9回、さえない表情で戦況を見守る楽天・大久保監督(左)
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◇西武6−1楽天
西武が開幕5連勝。4回に浅村、中村の連続本塁打などで3点を奪って逆転し、5回は中村の2打席連続となる2ランで突き放した。6イニングを1失点のルブランが来日初勝利。楽天は美馬が中盤につかまり、3失策も重なって3連敗。
デーブ楽天が早くも迷走を始めた。守乱、貧打に1発病で3連敗。結果もさることながら、内容と選手起用にも疑問点が満載。「僕が全責任を負っている」。試合後の大久保監督の言葉は、語尾を聞き取ることが難しいほど力なかった。
あまりにも無残な負け方に、イヌワシ党からは「ちゃんとやれ!」の怒号が飛ぶ。1点リードの4回に美馬が連続ソロを浴び、ウィーラーの連続失策も絡んで3失点。5回にも失策後に2ランを被弾し、試合の大勢は決した。
攻撃陣もつながりを欠き、内野ゴロの間に奪った1点のみ。開幕5試合で10点は2006年(8点)以来の低水準。スタメンも毎試合コロコロと変わり、この日は指揮官が今季の主将を託した嶋が外れた。
「ずっと使い続けるより、ちょっと休みを入れることも大事」と指揮官は説明する。ただ、前日は雨天中止。4日間で1試合しか出場していないことを考えると、「不動の女房役」の欠場は不可解だった。
早くも頭上に垂れ込める暗雲。それでも、大久保監督は「最初からうまくいくよりも、苦しんで苦しんで勝っていく。もう1度必ず立ち上がる。2カードが終わって、かえって手応えを感じた」と必死に前を向く。“デーブ丸”は荒波の中で航海に出た。 (井上学)
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