ヤクルト−阪神 5回裏、決勝2ランを放つヤクルト・山田哲人=神宮で(飯室逸平撮影)
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◇ヤクルト9−2阪神
ヤクルトが快勝した。1点を追う5回、川端の二塁打で追い付き、山田の2ランで勝ち越すと、さらに大引の2点二塁打で加点。8回には山田が満塁本塁打を放って突き放した。5イニングを1失点のロマンが白星。阪神は西岡が2本の適時打を放ったが、投手陣の乱調が響いた。
神宮で今季初の花火が上がったこの日、ヤクルトのニューリーダー・山田のバットも火を噴いた。5回の勝ち越し2ランに続いて、8回1死満塁では自身3度目のグランドスラム。いったんは満塁一掃三塁打とされたが、真中監督の抗議でビデオ判定に持ち込まれた。球審の「ホームランとします」の声に、神宮のボルテージは最高潮だ。
「ボールが跳ね返ってきたとこしか見えていなかったので、フェンス直撃と思っていた。(ビデオ判定は)初めてだったので、待ってる間ドキドキしたけど、(三塁コーチの)福地コーチが入ってると言ってくれた」と、山田は満面の笑みでホームイン。2発6打点の大爆発で、本拠地開幕カード勝ち越しに導いた。
バレンティン、ミレッジを欠く純国産打線。真中監督は「下位があまり当たってないので、山田がチャンスに回ってこない」と、山田を今季初めて3番に据えた。山田自身「中学、高校ではずっと3番だったし、初回も1、2番の打席を見てから入れるので好きな打順。3番って格好いいじゃないですか」と大歓迎だった。実際、昨年143試合出場したなかで、6月20日から8試合3番で打っていたが、その間打率3割8分5厘、1本塁打と結果も出していた。
昨年12月にへんとうの切除手術を受け、年末は2週間ほど体を動かせなかった。3月にも侍ジャパンで抜けるなど、調整は遅れ気味だった。だが「やっとバットが振れてきた。この2発で吹っ切ってくれるんじゃないかな」と、杉村チーフ打撃コーチ。神宮花火のシーズンは、これからが本番だ。(竹村和佳子)
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