてなかった。
そこがお前の最大のミスだ。
(西田)《僕やっぱりゴールドに変えよう》一度取り出したリンゴでもレーンに戻せることは当然お前も知ってるよな?そこで俺は今回最初に投票室に入り赤リンゴにメッセージを書いてレーンに戻しておいた。
メッセージ?ああ。
「焼印を投票箱の下に隠せ」「投票は最後に俺がまとめて行う」ってな。
赤リンゴを投票しようとすれば必ずそのメッセージに気付く。
そしてそれを見たプレーヤーたちは自分の焼印を投票箱の下に隠した。
そして最後にまとめて投票するため再び俺が投票室に入った。
だがお前の焼印だけはなかった。
つまり赤リンゴには手を触れずゴールドを投票した裏切り者はお前ってことだ。
(西田)ちょっ…ちょっと待って!だが何で僕がゴールドを投票したことが分かった!君は個人の投票まで見抜けないはずだろ!簡単なことさ。
リンゴに目印を付けていただけだ。
目印?投票すると必ず目印の付いたリンゴがずれる。
その位置を確認すれば何色のリンゴが何個投票されたのかが分かる。
今回の裏切り者はお前1人。
おかげで1つだけ減ったリンゴがお前の投票したリンゴだと簡単に分かったってわけだ。
めじ…目印なんてどこにも付いてなかったぞ!本当になかったか?わたしのリップ。
むき出しのリンゴに目印なんか付けたらすぐバレる。
だから俺はリンゴの底にそのリップを塗っておいた。
見た目では分からないが指で触れれば簡単に分かるってわけだ。
残念だったな西田。
裏切るにも…。
ここが必要なんだよ。
(西田)うわーっ!あっ…。
(福永)どうする?こいつ。
(江藤)取りあえずボコボコにすっか。
ちょっと待った!君たち何か勘違いしてないか?
(江藤)ああ?今の投票で損したの誰だ?僕だけだぞ。
君たちは全員1億円得してる。
つまり僕は君たちにまったく迷惑を掛けてない!確かに。
(福永)出たバカ。
生粋のバカ。
納得すんな!
(江藤)おおっそうだよ。
お前何言い逃れしようとしてんだよ!
(西田)これでも反省してるんだ!福永君江藤君。
一度裏切った者同士協力して赤を揃えようではないか!
(江藤・福永)うっ。
もういいじゃないですか。
次からお願いしますね西田さん。
(西田)うん。
任せてよ直ちゃん。
ありがとうございます。
ちょっと直ちゃん!皆さんもいいですよね。
(マイ)まったくもう甘いんだから。
じゃあ今度こそ赤を揃えましょう!秋山さん。
焼印下さい。
秋山さん。
焼印下さ〜い。
ああ。
どうかしたんですか?西田以外にもう一人裏切り者がいた。
そいつが気になる。
《第5回投票結果は…》あのとき俺は最後に投票室へ入り裏切り者がいないか調べた。
しかし目印は動いていなかった。
だが結果は…。
《おかしい》裏切り者が2人。
いったいどういうことだよ!目印に気付いた誰かが西田の分まで元に戻してたってことだ。
(江藤)嘘だろう?俺がトリックを明かしたのももうそいつには通用しないと思ったからだ。
それだけじゃない。
今回の投票でも赤リンゴのメッセージに気付き正体を隠すために焼印を預けた。
仮にそいつを「X」としよう。
そいつはかなり用心深く慎重な人物。
相当キレる。
まさかそのXがこの中に…。
やっと気付いたか。
(五十嵐)そうだ。
おい西田焼印出せ。
よし。
これで全員分の焼印が揃った。
こいつを使ってさこの中の誰か1人がまとめて赤を投票しちまえばいいんだよ!
(一同)なるほど!
(福永)Xベー!
(仙道)それならXも裏切りようがないです。
(一同)そうだよ!そう!すごい!五十嵐さん。
(マイ)じゃあ直ちゃん頼んだよ。
えっ?あんたが一番信用できるってこと。
あーっちょっと待った!ルールでは制限時間内に投票室に入らなかったプレーヤーは−1億円のペナルティー。
もしあんたが最初に全部入れちまったらその時点で投票タイム終了。
ほかの連中が入れなくなっちまう。
(五十嵐)だからまずほかの10人が投票室に入ってそれから最後にあんたが投票しねえとな。
分かりました!
これこそまさに必勝法
わたしたちはそう確信していました
全員の投票を確認しました。
でもまだこのときわたしたちは知らなかったのです
Xの本当の恐ろしさを
結果ゴールドを投票したプレーヤーの1人勝ち。
特別ボーナスとして2億円がプラスされます。
ノー!・
(足音)
(武田)見て。
Fが大富豪をものすごい勢いで追い上げてる。
(福永)あいつがX…。
(江藤)でもどうやってゴールド入れたんだよ。
(仙道)Xは焼印持っていないはずです。
そうだよ!焼印ないなら投票は絶対不可能なはずだぜ!
(久慈)今焼印を持ってるのは?
(百瀬)まさかあんたが?
(五十嵐)ふざけんなこの野郎!
(マイ)待ちなさいよ!直ちゃんが裏切るわけないでしょ!わたしはちゃんと赤を11個入れました。
(西田)嘘つけ!じゃあ何でゴールド入ってんだよ!
(一同)そうだろ!お前か!俺はお前に…。
簡単だよ。
Xは隠し持っていたゴールドを入れたんだ。
俺のメッセージを見たXは焼印を預ける前に自分の名前が入ったゴールドを作った。
そして今回神崎直より先に投票室に入りそのリンゴを使った。
《同じ名前が付いたリンゴを2個以上投票した場合有効なのは最初に入れたリンゴのみです》つまり後から神崎直がXの赤リンゴを投票しても有効なのは先に投票されたゴールドというわけだ。
じゃあ焼印を集める作戦は…。
もはや必勝法とは言えないな。
だったら返してくれよ!
(福永)じゃあ俺も!
(マイ)ごめん。
わたしは今赤リンゴを投票してきた。
(武田)ここであきらめたらこれまでの戦いが全て無駄になる。
(武田)だからみんなもう一度もう一度だけ赤を入れようよ。
そうですよ。
もう一度みんなで…。
(久慈)何言ってんだよ。
Xがいるかぎり赤が揃うわけないじゃん。
(マイ)わたしはこれ以上のマイナスは勘弁。
(福永)じゃあ俺も!
(江藤)気持ちは分かるけどな。
(西田)タイミング考えろよ!このまま誰も赤を入れなかったら…。
あいつ1人だけが赤。
−10億だな。
待て。
お前どうするつもりだ?もちろん赤を入れます。
あいつが嘘をついてたらどうする?ユキナさんを疑ってるんですか?これまでユキナさんはずっとわたしたちの味方だったじゃないですか!それはどうかな?あいつがXだって可能性もある。
まさか…。
いくら秋山さんでもひど過ぎます!赤がお前だけなら−10億。
一発でこのゲームから脱落だ。
それでもいいのか!そんなこと絶対にありません!ユキナさんは絶対に赤を入れてます!今まで人を信じて何度だまされてきた!いいかげん人を疑うことを覚えろ!わたしは…。
人を疑うくらいならだまされた方がましです。
やっぱり秋山さんは…。
人を信じることができないんですね。
勝手にしろ。
安心してください。
今赤を入れてきました。
ごめんね迷惑掛けて。
さっき私諦めかけてたんです。
赤を揃えるの。
でもユキナさんのおかげで勇気が持てました。
最後まで一緒に頑張りましょう。
これより結果を発表します。
第8回投票結果は…。
ゴールド4。
シルバー6。
真実の赤リンゴ…。
1。
結果ゴールドシルバーを投票したプレーヤーの勝利となります。
また今回は1人だけ赤リンゴを投票したプレーヤーがいます。
その方には特別ペナルティー−10億円が科せられます。
(武田)フッ。
わたし嫌いなんだよね。
あんたみたいな偽善者。
ユキナさん…。
(武田)「みんなで信じ合いましょう」ってあんたみたいないい人ぶってるやつ見ると吐き気がするの。
嘘です。
ユキナさんはそんな人じゃありません!あんたにわたしの何が分かるっていうの!これで終わりね。
神崎直。
特別ペナルティーを受ける方の負債が5億円を超えました。
失楽園となりゲームから脱落していただきます。
そのプレーヤーは…。
秋山深一さまです。
嘘…。
違います。
何かの間違いです!わたしは確かに赤を入れました。
脱落するのはわたしのはずです!いいえ。
脱落するのは秋山さまで間違いありません。
Xだ…。
俺が焼印を集めたあのときXはお前の焼印を使ったんだ。
そのリンゴさっきお前が赤を入れる前に投票した。
そんな…。
武田。
まさかあんたが…。
そうよ。
わたしがX。
でも…どうして秋山さん赤を入れたんですか?さっき勝手にしろって言ったじゃないですか!
(久慈)あのさ。
秋山は投票を読めたんだろ?だったらXにバレたとはいえその種明かしをしなきゃ勝ち続けることはできたはずなんだよ。
だけど赤リンゴにこだわった。
それって君が赤を揃えようとしたからなんじゃないかな?君が赤を揃えようとすれば裏切られる。
下手したら1人で失楽園だってあり得る。
だから君を守るために赤リンゴを揃えようとした。
わたしを守るために…。
そうなんですか?・
(ドアの開く音)秋山さまお迎えに参りました。
どうぞこちらへ。
秋山さん!お前はもう以前のような弱い人間じゃない。
俺がいなくても1人で戦える。
そんな…。
秋山さん!秋山さん!秋山さん!
(泣き声)これより10人でのゲームとなります。
なお5対5に投票が分かれた場合は引き分けとなります。
(武田)残念だったわね。
誰かに13億立て替えてもらえば?どうしてですか?どうして秋山さんを落としたんですか!?わたしを落とせばいいじゃないですか!その泣き叫ぶ顔が見たかったのよ。
どう?秋山が自分の犠牲になった気分は。

(足音)いいかげんにしろ。
これ以上お前の好きにはさせねえぞ。
フッ。
やっぱりバカねあなた。
(江藤)ああ?
(武田)いい?わたしは直ちゃんの焼印を使ってリンゴを作ったのよ。
(江藤)んなこと分かってるよ!
(武田)じゃああのときあそこに置いてあった焼印は直ちゃんのだけだったかしら。
まさかお前…。
作ったに決まってるでしょ。
全員の赤リンゴ。
1つだけ赤を入れたら一気に−10億。
つまりいつでも殺せるのよ。
あなたたちのこと。
それがどうした。
入れれるもんなら入れてみろ!そう。
ねえ。
好きなリンゴを投票してきて。
何してるの?早くしないと赤入れるわよ。
(福永)どけー!
(どよめき)じゃあ始めるわよ。
友情ゲーム。

(エリー)これから債務の返済手続きをしていただきます。
どうぞ中へ。
お前。

(江藤)お前何したんだよ。
(武田)投票してきたわ。
直ちゃんか江藤どちらかの赤リンゴをね。
2人以外の投票は終わってる。
つまりここで赤以外を投票したらどちらかは確実に−10億円。
お互いを助けたいなら−1億覚悟で2人とも相手のために赤を入れるしかない。
さあ本当に友情で結ばれてるなら赤リンゴ2つ揃えてよ。
(横谷)お久しぶりです。
(横谷)秋山君。
どういうことだ?
(エリー)返済手続きの前にそちらの方がどうしてもあなたに会いたいと言うので。
直ちゃん。
大丈夫です。
ちゃんと赤を入れてきました。
じゃあ俺も赤を。
はい。
(横谷)まさかあなたが負けるとは思いませんでしたよ秋山君。
フフッ。
私はてっきり神崎直さんが失楽園になると思っていたんですけどね。
ハハハ。
まあいいでしょう。
わたしと取引をしませんか?取引だと?ビジネスですよ。
このお金であなたの借金を肩代わりしましょう。
ただし!条件があります。
条件?まずあなたはエデンに戻り優勝する。
そして賞金50億全額をわたしに差し出す。
お前らしいひきょうなやり口だな。
フハハハ…!「ひきょう」?これくらいで。
何ぬるいこと言ってるんですかハハハ…!負けた場合もお支払いいただきますよ。
50億。
エデンに戻っても…。
(横谷)楽園なんか待ってないんですよ。
(江藤)《あれ?ちょっと待てよ》《今投票してないのは俺だけだろ?》《もしも武田が俺の赤リンゴ入れてたら全員の投票が終わっていることになる》全員の投票が終わった場合はその時点で投票タイム終了となります。
(江藤)《でも投票タイムはまだ続いてる》《つまり俺のリンゴは投票されてない》《武田が入れたのは直ちゃんの赤リンゴだ》
(マイ)ねえ江藤。
あんた赤入れたんでしょうね?赤なんて入れるわけねえだろ。
(福永)ひょう柄貴様!
(笑い声)かわいそうに。
脱落しちゃったわね。
そうわたしが入れたのはあなたの赤。
恨むならわたしじゃなくて江藤を恨むのね!
(江藤)ハハハッホントバカだな。
だまされてるとも知らねえで。
ホントね。
(江藤)マジ笑えるわ。
だってさだまされてんのはお前の方なんだぜ。
武田。
今回俺は確かに赤を入れてない。
でもそれは直ちゃんを裏切ったからじゃない。
投票室にこれがあったからだ。
どういうこと。
ユキナさん嘘ついてますよね。
皆さん安心してください。
ユキナさんは本当は赤なんて持っていません。
何言ってるのあなた。
だってわたしまだ投票してないですもん!もしわたしの赤が入れられていたら江藤さんが投票した時点で投票タイムは終わりのはずです。
でもまだ投票タイムは続いています。
つまり…。
ユキナさんはわたしの赤を投票していないということです。
それがどうしたの!わたしはまだあなたの赤を持ってる。
それを入れれば。
脅しても無駄です。
実はわたし秋山さんから聞いてたんです。
《武田はXじゃない》
(一同)えーっ!?だからこの友情ゲームを利用して証明したんです。
ユキナさんあなたの負けです。
わたしが…。
はめられた。
嘘だー!・1人でよく頑張ったな。
秋山さん。
秋山さまがゲームに戻りました。
次の10回目から投票に復帰していただきます。
もう大丈夫だ。
早く投票してこい。
はい。
(武田)待って。
思い出した。
さっきわたし江藤の赤リンゴ入れたんだった。
(武田)このままあなたが赤入れないと江藤が死ぬわよ。
大丈夫だ。
ただのはったりだ。
俺を信じろ。
これより結果を発表いたします。
第9回投票結果は…。
ゴールド6。
シルバー3。
真実の赤リンゴ1。
赤1…。
江藤さん!ひょう柄!
(江藤)どういうことだよ。
結果ゴールドシルバーを投票したプレーヤーの勝利となります。
また今回赤リンゴが1つだけ投票されました。
それを投票された方には特別ペナルティー−10億円が科せられます。
そのプレーヤーは…。
武田ユキナさまです。
えっ。
だ…大富豪が死んだ!
(福永)武田だったのか!大富豪は!!待ってちょっと待って。
わたしはゴールドを入れた。
赤なんて入れてない。
いいえ。
武田さまの赤リンゴは確かに投票されております。
嘘よそんなわけない!分かってるんだろ武田。
お前はやられたんだよな。
本物のXに。
(武田)どうして…どうしてわたしがXじゃないって。
焼印を集めた6回目の投票順だ。
あのときXは神崎直の焼印を使って名前入りリンゴを作り俺をはめた。
つまりXは神崎直より後に投票室に入ったということになる。
だが俺が先頭で投票室へ入っていった後…。
《秋山さんを信じて赤を入れてくれませんか?》《わたしは赤を入れる》武田は2番目に投票室に入ってる。
そう。
武田は神崎直の焼印を使うことなんてできないんだ。
(福永)でも何でXのまねなんかしたんだよ!そんなことしたらXに狙われるに決まってんじゃん。
違う。
狙われたんじゃない。
狙わせたんだ。
(江藤)はっ?
(武田)そうよわたしは焦ってた。
《見て。
Fが大富豪をものすごい勢いで追い上げてる》《特別ペナルティーを受ける方の負債が5億円を超えました》《秋山深一さまです》
(武田)だからあのときすぐに気付いたの。
秋山は大富豪の可能性があったから狙われた。
Xはこれから大富豪候補全員をつぶすつもりなんだって。
それでXのふりをしたのよ。
Xが持ってるわたしの赤はせいぜい1つ。
それさえ使わせてしまえばもう怖くはない。
(西田)でも−10億食らったら意味ないじゃないか。
だからやったんでしょ!友情ゲームを。
神崎直が赤を入れればXに狙われてもわたしは−1億。
わたしは優勝できた!それなのにそれなのに…。
神崎直が赤を入れなかった。
己の策に溺れ神崎直を見くびったな。
元大富豪さん。
あーっ!
(福永)まっ自業自得だな。
ユキナさん。
触らないで!もう一度全員で赤を揃えることを目指しませんか?いいかげんにしてよ。
わたしは赤リンゴを入れないし揃えたくもない。
じゃあどうして一番初めに赤を入れたんですか?わたし気付いてましたよ。
謎の大富豪さんが最初の投票で所持金が減ったの。
あれはユキナさんが赤を入れたってことですよね。
(武田)それは…。
わたしあのとき思いました。
きっとこの人は正直者なんだって。
バカじゃないの。
あれは気まぐれよ。
いいえ違います。
途中までずっと赤を入れてくれてたことも分かってました。
大富豪さんは誰よりも赤を揃えようとしてくれてましたよね。
私…。
大富豪さんはユキナさんしかいないって思ってました。
だって…。
わたしに協力してくれてたときのユキナさんってホントに優しかったから。
だからユキナさんはXじゃないって信じることができたんです。
ユキナさん。
もう一度だけ人を信じてみませんか?・
(ドアの開く音)あの女に呼ばれたのか?フン。
何のことでしょうか?
(谷村)《何の報告してるんだよ?》
(谷村)とぼけやがって。
ファイナルを棄権したのもあいつの差し金だろ?だいたい負けたら50億なんて回収できるわけがない。
ホントは助けるつもりで来たんじゃないのか?あんたを救ってくれた神崎直を。
面白いことをおっしゃいますね。
(谷村)まあいい。
(谷村)神崎直が最後に敗れるところをじっくりと楽しんでいくんだな。
(五十嵐)なあ!Xは俺たちの赤持ってんだろ?ハァー。
もうどうしようもねえよ!秋山さん秋山さん…。
秋山は?わたしも今捜してるんですけど。
(久慈)おい。
(久慈)何だよあれ。
け…煙?
(五十嵐)何が起こってんだおい!まずいんじゃないですか?あーっ!秋山!てめえ!てめえ!お前何やったんだよ!?別に何も。
そんなわけねえだろ!じゃあ何なんだよ?この煙は!・そうだよ。
ああ。
いらなくなったものを捨てただけだ。
いらなくなったもの?どけ。
(一同)あー!うわっ!何?うわー!何?あっ!?投票室に入れるプレーヤーは1名のみです。
直ちに退出してください。
(マイ)あー!ねえみんな。
(江藤)秋山!
(西田)どういうことだ!おい!ちゃんと説明しろよ!言ってただろ。
《投票に十分な数をご用意してあります》つまり数には限りがあるということだ。
だから俺はゴールドを全部燃やした。
(マイ)そんなことしたらゲームができなくなるでしょ!問題ない。
《リンゴが2種類あればこのゲームは成立いたします》ということはリンゴが1種類にならない限りゲームは続けられる。
(福永)そんなこと聞いてねえよ。
どういう意図があって燃やしたのかって聞いてんだよ!Xと取引をする。
は?聞いてくれX。
今回俺たちは全員赤を入れる。
だからお前も赤を入れてくれ。
もし裏切ったら俺はもう一種類のリンゴを消滅させてこのゲームを終わらせる。
つまりお前は50億の賞金を失うことになる。
(マイ)あんた何勝手な取引してんのよ。
そんなことしたら全員がマイナスになるだろ!俺の負けだX。
赤を入れてくれ。
(五十嵐)だからやめろって言ってんだろ!俺だってこんなことはしたくない!でもほかに方法なんてないだろ。
早くお前らもお願いしろ!俺はお前らのためにこんなことをしてるんだぞ!もういい。
お前ら焼印を渡せ。
俺がまとめて投票する。
どうして集める必要があるんだよ?Xを安心させるためだ。
誰かが裏切ったら取引の意味がなくなるだろ。
ほら…早く。
おい。
いいからさっさとよこせよ!頼む。
これで赤が揃うぞ。
全員分の投票を確認しました。
これより結果を発表します。
第10回投票結果を発表いたします。
ゴールド0。
シルバー2。
真実の赤リンゴ9。
結果シルバーを投票したプレーヤーの勝利となります。
どういうことだ秋山!また裏切り者が増えたじゃねえかよ!Gって…これ秋山さんですよね。
(笑い声)お前らはホントバカだよな。
あなただましたのね。
これはLIARGAME。
だまして何が悪い。
ふざけんな!いいのか?俺はお前ら全員の焼印を持ってたんだぞ。
お前まさか…。
そう。
全員の赤リンゴを作った。
それでも俺に逆らえるのか?お前ら。
(福永)これが狙いだったのか?俺たちのことはめやがったな!ようやく気付いたか。
そう今このゲームを支配しているのはXじゃない。
この俺さまだ。
秋山さん。
わたしはあきらめません。
赤を揃えること。
勝手にしろ。
ゲームが始まって以来わたしたちは最悪の状況に陥っていました
ゴールドはなくなり秋山さんがわたしたちを裏切った
ユキナさん赤を入れてください。
お願いします。
でもだからこそわたしは賭けたのです
かわいそうだがな無理だ。
みんなの信じる心に
そして残されたわずかな希望に
そんなことありません。
赤を揃えましょう。
これより結果を発表します。
第11回投票結果は…。
ゴールド10。
ゴールド?シルバー1。
真実の赤リンゴ0。
結果ゴールドを投票したプレーヤーの勝利となります。
それでは引き続き12回目の投票を開始します。
(福永)やった!Xのマネーが減った。
まんまとだまされたなX。
俺たちの芝居に。
Xお前の正体はもう分かっている。
お前がXなんだろ?仙道。
(仙道の笑い声)
(笑い声)
(仙道)どうして分かったのですか?わたしがXだと。
(福永)仙道がXだと!?お前は俺をはめて見事に途中退場させた。
あのとき正直俺は思ったよ。
Xにはかなわないってな。
秋山さんにそこまで言っていただけるとは光栄だな。
だがそんなお前にも油断があった。
油断?ああ。
あの後調子に乗ったお前は武田を刺しうっかり証拠を残してしまった。
容疑者を絞り込むためのな。
証拠?ああ。
武田を刺すためには武田の前に赤を投票する必要がある。
つまりXは武田より前に投票したプレーヤーということだ。
でもそれは大勢いたはずですよ。
ああ。
神崎直から聞いたよ。
あのとき武田より前に投票したプレーヤーは神崎直と江藤以外の全員だと。
(仙道)そう。
だからわたしは安心して武田さんの赤を投票した。
7人の容疑者がいればとうていXの正体は分からないはずですからね。
やっぱり気付いてなかったか。
チッ。
気付いてない?いったい何を?いいかお前が残した証拠は7人の容疑者なんかじゃない。
重要なのは江藤がXではないという事実だ。
(仙道)江藤だと?ああ。
これが分かれば容疑者はかなり絞れるんだ。
Xは6回目の投票で神崎直の焼印を使っている。
あのとき神崎直は8番手で投票室へ入った。
つまりXは9番手以降に投票室へ入った人物ということになる。
従って容疑者は3人。
この中から江藤が消えれば容疑者は百瀬か仙道。
この2人に絞られる。
だから俺はわなを仕掛けた。
わな?Xと取引をすると言ったあのときだよ。
焼印を集めればXは俺を疑う。
そして隠し持つ自分のリンゴを必ず入れてくる。
その読みどおりXはまんまとわなにはまった。
(仙道)どういうことだ?教えてやろうか。
あのとき俺は全員の焼印を集めた。
だが11人全員のリンゴは投票していない。
お前…まさか。
そう。
俺はお前のリンゴだけは投票しなかった。
にもかかわらず11人全員のリンゴが投票されていた。
つまり自分でリンゴを投票した仙道…。
お前がXということだ。
ちょっと待てなぜ俺だけにわなを仕掛けた?百瀬も容疑者だったはずだ。
容疑者が百瀬とお前に絞られた時点で俺はほぼ間違いなくお前がXだと思っていた。
なぜだ!前半戦のリップのトリックだ。
Xはあれを見破っていたはずだ。
もし百瀬がリップのトリックに気付いていたらみすみす所持金を減らすわけがない。
だがあのとき百瀬が演技をしていた可能性もある。
それを確かめるために俺はお前にわなを仕掛けたんだ。
じゃあ今のゴールドは?ゴールドはあなたがさっき全て燃やしてしまったはず!簡単なことさ。
10個だけ燃やさずにキープしておいた。
ハッハッ。
10個だと…。
そんなの無理だ!投票室にはリンゴを隠しておける場所はない!ましてやそんなに多くのリンゴを持ち出すことなどできない!あのときわたしは注意深くあなたのことをマークしていた。
だがリンゴを隠し持っている様子などまったくなかった。
そのとおりだよ仙道。
俺は自分でリンゴを持ち出したりなんてしていない。
何?お前はまったく気付かなかっただろうがあの場所に1人いなかったんだよ。
神崎直だけがな。
じゃあ10個のゴールドは…。
ああ。
あいつが運んでこの会場に隠した。
俺は何もしちゃいない。
(仙道)だがどうやって作戦を全員に伝えた!さっきの投票前あなたは完全に孤立していた!誰かと話すそぶりなどまったくなかった!だから言ったろ。
俺は何もしちゃいないって。
みんなに指示を伝えゴールドの隠し場所を教えたのは…。
神崎直だよ。
あれか!バカみたいに赤を入れるよう交渉していたあのときか!《みんなを信じて赤を揃えましょう!》《お願いします。
聞いてください。
実は…》《ゴールドが隠してあるんです》
(一同)《え!?》ああそれだけじゃない。
《秋山は?》《わたしも今捜してるんですけど》あいつの行動は全てお前をはめるための嘘だったんだよ。
俺はお前をだますために芝居を打ってわざと孤立した。
神崎直と組んでな。
つまりお前が本当に戦うべき相手は俺じゃなかった。
お前はバカ正直の神崎直に負けたんだよ。
神崎直にやられただと…。
このわたしがか!このゲーム俺一人では絶対に勝てなかった。
だが俺には信頼できる仲間がいた。
お前には仲間がいなかった。
そこが勝敗を分けたんだよ。
(笑い声)
(笑い声)どうした?仙道。
隠した赤リンゴでも拾いに行くつもりか?その必要はない!俺は今シルバーを投票した。
さあどうする?お前たちにはもうゴールドはない。
俺と一緒にシルバーを入れ続け自爆するしかないんだ。
50億は俺のものだ!秋山。
気付くのが遅過ぎたようだな。
(仙道の笑い声)
(笑い声)
(笑い声)大丈夫だ。
この勝負仙道に勝つ必勝法がある。
全員シルバーを投票しろ。
それだけでいい。
(一同)えー!ついにおかしくなったか。
何を言うかと思えば結局自爆か。
それを必勝法とは。
お前の負けだ。
寝言は寝てから言え。

全員シルバーなら−1億。
それでもわたしたちはシルバーを入れることしかできませんでした
仙道さんの言うとおり秋山さんの必勝法はただの自爆
そうわたしたちは負けたのです
これより結果を発表いたします。
(仙道)何かいい方法でもありましたか?第12回投票結果は…。
あるわけないか。
(笑い声)ゴールド0。
(仙道の笑い声)シルバー10。
(仙道)これで50億は俺の…。
真実の赤リンゴ1。
1…1…。
あ?
(西田)あっ!赤1だと!結果シルバーを投票したプレーヤーの勝利となります。
また今回赤リンゴが1つだけ投票されました。
特別ペナルティーとして−10億円の負債が科せられます。
そのプレーヤーは…。
仙道アラタさまです。
ついにXを…。
沈めた。
(仙道)あり得ない…そんなわけがない。
やった。
やったぜー!
(一同)やったー!
(仙道)俺は確かにシルバーを入れた!これは何かの間違いだ!いいえ。
確かに仙道さまは赤リンゴを投票しました。
これは正しい結果です。
なぜだ!俺がお前をだましたからさ。
だましただと!?そんなわけない!さっき俺は一番最初に投票した。
この手で確かに投票したんだ!そのとおりだよ仙道。
お前は自分で赤リンゴを投票したんだ。
どういうことだ?赤リンゴの特性だよ。
赤の特性?《じゃあこれはどうすればいいの?》《レーンに戻すなり破棄するなりご自由にどうぞ》俺はあのときあることに気付いたんだ。
ゴールドとシルバーは本物。
では赤リンゴは何でできているか?あ?五十嵐ライターを貸してくれ。
シルバー!そう。
赤リンゴはシルバーを樹脂で包んで作られている。
だからこの樹脂を溶かせばシルバーだけを奇麗に取り出すことができる。
俺は最初の投票でこの偽シルバーを投票してみた。
そしたら…。
《真実の赤リンゴ4》ちゃんと赤だと判定されたよ。
《なるほどな》おそらく中にICチップのようなものが入っているんだろ。
貴様まさか…。
ああ。
俺は偽シルバーをさっきの投票の前に仕込んでおいた。
お前は…。
それを投票したんだ。
なぜわざわざそんなことを!お前は俺の名前が入った赤リンゴを持っている!それを投票すればいいじゃないか!入れたって無駄だろ。
どうせお前は誰かの赤リンゴを入れて−10億を避けてくる。
だからお前自身に赤を入れさせる必要があったんだ。
問題はいつその偽リンゴを食わせるか。
そのタイミングだった。
慎重なお前が偽物に気付かないわけがない。
だから俺は隠していたゴールドで揺さぶりをかけた。
揺さぶりだと?あのときお前一人だけがマネーを減らしたがそれは1億のみ。
お前の絶対的優位は変わらないはず。
だが…。
《神崎直にやられただと…》正体を見破られた上に神崎直にはめられたと知ったお前は一瞬冷静さを失った。
だからよく確かめもせずに偽のシルバーを投票した。
あれはお前らしくなかったな。
感情に身を任せた短絡的な行動。
いわば…。
バカ丸出しってやつだ。
貴様…。
つまりお前は完全に俺のシナリオどおりに動いた。
残念だったな。
寝言じゃなくて。
仙道お前の負けだ。
ああー!!それでは13回目最後の投票を開始します。

(西田)次の投票どうしたらいいんだ。
(江藤)直ちゃんのためにも最後くらい赤を揃えてえな。
でもあいつは絶対に赤入れないわよ。
だって−2億の負債をなくすには1人だけ裏切って特別ボーナスの2億を狙うしかないもん。
(武田)じゃあどうするのよ。
(久慈)秋山って全員の赤リンゴ持ってるんじゃ?
(一同)あっ!そのとおりだ!そうだよ!
(百瀬)あれ出しなさいよ!持ってるわけないだろ。
あの状況で全員の赤リンゴなんて持ち出せると思うか?何だよ!ただのはったりかよ!ただこれだけは作っておいた。
(五十嵐)おおー!何だよあるじゃねえか!
(マイ)よっしゃこれで赤が揃う!
(一同の歓声)皆さんに提案があります。
全員赤を入れてください。
よっ待ってました!
(マイ)ついにこのときが来たね直ちゃん。
でも仙道さんはシルバーを入れてください。
そうすれば仙道さんは+2億で負債がなくなります。
(江藤)何言ってんだよ。
直ちゃん。
私はずっと真実の赤リンゴを揃えようとしてきました。
それが事務局に勝つ方法だと思ったからです。
でもわたしは自分たちだけが助かって1人だけ見捨てるようなことはしたくないんです。
そいつは散々わたしたちを苦しめてきたんだよ!救う価値なんかねえだろ!それにそんなことしたら今獲得マネーゼロの人がマイナスになっちゃうじゃん!そのゼロはわたしです。
ちょっとあなた自分がマイナスになって裏切り者の仙道を救うっていうの?はい。
(西田)バカな!
(百瀬)ゲーム終了後プレーヤー間のマネーの移動はできないのよ!
(武田)つまりあんたは確実に1億円の負債を抱えるの。
分かってる?それでも構いません。
ただ+1億円のプレーヤーは獲得マネーがゼロになります。
ほかの皆さんもそれぞれ1億円ずつ減ってしまいます。
でも…それでも協力してくれませんか?
(仙道)直さん。
そんな提案に誰かが乗ると本当に思ってるんですか?この人たちがここまであなたに協力してきたのは何も信頼関係があったからじゃない。
あなたと秋山さんについていけばマネーを増やせると思ったからです。
そのことはここにいる全員が分かっている。
そしてホントはあなたも分かってるはずだ。
結局信じるだけじゃ何もできない。
だから僕の名前が入ったそのリンゴを使って赤を揃えればいい。
みんなもそれを望んでますよ。
いえ誰が何と言おうとわたしは仙道さんを救います。
皆さんもそれを分かってくれるはずです。
直さん。
これが現実です。
(武田)分かった。
いいよ。
わたしは構わない。
マネーがゼロで。
あ?
(武田)+1億円のプレーヤーは私よ。
ユキナさん。
わたしは直ちゃんのおかげでもう一度人を信じてみてもいいって思えるようになった。
だからそれで十分。
(西田)もう一人の+1億円は僕だよ。
僕もゼロでいい。
(マイ)西田…。
(西田)最後くらい直ちゃんみたいに正直者になりてえから。
(マイ)は〜あしゃあない。
わたしも赤を入れる。
マイさん。
ありがとうございます!
(久慈)俺は反対。
なーんちゃってね。
いいだろう。
あんたのこと気に入ったぜ。
(百瀬)わたしもいいや。
それでも+1億で終われるし。
(福永)ひょう柄。
ここでシルバー入れたら確実に1億だな。
(江藤)バカ!俺は直ちゃんのためにゲームに戻ってきたんだ。
ここで見捨ててどうすんだよ。
直ちゃんのバカー!本当に赤が揃わなくてもいいんだな。
はい。
お人よしにも程がある。
仙道さん。
私たちは全員赤を入れました。
シルバーを入れてきてください。
(仙道)バカバカしい。
全員が僕のために赤を入れてるわけがないでしょ。
それに赤はあなた一人かもしれない。
そんなことありません。
わたしたちは全員赤を入れています。
信じてください。
あなたはバカ正直なんかじゃない。
単なるバカだ。
これより結果を発表いたします。

(ドアの開く音)最終投票の結果は…。
真実の赤リンゴ…。
11。
結果11人全プレーヤーの勝利となります。
何で…。
−1億ですよ。
あなたの言いなりになるのが嫌だっただけです。
それにしてもまさか本当に全員が赤を入れるとは…。
本当にバカですね。
あなた方は。
ただ人を信じるというのも悪くない。
仙道さん。

(江藤)最後の最後で。
赤が揃った。
うおおー!!やったー!
(江藤)やったー!
(福永)よっしゃー!
(歓声)よく揃ったな。
このゲーム俺たちの勝ちだ。
どこへ行く?
(エリー)最後の仕事をしに行くだけよ。
(谷村)最後の仕事?LIARGAMEの呪縛を解く。
呪縛ねえ。
それでは優勝者を発表いたします。
獲得マネー4億円で秋山深一さまの勝利です。
優勝賞金と合わせ54億円の獲得となります。
50億は横谷に渡す契約だ。
残りの4億も横谷に渡してくれ。
ただしそのうちの1億で仙道のマイナス分を払うという条件でな。
秋山さん…。
横谷はこのゲームのプレーヤーじゃない。
マネーの移動は自由なはずだ。
かしこまりました。
これでゲームは終了です。
それでは失礼いたします。
(エリー)秋山さま神崎さまお二人にお伝えすることがあります。
どうぞ主催者室に。

(ドアの開く音)
(谷村)あんたの勝ちだな。
(谷村)ほら秋山からの54億。
どうする?仙道への1億ってやつは?そんなおいしい取引。
断る理由がありません。
何せたった1億ですからね。
仕事は終わりました。
では。
なあ。
何で今笑ってたんだよ。
ホントはうれしかったんじゃないのか?赤が揃って。
(横谷)まさか。
マネーが手に入ったからですよ。
そういうあなたはどうなんですか?残念だよ。
神崎直が負けるところを見れなくてな。
嘘つきですね。

(ドアの閉まる音)あんたの方がよっぽど嘘つきだろ。
フッフフ。
主催者はどこだ?
(エリー)そのような人はおりません。
どういうことだ?もともとLIARGAMEはある一人の資産家が始めた個人的な遊びでした。
ところがその人物が亡くなった後再びゲームを開催しようと多くの出資者たちが現れたのです。
出資者?はい。
彼らはファイナルステージで赤リンゴが揃うかどうか?その結果に巨額なマネーを賭けていました。
つまりLIARGAMEとはただのギャンブル。
そしてプレーヤーたちはただの賭け馬。
それが真実です。
そんな…。
亡くなった私の父もその出資者の1人でした。
彼はあなたと出会い初めて赤が揃うにマネーを賭けた。
そして息を引き取る前私に言い残しました。
「LIARGAMEの呪縛を解き放ってくれ」と。
あなた方がファイナルまで呼ばれたのはそのためです。
どういう意味だ。
(エリー)父に賛同し「赤が揃う」に賭けたごく少数の出資者たちがお二人を連れてきた。
いまだ実現したことのない赤を揃えるために。
出資者の大多数は「赤は揃わない」に賭けていました。
彼らは今回の結果によって巨額のマネーを失い破産しました。
これだけ多くの出資者がいなくなった以上新たなゲームが開催されることはないでしょう。
LIARGAMEは崩壊し長い呪縛から解き放たれたのです。
結局俺たちは何と戦っていたんだ。
わたしがお話しできることはこれで全てです。
お引き取りを。
ただ…。
あなた方は戦いそして勝ったのではないですか。
人間の欲望に。

これがわたしたちの戦いの全てです
わたしたちの獲得マネーは全額過去の敗者たちへの借金返済に充てることになりました
横谷さんが譲ってくれたお金も含めて
LIARGAME
その長い戦いからわたしたちはようやく解放されたのです
ホントに終わったんですね。
LIARGAME。
まだ続けたいのか?いえ。
二度と参加したくありません。
だったらなぜうれしそうにしない。
それは…。
これで秋山さんがいなくなってしまうような気がして。
わたしLIARGAMEに参加してよく分かりました。
バカ正直だけでは何もできないってこと。
わたし反省します。
これから賢くなります。
嘘もつけるようになります。
だからせめてわたしのバカ正直が直るまでは…。
もうお前には俺は必要ない。
ファイナルステージも1人で戦えただろ。
そんなことありません。
わたしは…。
お前はじゅうぶん賢くなってるし嘘もつけるようになった。
お前はバカ正直を卒業したんだ。
そうやって人のことをすぐに信じる。
だからバカ正直って言われるんだよ。
お前のバカ正直が直るわけないだろ。
もう。
秋山さんってホント嘘をつくのが好きなんですね。
駄目か?嘘つきは。
いいんじゃないでしょうか。
人を幸せにする優しい嘘なら。
よいしょ。

(物音)フフッ。
『リーガルハイ』『デート』の古沢良太と『リーガルハイ』のスタッフが超豪華キャストで送る…
エイプリルフール。
一年に一度だけ嘘が許される日
この日街は朝から嘘であふれていた
「あなたの子供妊娠してます」「どうせ俺の子じゃないって決まってんだろ」「ふざけんじゃねえぞ!」「謝んなさいよ!」「うっかりだよ!」「私の責任です」「宮内庁の方々だ」「お忍びだ」「携帯しまえ!」「うわー!」「公安に消されるぞお前ら」「お父さん事故に巻き込まれて病院に担ぎ込まれたんだよ」「犯人はただのバカなんで」「あんた交通事故に遭うね」「ス…スペシャルコースで」「署の方で話聞きたいんだけど」「ミキ先生にまた嫌み言われる」「条件に全て適合する者はスペースノイドである」「実は俺ゲイなんだ」「お…俺もなんだ」「えっ!?」「嘘嘘嘘!エイプリルエイプリル」「人間は嘘をつく生き物なんです」「逃げなさい!」「いいお父さんじゃないか」「遠慮なく甘えろ」「私に嘘をついてくれて本当に幸せでした」「君のことが好きなのかも」「やっぱただ者じゃねえな」「フン」
これぞ究極のドラゴンボールバトル!
「食らえ!」「いくぞ!」
(二宮)「ヌルフフフフ」
(一同)「ヌルフフフフ」
ぜひ劇場で
2015/04/03(金) 21:00〜23:50
関西テレビ1
金曜プレミアム・ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ[字]

ディレクターズカットを加えた特別編が地上波初放送!巨額のマネーを賭けて騙し合う「ライアーゲーム」。緻密に描かれた白熱の頭脳戦をお見逃しなく!

詳細情報
番組内容
 欲望にまみれたプレーヤーたちが巨額のマネーを賭けてだまし合う「ライアーゲーム」。その恐るべきゲームに巻き込まれてしまった神崎直(戸田恵梨香)が、元天才詐欺師・秋山深一(松田翔太)の助けを借りて、次々と降りかかる難題に挑んでいく…。オリジナリティ溢れるスリリングな内容、先の読めないストーリー展開、そして心理学や数字を用いた緻密なまでのリアリティーで描かれる白熱の頭脳戦…。
番組内容2
 中田ヤスタカのオリジナルサウンドにのって、見るもの全てを圧倒してきた極限の世界がいよいよファイナルステージを迎える!
出演者
神崎直: 戸田恵梨香 
秋山深一: 松田翔太 
仙道アラタ: 田辺誠一 
福永ユウジ: 鈴木浩介 
西田二郎: 荒川良々 
坂巻マイ: 濱田マリ
  ・  
エリー: 吉瀬美智子 
谷村光男: 渡辺いっけい 

ほか
スタッフ
【脚本】
黒岩勉 
岡田道尚 

【監督】
松山博昭 

【プロデューサー】
宮川朋之 
瀬田裕幸 
古郡真也 

【アソシエイトプロデューサー】
志牟田徹 
東康之 

【制作】
フジテレビジョン 
集英社 
東宝 
FNS27社

ジャンル :
映画 – 邦画

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32724(0x7FD4)
TransportStreamID:32724(0x7FD4)
ServiceID:2080(0x0820)
EventID:25656(0x6438)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: