祖霊の戒告と病気について 2


子孫の信仰向上を求める戒告


明主様御垂示 「家族入信を求める祖霊の憑依によるブラブラ病」 (昭和26年10月15日)

信者の質問
「昨年九月末より体がだるく非常に咳が出、医療を受けましたがいっこうに治りませんので、

本年三月末より御浄霊をお願いし、非常に気分が良くなりましたので、五月入信。

なお続けておりましたところ、六月十五日突然両手両足がぶらっとして、

ぜんぜん動かなくなってしまいました(この時娘入信)ので、

教会の先生の御浄霊をお願いしましたところ、

非常に発熱し、眼を開けていることが苦しいので、いつも眠った状態で七日間くらい食欲がなく、非常に衰弱し危篤状態に陥りました

(家族の者はそれほど悪く思っておらず、先生および他人に頼っており、農繁期にて仕事にのみ出ておりました)ので、先生と信者さん二人が御浄霊に来てくださいました。

その時信者の一人に祖霊が憑依し、主人をはじめ家族の病気に対する考え方の間違いと、世間体に捉(とら)われていること、人任せにしておくことなどにつき戒告を与えられ、祖霊の苦しみを訴えられ、

それに気づき、主人も入信し、主人みずから浄霊するようになりましてから御守護いただき、

十月初めごろ、右手、左足と次々自分にて動かせ、眼も二つに見えましたのが良くなり、

八月には一人で食事もできるまでにさせていただきましたことを御礼申し上げます。

現在は這うこと、立つことができないだけになりましたが、頭にまだそうとう毒がございますが、そのためでしょうか。他になにか原因がございましょうか。」


明主様御垂示
「これは、祖霊で手足がぶらぶらになって死んだ霊が、救われたくてこの人に憑っている。ですから結構ですよ。

これで、祖霊が助かるんですからね。

現在這うこと立つことができないだけというのは、これだけ治ったんだから、ずっと続けてやっていれば、だんだん治っていきますから、ちゃんと丈夫になります。

それで、手足のぶらぶらも祖先も、それによって治って救われますから、天国に行けるから、ちょうど祖霊さんに御奉公しているようなもので、たいへん結構です。

霊憑りになって祖霊の苦しみを訴え・・・そのぶらぶらな人です。

家中を入信させて、みんな救われようと・・・こう思っているんだから、一生懸命に信仰して、できるだけ御神書を良く読むようにする。

そうして、この祖霊さんに聞かせるようにすると、それだけよけい早く治る。

よく入信してから霊的の病気になることがよくあるが、祖霊さんが助けてもらいたい、と憑るんですから、その心算(つも)りでやっていれば、なにも心配ない。

入信してからの病気は薬毒が溶ける浄化と、祖霊さんが助けてもらいたいというのと両方ですね。


祖霊さん以外に動物霊が憑ることがある。元飼っていた馬、牛、犬、猫ですね。

それが助けてもらいたいというのですね。

そういうふうな頭で見当をつければ、大体見当がつきますから、それを心得ていればなにも心配いらない。」




明主様御垂示 「先祖が龍神を働かせて子孫の信仰向上を図ろうとした事例」 (昭和26年10月11日)

信者の質問
「長野県湯田町○○のKM(四十一歳・本年六月入信・男性)と申す信者でございますが、

カフェーおよび美容院を経営し、女給、見習など三名を雇っております。

そのうち二名の女子(未入信)が不思議な霊憑り状態となりました。

最初は先月二十八日より、二人が前後して薬毒の御浄化をいただき、激痛を訴えましたが、

不思議なことに、たいてい二人同時に痛み出し、

御浄霊をいたしますと体をくねらせ、猛烈に痛みを訴えておりましたが、

三十日より、やはり二名同時に激痛後失神、霊憑り状態となりました。

その状態は、最近不品行や同僚に対する暴行などのため解雇された他の女給の生霊と思われるものに苦しめられ、

二人とも同様に首を締められたり、脅迫されたりする情況を寝言のようにしゃべり、

気がついてから、失神中にしゃべったことと同様に、苦しめられた情況を話すのでございます。

また、他の死霊が引っ張るようなことを申す場合もあり、二名とも定(き)まって、激痛後は同時にグッタリとなり、眠ったようになって失神いたします。

このような状態は九月三十日より今日までに五回ほどあり、失神の時間は、初め二時間くらいでしたが、去る六日には十時間も続きました。

以前服用いたしましたクレオソート、胃腸薬、杏仁水、石炭酸などを嘔吐いたしておりますが、食欲もあり元気で、熱も脈も平常でございます。

二名とも入信を希望しており、真剣におすがりしております。


この少し前に、以前この家の奥さんが、熱心に信仰しておりましたお不動様の幣束(へいそく)を、教会に相談なしに破って焼いてしまったそうでございます。

また、同じころに御屏風観音様をお祀りしてある仏壇を、猫にひっくり返されたこともございます。

この家の主人は、入信前までは世を果敢無(はかな)み、自暴自棄的になり、大量に飲酒し、酒乱のごとく暴れ、

その結果心臓狭窄となり、卒倒するなど、結婚後十数年、そのために家庭不和が続きましたが、

入信後生まれ変わったようにお救いいただきましたので、その喜びは一方でなく、今日では夫婦とも真剣に神様におすがりいたし、布教に専念しておられます。


K宅には十年ほど前に注文して彫らせた、龍の木彫板(縦二尺、横三尺くらい)がございますが、なかなか良く彫ってあります。

奥さんが申しますには、主人が酒乱になりましたのは、この木彫板を入手して以来のように思われるとのことでございますので、

この浄化と関係があるかもしれぬと思い、念のため生米、水などを供え、祝詞を奏上いたしました。

ただ今、御神体をお迎えいたすべく準備中でございますが、それまでの間、中教会本部より光明如来様をお借りいたし、御奉斎させていただくこととなりました。

この憑霊は生霊だけでございましょうか。

木彫板の龍や、この家のカフェーという職業に関係のある邪霊のいたずらでございましょうか。

またこのような場合には、いかがいたしましたらよろしいでしょうか、御教えのほどお願い申し上げます。」

明主様御垂示
「これは龍神が関係あります。

これは非常に良く彫ってあると、よけい霊が憑ります。

たいてい、彫刻や絵で良くできていると憑り良いんです。

それで、この祖先で、龍神になったのが、このカフェーに憑っているんですね。

二人の女給の浄化が行なわれているのと、生霊や死霊がいろいろ憑っているんですね。

これは主人に見せるんです。霊界があるということを・・・霊があるということを、良く分からせて、信仰的に働かせようという考えですがね。

その場合、木彫の龍神が、やはり働かれるんです。

それで、木彫の龍神の独自の考えでなく、祖先が働いて、龍神を働かせている。

そうして、神懸りによって分からせ、信仰を進ませるというのです。

大量に飲酒・・・その当時から計画的に龍神がやったと見られますがね。

そうして大いに信仰を深くさせて、大いに宗教的に良いことをさせようというわけですね。

ですから、女給二人も無論信仰に入りますが、これもその道具に使われているわけですね。

ですから、こういう・・・霊の憑り良いのは、今後もいろいろと霊が憑って教えたり、良いことをしますから、いっこう心配することはいらないです。

それから、不動さんの幣束を破って焼いた。

ということは本当ではないですから、よくお詫びしておくと良い。

光明如来様を祀ってなければ、お祀りしてから、不動さんの幣束を破ったことを、不動さんに許してもらうように、光明如来様にお願いすると良い。

光明如来様がやってくれますからね。

猫にひっくり返されたというのは、これはなにか意味があるんです。

猫を使ったんですが、御先祖が気に入らない点があるので、やったんですね。」


信者の質問
「この商売はすぐに止めるべきでしょうか」

明主様御垂示
「あわてて、止めなくても良い。

それは神様にお任せしておくと良い。

どうしても止めなければならないような時には、すべてがそういう事情になります。

例えて言えば、止めても食うに困らないような収入があるとか、それまでは両方になるとか、無理にやらなくても自然にしておけば、支障なく楽にいけるようになる。

結局はそうなりますが、それまではあわてなくても良い。」


信者の質問
「光明如来様お祀りの後、木彫の龍はいかがいたしましたらよろしいでしょうか」

明主様御垂示
「どこに置いてあるんですか。」


信者の発言
「床の間の隅に棚を作り、そこに・・・」

明主様御垂示
「それで結構です。」


信者の質問
「お供えものはよろしいでしょうか」

明主様御垂示
「水をやると良い。水を鉢かなにかに入れてね。

それから、月に一度ずつ月並祭の時、お盛りものをすると良い。

水は絶対に必要です。毎日それに入るんですからね。

龍神は体が熱して苦しいんですからね。

一日に三度入るとしてあります。

水も、飲む水と入る水とは違うんです。

飲む水は月に一度で良いのです。」




明主様御垂示 「子孫の専従を求める祖霊 子供が病気になった事例」 (昭和26年11月5日)

信者の質問
「信者KBの長男K(一歳八カ月)は十月三十日ごろより風邪気味にて、

身体全部に赤発疹ができ、親たちは「ハシカ」ではないかと思っておりましたが、

三十一日朝ごろより、あまり泣かず、ただ口で呼吸をし、起きようともせず寝ていますので、どうしたことかと心配になり、十一月一日支部に連れてきました。

その時はそうとうに熱もあり、鼻汁が出て、お乳も飲み悪いようでありました。

浄霊をいただいて帰ってから、たいへん濃い鼻汁がたくさん出るようになりました。

翌日支部に連れてきた時は、ぜんぜん熱はなく、相変わらず言葉も出ず、泣くこともなく眠っているような状態で、

時々空(うつろ)な目で見開きする程度にて、首のまわり、後頭部、腎臓部など良く御浄霊いたしましたが、なんら変化なく、

昨日はお乳も飲みそうにもせず、ただうとうと眠っているばかりです。

一昨日ごろまでは、多少の下痢もありましたが、それもなく絶えず放屁(ほうひ)しております。

父親は二十二年二月入信いたし、光明如来様を御奉斎させていただいております。

初めのころは、教導師補の御資格をいただき、布教に努力いたしておりましたが、

父母弟妹が非常な反対なので、御用も思わしくできず、今は長男でありながら別居いたしており、ゴム裏、草履製造業を営んでおります。

母親は二十五年十一月入信いたしました。

ちょうど、昨年母親が肋膜の御浄化をいただき、御浄霊にて健康にさせていただきましたが、

その発病日と子供の発病の日と同日であったとのことです。

右は、なにか霊的の関係がございましょうか。

また御浄霊はどこを主にさせていただきましたらよろしいでしょうか。」


明主様御垂示
「やっぱり祖霊ですね。これは、祖霊が早く神様のこと・・・御神業を一生懸命にやってもらいたくてしようがない。

だから、御用も思わしくできず・・・というこれですね。

これで、祖霊が非常に困っちゃった。

母親が入信したのは結構だが、ただ入信しただけでは駄目だ。

最初母親を信仰に入れたいためにこうして、今度は父親も母親も、一生懸命に信仰させたいためのお気づけです。

よく、それを心から解ってお詫びするんです。

そうしないと、これはあるいは死ぬかもしれないですよ。

祖霊さんは、こんなことじゃ駄目だと思って、一人亡くしたらば目が醒めるだろうというようにして・・・これは危ないところです。

だからお父さんもお母さんも、一刻も早く目が醒めて、よくお詫びして、

これから一生懸命に神様のことをさせていただくからお許しをいただきたいということを、神様にお詫びして、それから祖霊さんにもそういうふうにする。

そうすると、じき治ります。

それで、早くそうしないと、霊界にいる祖霊が救われないんですからね。

だんだん最後が来るに従って、祖霊さんは気が気じゃないですよ。」




明主様御垂示 「祖霊の戒告による大怪我」 (昭和26年4月1日)

信者の質問
「先頃、私のほうの信者で、ホワイト(鉛の合金)の熱熔(ねつよう)した物を鋳型に流し込もうとしていた際、

器のほうに水気がありましたため、突如爆発し、眼に飛込み、

まぶたの裏のほうに眼球の形に半円形に固まってしまいましたのでございますが、

ちょうどそのとき信者がおりまして、ただちに御浄霊をいただき、

それより十八日目に取れましたが、その跡はちょうど、牛肉のように焼けただれております」


明主様御垂示
「それは治りますよ・・・すっかり。

医者に行ったらぜんぜん駄目ですね。

そういうのは祖霊が、一生懸命徳をつんでもらわないと上がれないから、

子孫に・・・こいつを、ウンと目を覚まさせなければ、と言うので、そうなるのです。」




明主様御垂示 「祖霊が反対家族を抹殺した事例」 (昭和24年10月8日)

信者の質問
「既に光明如来様も戴き、一人息子と母親は熱心に布教の御手伝いをしておりますが、父親は未だ入信せずにおります。

息子が本格的に布教に乗り出して家業より離れるのをおそれ、私宛に「妻と息子は観音様の信仰を止めた」と云う通知をよこしました。

その夜父親が隣村の会合よりの帰路、路傍の下水溜りに落ちて即死したのですが、これを信仰的にみていかに解釈したらよいでしょうか。御教示御願い致します。」


明主様御垂示
「祖霊がやった。どうしても入信しなければならぬので、祖先が生命を奪ったのである。」




明主様御教え 「祖霊と病気」 (昭和26年5月16日発行)

「病気の原因が、祖霊の場合もあるという事は、左に掲ぐる報告によってもよく判るのである。

目下霊界においては、各家の祖霊は、本教以外真に救われる宗教はない事が、段々判ってくるので、

何とかして本教に縋(すが)りたいと思い、アレヤコレヤ色々の手段を尽している。

それには自分の子孫の一家から救わなければならないので、子孫の中の誰かに憑り、病気を発(おこ)させるが、その場合多くは子供を利用する。

この例などもそれであって、そこで生命も危なくなった子供が、本教教会へ連れて行こうと言っただけで、たちまち生気を取戻し、快方に向かったという事は、目的が達せられた祖霊は安心し、この上は早く病を治してやりたいと思いそうするのである。」


体験談 危うかった疫痢数回の御浄霊で治る

佐賀県 光宝大教会 KK(22・女性)

「我生命甦るさへ嬉しきに 医しの業まで許されにける

と御讃歌にありますように、私も二年余りの病より救われると共に、人の病まで治さして戴ける有難い御力を戴き、

光明如来様の偉大な御意に感謝の日々を送っている者でございます、

色々と大変な御守護を戴きました内、私の忘れる事の出来ない疫痢と言う恐しい病気を治さして戴きました事を御礼御報告さして戴きます。


昭和二十五年七月、畑から帰ってみますと三歳の元継(兄の子)が朝から元気がなく、昼から寝ているから見てくれと母が言いますので、行って見ると、大した熱もなく眠っていましたので、

ちょっと御浄霊をさして戴き、又畑へ出ました、五時頃になり大へんな熱で苦しそうだから早く来てくれとの事で、びっくりして飛んで帰りました、

別人のように目はくぼみ、額には手も当られぬひどい熱、そして苦しそうな息づかい、朝から欠伸ばかりしていたとの事、もしや疫痢ではなかろうかとドキンとしました。

実はこの頃村に流行して、二、三人の子供が次々と亡くなっています、家の者も疫痢ではなかろうかと思ったようでした、

私は明主様にお念じ申上げ、一生懸命御浄霊をさして戴きました、

しかし少し熱が引いたかと思うと又さっと出始め、なかなか引きません、息もとだえとだえとなり、七時頃になりひきつけ始めました、

家族近所の人、皆んなどうなるかとただ見ているばかりでございます、

兄嫁は気がくるったようになり、「どうかして早くどうかして、このままでは死んでしまう」と泣き叫びます、

父は「早く医者に行け、死んだらどうするお前は人殺しになるぞ」と言います、

しかし私はあの長い死の病床から救われた事を思い光明如来様の御力を信じてだまって、一生懸命御浄霊さして戴きました、

兄は、「K子どうしたらよかろう、医者に行っても次々と死んでいるとは言え御浄霊だけでは心細い、お前はどう思う、大丈夫か」とおろおろ声、

私は「神様におすがりして御浄霊さして戴けば大丈夫だろうと思う、皆救われているそうです、しかし兄さんの好いようになさい、私なら教会へお願いに行きたいのですが」と言いました。

私はだまって息もとだえ勝の子供の顔を眺めていました、私は、明主様お願いします、どうぞ教会へ行くようにと心の中で手を合せていました、

突然兄は「よし教会に行く、K子頼む、しっかりやってくれ」と言い飛出しました、

今までたえまなく引きつって、もう駄目ではなかろうかと思うほどでございましたが、何と不思議ではございませんか、

兄が教会へと出たらすぐ熱が引きはじめたではありませんか、

そして顔色も見る見る良くなり、ひきつけるのが遠くなったのです。


ああその時の感激、到底筆舌に現わす事が出来ません、家族一同この有難さにぼうぜんとしていました、

兄嫁は元継を抱きしめて、「おお助かった助かった、有難うございます」と泣きくずれました、

私は明主様有難うございます、明主様!と思わず叫びました、熱い涙が溢れ出るのをどうする事も出来ませんでした。

K先生が一里先の教会から、真夜中をかけつけて下さいました時は、熱が少しあるだけで、息使いも大ぶん良くなっていました、

そして夜明になるとすやすやと安らかに眠り、先生から御浄霊を戴きまして、朝は御飯を喜んでたべました。

十時頃先生がお帰りになる時は、庭までついて来て、御送りしているのでございました、

明主様の御教に疫痢は二、三回の御浄霊で治るとの事、私は身を持って体験さして戴いたのでございます、

入信して間もない私にさえ、このような偉大な御力を戴いたのでございます、

八月一日待望の光明如来様を御まつりさして戴きました、罪穢の多き身でございますが、

この尊い御神業に御手伝を許されました事は、何と嬉しい事でございましょう、

無力ながら地上天国建設のため、頑張らせて戴く覚悟でございます。」




体験談 霊界は五六七世界なり (地上天国 12号 昭和25年1月20日発行)

日本五六七教清霊会 OY(30・男性)

「霊界は無いと否定する世の多くの人に、あるいはなまじっか学問を鼻にかけ、霊界の実在を否認するを以て世の識者とうそぶいてる人々に、これが実在をありのままに披瀝し、その猛省をうながすと共にただ今懸命に幕末の志士として、艱難辛苦の中にありて

黙々五六七の出現を信じ、御用中の皆様に対し、いよいよ一層強き信念のもと、御導きの御参考になればと拙筆ながらペンを執りました。

まず大先生の御霊徳の偉大さに、ただ有難とう御座いますの言葉より見出す事の出来ない私であります。


これはS恵(二六歳)に憑依した祖霊の話です。

霊媒であります妻の父が終戦の年の十一月十九日他界致しておりますが、

去年九月十九日より毎月毎月十九日午前四時頃になりますと大きな浄化を頂き、午前中は相当苦しく、午後になりますとやや小康を得、夕食後は殆んど快復致すのが通例なのです。

勿論度重なる奇病は祖霊の憑依とは存じておりました。

本年二月大光明如来様の御霊祭を渡辺先生にして頂いてから、二三四月といずれも大変軽い浄化で過ごす事が出来まして、先祖もお蔭で救われたと喜び合っておりましたところ、

四月十九日ややいつもの兆候を示しておりましたが、二十日朝一きわ苦しそうな妻の浄化に、ただ事ならじととび起きて、善言讃詞を奏上しながら浄霊四十分に及ぶも甲斐なく、

丁度教修会に御来宅中の清霊会分会長坂本先生の浄霊を受け、やや静まったかに見えましたため、一同また床につきましたが、間もなく妻の口から約三十分語りました。左記にその主なる事を記して見ます。


父は両手をきちんと合わせて浄霊者(私)に向って何の苦痛もなく正座を致しております。

私「お父さんですか?」深くうなずいて、父「S恵は幸福だ、しあわせ者だ、わからないで、わかないでわしはつらい。」

私「何がつらいのですか? 何がわかないのですか? わからない事があれば観音様にお願い致しますから何なりとおっしゃって下さい。つらいとかわからないと言う事は岐阜ですか?(因みに岐阜とは妻の生家)」うなずいて、

父「わからないのでわしはつらい。」

私「それでは近々に行って、直接母や兄弟に話してわかって貰いますから安心して下さい」

父「話してくれてもわからない。」

私「いやきっとわかって貰ってお父さんを救いますからね。」

父「ありがとうありがとうわしは嬉しい。どうぞ頼む頼む一刻も早くわかってくれなければ救われないのだ。」

私「お父さんはなぜ毎月嫁にやった先の娘に頼ってくるのですか、岐阜へたよってはいかがですか。」

父「わかってるわかってる。だけどなあ、岐阜へ行っても頼れないS恵がわしを祀ってくれるので頼ってる。どうぞ頼むぞよ。S恵が悪い事を考えたり、間違った事をすると先祖は苦しむでなあ。」

私「そうですか、観音様にお縋りしてしっかり御用致しますから、父さんも霊界で御用をして下さい。」

父「するともするともわしは嬉しいぞ、ありがとう」お礼を連続に五六回いう。

私「霊界は五六七の世と聞いておりますが、どんなですか。」

父「明るくなった。明るい明るい。」

私「それでは観音様のお経をあげてやりますからお帰り下さい。」

父「ありがとう。頼むぞ頼むぞ」


祝詞をあげやがて善言讃詞も終る頃、床の間のお軸の方に向っていとも満足気にお礼を述べて帰られましたが、一日相当な下痢を致しましてすっかりよくなりました。

後日亡父の願いをかなえるべく、岐阜に参り種々深夜まで語りましたが、遂に目的を果す事も出来ず、時期を待つより外に道なしと、やるぜなき気持で帰宅致しました。

五月十九日は大変楽に浄化も過ごさせて頂き、父もきっと救われたと喜んでおりましたところ、

五月二十八日頃より突然妻が精神異常になり、食も進まず、四六時中常に自殺しかねまじき行動や言語にすっかり私も悩まされ、我に返った時になぜ左様なつまらない事をするのだと問えば、

こんな事をしてはいけない、危険だ、痛い等みな自覚致しながら、自分が自分でその理性を押える事が出来ず、自分自身が恐ろしい、少しでも側を離れないでくれと言う。

浄霊をすれば三十分程は常態には復せどまた駄目なので御座います。

六月一日の晩等は殆んど一睡すら出来ず看護につとめました。

いかなる病気も恐れないと自信を持つ我ながら、自由を束縛されてはたと行き詰り、止むなく妻の母宛打電致しましたところ、三日朝急ぎ来宅岐阜の私の実兄(教師補OT)も同道致してくれ、懸命に浄霊を続けました。

丁度午後六時頃無我の境地から四十分間霊媒は行われました。


祖霊は胃癌で亡くなった妻の祖父ですが、

まず祖父、「○○○さん(母)よく来てくれた。○○○さんには随分無理勝手な事ばかり言って済まなかった済まなかった。わがままな事ばかり言うて苦しめた罪を許してくれよ許してくれよ。」

母「いえおじいさん、何もつくす事も出来ず本当に済まないと想ってます。」

祖父「いや私が悪かった。○○○さんわかってくれ。救ってくれ、皆先祖はなあS恵一人に皆頼ってる。いつもそんなに一人苦しめてS恵が可哀想だ。おしげさん、岐阜がわからないと救われないのだ。お前がしっかりしなくてどうなるのやな。」

私、「おじいさん今日は母さんも来てますから必ずわかってくれますよ。皆できっと救いますよ。」

祖父、「有難とうY(父)はおかげで今よいところへな、上の方へ行って幸福に暮している。わしもな、そこへ行こうと想うけど、明るくてまばゆくて行けんのじゃ。Yは倖せだ。今は一生懸命に観音さんの御用をしている。」

私、「そうですか。私達も一生懸命御用致しますから、おじいさんも霊界でしっかり御用して下さいね。」

祖父「するともするともありがたいありがたい私は嬉しい。」

私「霊界は早や五六七世界と聞きますがどうですか。」

祖父「明るくなったとても明るい。だから皆の者が一生懸命に頼ってくるのだ。」

私「あまり長くなりますとこの肉体が持ちませんので、善言讃詞あげてやりますから、用事がなければお帰り下さい。」

祖父、「もう少し話さしてくれ。」と言って約十五分間程現界、霊界の人々十名の姓名を言って種々話してくれました。


それから祝詞、善言讃詞を三回唱号致しまして、最後に念被観音力をお唱え中、「念被観音」といとも静かにやわらかく唱号して、満足げに帰って行きました。

瞬間氷のように冷たかった五体は、紅潮致して参りまして、夢からさめたかのごとき妻は「ああえらかった今ねおじいさんが私の体に出て来てね、こんな事とこんな事を言いました。お腹が空いたから御飯を下さい。」とて三ばい食べました。

今まで五日間程殆んど食欲もなかった者が、四日の日一日は相当な下痢を致しましたが、五日にはすっかり床より起き上り、平常と何ら変なところなく電報まで打った、これが重病人かとただ驚きの外なく、

この霊的現象において熟々感じました事は、祖父が最後に念被観音と唱えた一事につきまして、母親に今まで観音様と何か因縁があったかと問えば、

母は、「いいえ、家は真宗だから今まで観音さんをお迎えした事もなければお詣りした事もないのに実に不思議だ。」と申しても母も入信致しました。

既に霊界は五六七の世で祖霊はひたすら観音の大慈大悲のおそでに包まれ縋ってる事を痛感し、四月二十日にかかって来た亡父はその後霊界の上の方に救われ、ひたすら御用致してる事で祖父もまた必ずや救われ行かれた事と想います。

そして先に父が出て何とか岐阜の方へわかって貰いたいとの切なる願いも水泡に帰しましたため、

次は祖父が普通の病気では駄目とばかり手に負えない精神病にさせて私をして電報を打たせ、わざわざ母を呼びよせ、直接事実を見せつけあくまで観音様に救われんとした、霊の力、ただ有難い、尊い、もったいないの言葉より見出す事の出来ない私であります。


なお今一つ付加えたい事は九月初旬坂出市○○町NT氏次男(一歳)が突然ひきつけ、ひきつけるや右半身硬直状態になり、口から泡を吹くのですが、善言讃詞を二回奏上致しますと必す治るのでありますが、

完全な霊的と見なし、種々原因をたずねましたが、不明にて日増に病状は悪化致し、一日に十四五回も発作するのであります。

近所の反対者は、「そんな馬鹿げた事をしていては死んでしまう。医師に診断して貰え。」とうるさく親切げにせめたてますし、万一死亡せる時は世間の口もうるさいし、

死亡診断書の件もある事とて医院に参りましたところ、腸熱との診断の由、誠に笑止に耐えぬと苦笑させられました。

近所の信者五、六名は世間の悪口にも負けず、神の最後の一厘を信じ、ひたすら観音様にお縋り致し浄霊を続けました。

思い当る事がありまして岐阜から出張中の広瀬先生の発案にて、早速御屏風観音様をお祀り致し、先祖代々之霊の御魂供養を致しましたところ

翌日は三回の発作、二日目は完全に全快致し、見違える程の状態に復し、うるさかった町内の人々もすっかり鳴りを潜めてしまいました。

以後方々で先祖代々の霊の供養の依頼を受けますが、つくづく感ずる事はいかなる事にも総て誠の心に徹し、ひたすら観音様にお縋りあるのみとかたく信じます。

世の人々はこれを何と御判断なりましょうか。神はないと誇らしげに言う人々も、神から頂いたその双手(もろて)をじっと胸にあてて、とくと御熟考あらん事を願うや切です。」