病気の体的分析について 6
明主様御教え 「脳貧血その他」 (昭和27年御執筆)
「次に脳貧血を書いてみるが、これは脳溢血と反対であって、脳溢血は毒血が頭脳に入り、脳の血液が増えるに反し、これは脳の血液が減少のため発(おこ)る病気である。
ではなぜ減少するかというと、人体は絶えず頭脳に向かって、送血されているので、これが一定量なら何事もないが、その量が減ると頭脳機能の活動が鈍る、それが脳貧血である。
右のごとく量が減るという事は、頭脳へ送血する血管が、頸の周りにある毒結の圧迫によるからで、この固結を溶解しなければ治らないのはもちろんである。
ところが医学ではそれが不可能のため、一時的姑息手段を取るより致し方ないのである。
かような訳で脳貧血の症状は頭痛、頭重、圧迫感、眩暈(めまい)等で、嘔吐感を伴う場合もあり、本当に嘔吐する事もある。
中には汽車、電車、自動車の音を聴いただけでも、眩暈や嘔吐感を催す者もある。
しかしこれは医学でもいうごとく、割に軽い病気で心配はないが、その割に苦痛が酷いものであるから、初めの内は相当神経を悩ますものである。
この病気を知るのは最も簡単である。発病するや目を瞑(つむ)り、額に油汗をかき、嘔吐感を催す等で、その際掌を額に当ててみると、普通より冷たいのでよく判るのである。
そうして浄霊の場合、首の周囲を探ってみると、必ず固結があるから、そこを溶かせば間もなく快復する。
また発病するや枕無しで仰臥すると、頭へ血が流れるから多少効果はある。
今日最も多いとされている神経衰弱も、脳貧血が原因である事は言うまでもない。」
睡眠不足
「睡眠不足とよく言われるが、これは結果であって、睡眠困難というのが本当であろう。
しかしこれも病気とは言えないが、病気の原因になる事が大いにあるから、仲々馬鹿にはならないものである。
この原因は全く一種の脳貧血であって、延髄部に固結が出来、それが血管を圧迫し、脳貧血を起させ、睡眠不能となるのであるが、
この固結は右側の方が多く、左側は少ないもので、これを溶かす事によって百発百中必ず治るのである。
ところがこの原因である脳貧血は、前頭部に限るので、なぜそれが睡眠困難の原因になるかというと、
その部に霊が馮依するためであって、これについては最後の霊の項目に譲る事とする。
しかしこの病気の恐ろしい事は、往々精神病の原因になるので、急速に治す必要がある。
医学ではもちろん原因すら不明であるが、何よりも精神病の初めは、必ず睡眠不足が長く続くのである。
従って睡眠が普通になると、治り始めるに見ても分るのである。」
耳 鳴
「これも多い症状であるが、医学ではどうする事も出来ない。
しかし別段命に関わる程の病気ではないから、大抵放って置くが割合辛いものである。
この原因もやはり延髄部の固結で、これが不断の微弱な浄化によって、溶けるその音が耳に響くのであるから、
これもその部の固結を溶解すれば液体となって、毒素はくしゃみによるかまたは自然に鼻汁となって出て快くなるのである。
希(まれ)には耳下腺付近に固結が出来、その浄化のためである。」
その他のもの
「これは少ない病気だが、心臓が元で脳に影響する症状がある。
それは心臓弁膜症などある人が、ちょっとした事で動悸と共に眩暈が起るので、
これは何がためかというと、心臓の周囲すなわち胸部、横腹、肩胛骨下部等に固結のある場合、それに浄化微熱が発るので、心臓が昂奮し、頭脳に反射するからである。
次は歯に関する病気であるが、これは歯に付ける薬毒が浸透して、頭に上る場合、中耳炎の際の薬毒、扁桃腺や淋巴腺手術による消毒薬、眼病の際の点眼、注射、手術の消毒薬等が、頭脳までも冒すので、
右いずれも慢性的頭脳の病原となるのであるが、その他にこういう事もある。
それは背部や胸部等に出来た腫物を手術したため、その時の消毒薬が頭脳にまで浸透し固まるので、その手術が局部の前部、背部の関係で、前頭部または後頭部の悩みとなるのである。
要するに上半身における手術の際の消毒薬が、頭脳の病原になる事が分ればいいのである。」
扁桃腺炎
「世間よく扁桃腺炎を根治する目的で、扁桃腺を除去する事が、常識のようになっているが、最近の学説によれば、扁桃腺は貴重なもので、除去しない方がよいとされて来たという事である。
全く除去した結果は他に悪影響を及ぼす事が分ったからで、実に喜ばしい限りで、
私が長年唱えて来た説が、漸く認められるようになったもので、満足に堪えないのである。
そこで扁桃腺という機能の意味から扁桃腺炎の原因についてかいてみるが、
人間は誰しも上半身の毒素は、頸部淋巴腺に最も集中し易いので、
そこに毒素の溜結が出来るので、大なり小なりこの溜結のない人はほとんどないといってよかろう。
するとこの溜結毒素は出口を求めようとし、少しずつ溶解し、一旦固まるところが扁桃腺であるから、
ある程度固まるや、高熱が出て溶解し、自然に穴が穿いて、毒素は排除されるのであるから、
扁桃腺なるものは実に上半身毒素の掃け口とも云っていいもので、
もし扁桃腺がなくなったとしたら、毒素は止むなく他の部に溜結する事になる。
これが脳神経衰弱や中耳炎、歯痛、鼻の病気等の原因となるのであるから、結局小の虫を殺して、大の虫を助けるという結果になる。
何よりも扁桃腺除去後数年間は風邪など引かないので効果あったように思われるが、何ぞ知らん年月が経つに従って色々な病気が発るのである。
ところが、その原因が分らないため、仕方なしにいい加減な病名を付けるのである。」
明主様御教え 「口中の病など」 (昭和27年御執筆)
「ここで口中の病に関してかいてみると、まず歯であるが、歯の強弱の原因は、全く全身の健康と正比例しているものであって、近代人の歯の弱いという事は、健康が弱っているからである。
もちろんその原因は体内に溜っている薬毒のためではあるが、その他として入れ歯の際の消毒や、虫歯を治すための薬毒の害も軽視出来ないものがある。
それは虫歯の穴へセメン〔ト〕など詰めて貰う場合、消毒が肝腎といって、消毒薬を使うが、これが恐るべき逆効果となるのである。
というのは消毒薬は時日が経つと、必ず腐敗して黴菌が湧く、それに自然浄化が発って外部へ排泄されようとするので、軽いのは歯茎から出ようするだけで大した事はないが、大抵は重いから非常に痛む。これは歯根の骨に小さい穴が穿く痛みであって、穴が穿いて膿が出始めれば、ずっと楽になる事は誰しも覚えがあろう。
従って私などは歯医者でセメンを詰めて貰う場合、必ず薬を使わせないようにする。
そうするといつまで経っても痛む事など決してない。
よくセメンなど詰めた歯が痛んだ時、それを除って貰うとスーッと快くなるに見て明らかである。
この場合歯医者は消毒不完全のためと思うが、これも医学迷信に陥っているからである。
従って歯磨き等も薬剤の入らない物程よい訳で、私などは近頃歯磨きも塩も何にも使わず、ただ指の腹でコスルだけである。
だから歯を丈夫にしたいと思うなら、全身を健康にする事で、それには薬剤と縁を切ればいいのである。
しかしそうはいっても現在歯の弱い人、虫歯のある人、老齢者などは急の間に合わないから、そういう人は精々入歯をして美しくすべきである。
次に口内粘膜にブツブツが出来て、ものが沁みたり、喉が痛んだり、舌におできが出来たりする人があるが、
これはみな服み薬、または含嗽(うがい)薬が粘膜へ滲透し、古くなって毒素となり、排除されようとするためであるから、放って置けば必ず治るのである。
舌癌などもほとんどそれであって、何にもせず放って置けば十中八、九は治るものである。
ところが医師は癌らしいものであっても、職業柄治る治らないは別として、薬を用いるより外に方法がないとして、まず薬物療法を行うが、これによって反って悪化させ、本当の癌になる事が多いのである。
従ってこの事を是非知らせたいと思ってここにかいたのである。
ところが希ではあるが、何としても治らないのがある。
すなわちこれが真症舌癌である。
しかしこれは霊的であって、原因はその人が悪質な嘘を吐いたり、舌の先で人を傷つけたりする罪の報いであるから、そこに気がつき悔改め、正しい信仰に入らなくては絶対治らないのである。
ここで、およそ馬鹿馬鹿しいのは、咳を緩和させようとして、吸入を行う事で、これは何の効果もないのである。
考えてもみるがいい、咳は息道から出るものであるから、吸入薬のほとんどは食道の方へ行ってしまうから見当違いである。
しかし最初に述べたごとく、咳は痰を出すポンプ作用であるから、出る程よいので、止めるのはいかに間違っているかが判るであろう。
そうして今一つ馬鹿馬鹿しい事は含嗽薬で、これも口内を消毒する目的だが実は逆である。
元来人間の唾液程殺菌作用のあるものはない。
何よりも黴菌よりもズット大きなある種の虫は、唾液をかければ弱ったり死んだりするのでも分るであろう。
だから実を言うと含嗽をしている間だけは、口内の殺菌力は薄弱である訳である。
この事は眼も同様で、よく眼を洗う人があるが実に滑稽であって、
目には涙という素晴しい消毒液があり、瞼(まぶた)の裏の粘膜は柔らかく理想的のものであってみれば、硼酸(ほうさん)水や布巾(ふきん)などで洗う事などは最も間違っている。
ここで誰も気がつかないものに、顔面皮膚の悩みがある。
これは顔が逆上(のぼ)せたり、軽い痛みや、痒み、引っ張られるような感じがする婦人がよくあるが、これは薬剤入りの化粧品を無暗に使うからで、その薬剤が知らず識らずの内に滲透して毒素化し、顔面の毛細管から滲出しようとするためで、大いに注意すべきである。」
明主様御教え 「下半身の病気と痔疾」 (昭和27年御執筆)
「上半身の病気をかいたから、これから下半身の病気に移るが、まず一番多い病気としては痔疾であろう。
この病の原因ははなはだ簡単である。つまり全身各局部に溜結している毒素が少しずつ溶解して、最も都合のいい肛門から出ようとするので、言わば肛門は糞尿以外の汚物の排除口も兼ねているという訳で、神は巧く作られたものである。
そうして痔疾の中で最も多いものは脱肛といって贅肉のようなものがはみ出る症状であるが、これも最初の内は訳なく押込ませられるが、時日の経つに従って段々大きくなり、押込め難くなる。
そうなると非常に気持ちが悪いので、色々な手段を尽しても治らないので、煩悶懊悩(はんもんおうのう)している人が、世の中には割合多いようである。
特に婦人が出産の折などイキミのため、脱肛になる人も実に多いが、これなどは場所が場所だけに人には言えず秘しているので、なおさら辛いであろう。
元来痔疾の原因であるがこの病気は先天性薬毒及び尿毒と、後天性薬毒との二種または三種の混合毒素が下降して、肛門の周囲に一旦集結する。
これが脱肛の原因であって、脱肛にも痛むのと痛まないのとがあるが、痛むのは後天性薬毒があるためである。
この病気は日本人に特に多いとされているが、これは全く便所の構造が悪いからであろう。
今一つは便所で読書をする人がよくあるが、これが悪い。読みかけるとつい時間が長くなるからで、痔のある人はこの点自省すべきである。
私も若い頃随分痔で苦しんだものだが、この点に気が付き、必ず五分間以内と決め、たとえ中途であっても便所から出るようにしたところ、それから自然に快方に向かったのである。
次は痔核といって、肛門の淵に疣(いぼ)が出来るものがあるが、これにも内痔核と外痔核とあり、前者は太っているため、後者は痩せているためである。
これも放任しておけば、毒が溜るだけ溜って、段々大きくなり、ついに破裂して排毒され治ってしまうのである。
また痔出血もよくあるが、これは毒血が肛門から出ようとし、一部に亀裂が生じ、常に排血するので、気持ちが悪く心配するものだが、本当は結構なのである。
何となれば浄化のための毒血排泄であるから、健康上非常にいいのである。何よりも出血後頭脳の悪い人や、首、肩の凝る人などは、必ず軽快になるものである。
従って脳溢血予防にも大いに役立つのである。
次に痔の病の中一番問題なのは痔瘻(じろう)であろう。
これは強烈な薬毒が、最初肛門の一部に固結するが、非常に痛むので、医師に診て貰うと、必ず切開手術を行うので一時快くなるが、例外なくそのお隣がまた腫れる。
また切る、また腫れるという訳で、ついに蜂の巣のようになってしまい、耐えきれない程の痛みとなる。
これは手術の度に新しい薬が滲透するからで、つまり痛みの原料を増やすのだから堪らない。
従って最初から何にもせず放っておけば、自然に排膿して、必ず治るものである。
また痔瘻を治すと肺病になり易いとよく云われるが、これは手術が奏効して、排膿が止まると毒素の出所がなくなるので、肺を目掛けて出ようとするからである。
また駆梅(くばい)療法の一種で昔から推奨されているものに、水銀を臀部へ注射する方法があるが、これは数十年経ってから痔瘻と同様の症状を呈する事がある。
非常に固い楕円形の尖起状のものが出来、耐えられない程の激痛がある。
これも放っておけば二、三週間で全治するが、手術をすると慢性痔瘻になり易いのである。
今一つ始末の悪いのは、肛門掻痒症あるが、原因はもちろん天然痘毒素及び薬毒であるが、これは放っておくも数十年かかるくらいで浄霊でも数年は掛るのである。」
明主様御教え 「婦人病」 (昭和27年御執筆)
「一口に婦人病といっても、種類の多いのは衆知のごとくであるが、何といっても子宮病が主であろう。
子宮の役目としては、月経と妊娠の二つであるが、月経についての病気といえば、まず月経痛と月経不順であるが、前者は月経時、一日ないし数日にわたって、多少の痛みがある。
これは何が原因かというと、経血が喇叭(らっぱ)管を通ろうとする際、喇叭管の入口が狭いので、拡がろうとするその痛みである。
なぜ喇叭管口が狭いかというと、下腹部のその辺に毒結があり、圧迫しているからで、これを溶解排除させれば容易に治るのである。
もちろん医学ではどうにもならないので、長年苦しんでいる女性もよくあり、実に可愛想というの外はない。
また月経不順と一口に言うが、これには遅れ勝ちと不規則なのと、経血の多い少ないとがあるが、この原因のほとんどは貧血及び濁血のためであって、真の健康にさえなれば必ず順調になるのである。
ここで是非知っておかねばならない事は、結核患者の月経異常である。
これは月経が普通にある間は、病気は軽い証拠で、決して心配はないが、病気が進むに従い貧血し漸次量が減って遅れ勝ちとなり、末期に至ると例外なく無月経となるのであるから、婦人患者の結核の軽重を知るには、月経によるのが最も正確である。
ついでに今一つの関連した事であるが、病気が重くなり、月経が減る頃は陰毛まで抜け、最後には無毛となる者さえある。
次は妊娠であるが、これは婦人にとっては病気ではなく、むしろ健康な証拠であるが、
近頃は妊娠するや婦人の多くは、喜ぶよりも反って恐れたり心配したりするが、これも一面無理はない、
なぜなれば妊娠中色々な故障や病気が起り易いからで、大抵の人は悪阻(つわり)の苦しみはもちろん、結核、バセドー氏病等のある人は、医師は危険であるとして、人工流産させたり、
また人によっては出産となるや、難産の場合さえあるので、本当に安心の出来る人などまずないといってもよかろう。
これについて考えなければならない事は、右のような種々の障害は実は変則であって、恐らく昔の婦人はそういう事は余りなかったようで、記録等にも見当らないのである。
としたら医学の進歩とは逆効果で、理屈に合わない話だが、これがすなわち医学の盲点である。
逆効果とは全く薬剤のためであって薬剤多用者程成績が悪いのである。
しかも自分ばかりではなく、早産、死産の外、生まれた赤ん坊にまで影響するので、近年多い弱体嬰児(えいじ)や発育不良がそれである。
そうして本当から言えば婦人が妊娠し、子を産むという事は、婦人に与えられた立派な役目であるから順調に経過し、無事に出産するのが当然であり、故障など起るはずがないのに、起るというのはそこに何らか間違った点があるからで、その間違った点に気が付き改めればいいので、今それらについて詳しくかいてみよう。
妊娠の場合、最も悩みとされているのは悪阻であろう。
この症状は今更説明の要のない程誰も知っているが、重いのになると生命までも危なくなるので、仲々馬鹿にならないものである。
この原因も医学では判っていないが、これは至極簡単な理由である。
すなわち子宮が膨脹する場合邪魔しているものがある。
それは臍部から胃にかけての毒素の溜結で、それが膨脹のため、その排除作用が起る。
これが悪阻であって、何よりも頻繁な嘔吐によってそれが排除されるのである。
この毒素は然毒と薬毒とであって、出るだけ出てしまえば完全に治るが、医学では原因も判らず、判っても出す方法がないから、気休め程度の手段か、堕胎させる以外方法はないのである。
その他よくあるものに妊娠腎がある。もちろん症状は浮腫(むくみ)であるが、これは医学でも言う通り、腎臓障害すなわち腎臓萎縮である。
この原因もさきにかいたごとく、平常から腎臓背部に毒結がありその圧迫があるところへ、妊娠のため前方からも圧迫されるので、
腎臓は言わば挟み打ちとなって萎縮し、全部の尿が処理されず、溢れて浮腫となるのであるから、
背部の毒結を浄霊溶解すれば、腎臓の負担が軽くなり、治るのは当然である。
ところが医学ではどうする事も出来ないので、重症の場合親の生命には代えられぬとして人工流産させるが、せっかく出来た大切な赤子を犠牲にするのだから、実に気の毒な話である。
しかもこの時は大抵八、九ケ月頃であるから、なおさら親は悲嘆に暮れるのである。
ここで妊娠についての医学の考え方についてかいてみるが、前述のごとく結核やバセドー氏病等の病気のある婦人に対し、危険として流産させるのは大いに間違っている。
何となれば妊娠するという事は、その人の健康状態が無事に出産出来るだけの体力があるからで、言わば母になる資格が具(そなわ)っている訳である。
そうでなければ、決して妊娠するはずはない。
これらも医学の考え方が唯物一方に偏しているからで、人間本来の神性を無視し、動物と同一視する誤りである。
これは理窟ではない。私は今まで右の理由によって、妊娠した婦人に、どんな持病があっても差支えないと、ただ浄霊だけでことごとく無事に出産させ、一人の過ちさえなかったのである。
この事だけでも、医学の考え方を、大いに変えなければならないと思うのである。
次に婦人病の個々についてかいてみるが、何と言っても子宮の病が王座を占めている。
まず子宮内膜炎であるが、これは子宮の内壁に加答児(カタル)が出来る。
つまり毒素が下降して、子宮内壁から排除されようとする湿疹のようなものであり、今一つは下降毒素が内壁の粘膜を刺戟し、加答児を発(おこ)させるので、どちらも気長に放っておけば必ず治るのである。
ところが滑稽なのは、この際よく掻爬(そうは)をするが、これは何にもならない。
というのはホンの一時的の効果で、毒素のある間は後から後から汚すからである。
これについて私はいつもいう事は、子宮掻爬は歯糞を除るようなもので、物を食えば直に汚れると同様で、それも歯を磨くくらいの簡単な事ならいいが、婦人として最も羞恥の場所を指で触れさせるのであるから、断然廃めた方がいいと思う。
また子宮実質炎というのは、子宮の周囲に毒素溜結し、それに浄化が起って、微熱、軽痛、不快感等で、これも放っておいても治るが、浄霊すれば短期間で全治するのである。
よく不妊娠の場合、子宮後屈とか前屈とかいって手術を勧めるが、なるほどこれは子宮の位置が不良となり、子宮口が外れるので、妊娠不能となるのは、医学のいう通りである。
では前後屈の原因は何かというと、毒素溜結が子宮の前か後からか圧迫するためで、医学は手術によってその毒素を除り、一時は正常な位置に復すが、
日を経るに従い再び毒素が溜結、元通りになるので、一時的効果としたら、大袈裟な手術までするのはツマラヌ話である。
今一つ考えて貰いたい事は、よく医学の診断で、後屈のため妊娠不能と云われた者が、手術もせずそのままにしておいて、妊娠した例もよく聞くのである。
以前私は大学病院でそういわれた婦人が、その後三人の子を生んだという事を本人から聞いたのであるが、
これなども医学の研究がまだ不充分であるからで、多くの人に迷惑をかける以上、充分確信を得るまでは、言わない方が良心的だと思うのである。
次は子宮癌であるが、真症は滅多にないもので、普通医師から子宮癌の診断を受けた者でも、ほとんど癌ではなく、子宮外部に溜った濁血の塊である。
そうして医学では更年期以後出血がある場合は、まず癌の疑いを起せと言われるそうだが、私の経験上この説は誤りである。
なぜなればその年頃癌と診断された患者を、今まで幾人も浄霊したが、間もなく大量の出血があり、癌とされていた手に触るる程の塊も消散してしまうからである。
これによってみても子宮癌と診断された患者は、ほとんど経血の古い塊と思えば、まず間違いあるまい。
これらも医学が今一層進歩したら必ず分る時が来るに違いない。
次に子宮筋腫であるが、これはその名のごとく子宮を牽引している両側の筋が、腫れるというよりも、その一部に固結が出来るので、その浄化による苦痛であって、
医療は手術によって除去するが、幸いそれで治る場合もあるにはあるが、多くはその付近に再発しがちである。
この病気も浄霊によれば根治されるが、相当日数を要するものである。
次に卵巣の病気であるが、これはほとんど卵巣膿腫と卵巣水腫とであって、症状もよく似ている。ただ固い柔らかいがあり、人により軽重の差もはなはだしい。
従って悪性かまたは医療の結果によってはすこぶる膨大となり、臨月よりも大きくなる場合がある。
医療では手術によって割合容易に除去され得るが、これで卵巣だけの病気は治るが、他に影響を及ぼすから厄介である。
最も始末の悪いのは性格が一変する事で、一つなら左程でもないが、二つとも除去されると、ほとんど男性化してしまうと共に、一生涯不妊となるのは言うまでもない。
この外目に障害を起す事もあり、盲目同様になる者さえある。
また何となく身体全体が弱り、人生観まで変って、陰欝(いんうつ)になったり自棄的となったりする。
現在医学では手術より方法がないから止むを得ないが、これも浄霊によれば完治するのである。
原因は薬毒と萎縮腎による余剰尿が溜るので、前者は膿腫となり、後者は水腫となるので、いずれも腎臓の活動を促進させれば治るのである。
ここで婦人病について、根本原因を書いてみるが、もともと婦人病の一切は、体内に保有している毒素が、漸次下降するためであって、
下腹部に溜れば子宮、卵巣、喇叭管、膀胱等の障害となり、なお下降すれば痔疾、並びに一般陰部の病原となるので、
これらは後にかく不感症の原因中に詳説するから、ここでは婦人によくある白帯下(こしけ)についてのみかいてみるが、
元来婦人の白帯下は非常に多いもので、随分悩んでいる人もあるが、実はこれは非常によいのである。
というのは諸々の毒素が液体となって排泄されるからで、出るだけ出れば下腹部全体は、非常に快くなるものである。
それを知らない医師も一般人も心配して停めようとするが、これが最も悪く、反って病気を保存させるようなものであるから、注意すべきである。
次に近来大分喧(やかま)しく云われているものに彼の不感症があるが、これは医学でも全然判っていないし、婦人にとってはこれ程将来の運命に関わる重要なものはないから、なるべく詳しくかいてみよう。
人も知る通りせっかく結婚しても、何より肝腎な夫からの愛情を受入れ難いので、どうしても夫婦円満にゆかず破綻を生じ易いのである。
そうでなければ夫は外に愛人を作ったり、また不妊になったりするので、結局不幸な運命になる婦人が案外多いようである。
としたら何としても全治させなければならないが、困った事にはこれを人に相談する訳にもゆかずといって医療では全然治せないから、
満足な家庭も作り得ず、独身者より外(ほか)道はない事により、独り悶々の日を送っている女性も少なくないようで、実に同情に堪えないのである。
ところが浄霊によれば必ず治るのであるから、女性にとってこれ程の大きな福音はあるまい。
ではまずその原因その他についてかいてみるが、一番の原因は言うまでもなく萎縮腎であって、
腎臓は医学でもいうごとく、ホルモンの製造元であるから、腎臓が萎縮すれば活動が鈍り、ホルモンが不足となる。
それはさきにかいたごとく、腎臓背部にある固結のためであるから、それを溶かせば治るのである。
また今一つの原因は、陰部を中心に周囲全体に絶えず下降する毒素が溜る事である。
そのため下腹部に溜れば、前述のごとく子宮はじめ、種々の障害となり、なお下降すれば痔疾、膣痙攣、掻痒症、粘膜の加答児(カタル)、尿道障害、全面的湿疹や糜爛(びらん)、痛み、臭気、不快感等に苦しむのである。
特に摂護腺部に腫れや固結が出来たり、左右のいずれかの大小陰唇部に毒結が出来、それが鼠蹊部にまで及んで、足の運動を妨げられたりする。
特に摂護腺部の故障は大いに悪いが、これらすべての診断は、自分自身で押してみればよく判る。
必ず痛みまたは塊がある。
といっても場所が場所だけに、浄霊も自分かまたは夫に行って貰えば、それで結構治ってゆくのである。
但し相当長引くから、そのつもりで気長に根気よくやれば段々快くなってゆき、希望も湧くと共に、必ず全治するものである。
以上のごとくであるから、この事を知ったなら、いかに天下の女性は喜ぶであろうか、これ程素晴らしい救いはないであろう。」
明主様御教え 「小児病」 (昭和27年御執筆)
「単に小児病といっても、その種類の多い事は良く知られているが、小児病は突如として発病するものが多く、
しかも物心のない赤ん坊のごときはただ泣くばかりで、何が何だかサッパリ判らないので、母親としてただ困るばかりである。
まずそれからかいてみるが、生まれたての嬰児に多いのは、消化不良という青便や泡便が出る病だが、
これは消化不良というよりも、母親の毒素が乳に混って出るので、つまり親の毒が子を通して浄化される訳だから、実に結構なのである。
従って、放っておけば出るだけ出て必ず治るものであるが、それを知らない医療は乳児脚気などと称し薬毒を使うから、反って弱ったり、発育不良となったりする。
これが将来虚弱児童や腺病質の因となり、年頃になると結核になり易いので、近来結核の増えるのも、右のような誤りが大いに原因しているのである。
また生後間もなく、種痘をしたり、何々の予防注射とか、栄養のためとかいって注射をするが、これがまたすこぶる悪い。
何しろまだ体力が出来ていないから、注射などは無理である。このため多くは発育不良の原因となり、
よく誕生すぎても首がグラグラしたり、歩行が遅れたり、智能も低かったりするのはみなこれがためで、医家に対しこの点一層の研究を望むのである。
またこういうものも偶(たま)にはある。それは生後一、二ケ月経った頃吐血する幼児で、医診は胃潰瘍などというが、これは滑稽である。
何となれば胃潰瘍は消化薬連続服用の結果であり、こちらの原因は出産前後、母親の古血を呑んだのを吐くのであるから、その後食欲も増す事である。
それから少し大きくなってから、発り易いものとしては百日咳、ジフテリヤ、脳膜炎、麻疹(はしか)、日本脳炎、猩紅熱(しょうこうねつ)、疫痢、小児麻痺等であろう。
それについてこれからかいてみるが、まず百日咳であるが、この原因はヤハリ出産前母の悪露(おろ)を呑んだためで、
それが一旦吸収され保有していたものが、時を経て浄化によって出るので、何よりもこの病に限って、猛烈な咳と共に、必ず泡を吐くのである。
そうして百日咳の特徴は、咳する場合必ず息を引く音がするからよく分る。
つまり右の泡を出し切るまでに百日くらいかかるから、その名がある訳だが、浄霊によれば発病後間がなければ三週間くらいかかり、最盛期なら一週間くらいで全治するのである。
急所は胸が第一、背中が第二、胃部が第三と見ればいい。
すなわちその辺に泡が固まっているのである。
この病はよく肺炎を起し易いがこれは咳を止めようとするからで、溶けた泡が一旦肺に入り、咳によって出るのが順序であるのに、その咳を止めるから泡が出ず肺の中へ溜り固まるので、溶かすための高熱が出る。
それが肺炎であるから、言わば百日咳だけで済むものを、誤った方法で肺炎という病を追加する訳である。
次にジフテリヤであるが、これは喉に加答児(カタル)が出来、その部が腫れて呼吸困難になり、ついに窒息するという恐ろしい病気である。
医学は臨床注射や予防注射をするが、これは一時的浄化停止で、相当効果はあるにはあるが、この注射薬は猛毒とみえて、悪性の病気が起り易く、しかも非常に治り悪いので、生命に及ぼす場合さえよくある。
ところが吾々の方ではこの病気は特に治り易く、浄霊するや早いのは十分、遅いのでも三、四十分くらいで全治するので、実に奇蹟的である。
しかも薬毒などの副作用がないから安心である。
ジフテリヤの原因については霊的が多いから後に譲る事にする。
次に脳膜炎であるが、この症状は発病するや前頭部に火のような高熱が出ると共に、割れるような激痛で、眩しいのと眩暈(めまい)で、患者は目を開けられないので、これだけで脳膜炎とすぐ判るのである。
この原因は毒の多い子供が、物心がつくに従って、頭脳を使うから、頭脳に毒素が集注する。
それが前頭部であって、学校へ行くようになるとなおさらそうなるから、事実、その頃起り易いのである。
ところがここに見逃し得ない問題がある。というのは熱を下げようとして極力氷冷するから、せっかく溶けかかった毒素を固めてしまうので、頭の機能の活動は阻止され、治っても白痴や障害者になるので、特に恐れられるのである。
ところが浄霊によれば毒素が溶けて、目や鼻から血膿になって沢山出てしまうから、頭の中の掃除が出来、反って頭脳は良くなり、例外なく子供の学校成績も優良となるのである。
従ってそこに気が付きせめて氷冷だけでも廃めたら、いかに助かるであろうといつも思うのである。
麻疹(はしか)は衆知のごとく、生まれてから罹らない人は一人もあるまい程一般的の病気であるが、この原因は親から受継いだ毒血の排除であるから、実に有難いもので、むしろ病気とは言えないくらいである。
それを知らないから、無暗に恐れ当局なども予防に懸命であるが、全く馬鹿々々しい努力である。
ゆえに麻疹は何らの手当もせず、放って置けば順調に治るものである。
それを余計な事をして、反って治らなくしたり、生命まで危なくするのである。
ただこの病気に限って慎むべきは、発病時外出などして、風に当てない事である。
というのは麻疹の毒が皮膚から出ようとするのを止めるからで、昔から言われている風に当てるな、蒲団被って寝ておれとは至言である。
というのは発疹を妨げられ毒が残るからで、再発や他の病原となるので注意すべきである。
そうして麻疹は人も知るごとく肺炎が最も発り易いが、これは氷冷など間違った手当をするためで麻疹は外部に出ず、内部を冒す事となり、肺胞全体に発疹するためで、肺の量が減るから、頻繁な呼吸となるが、その割に痰が少ないのはそういう訳である。
この肺炎も何ら心配せず、放っておけば二、三日で必ず治るものである。
また麻疹が治っても、よく中耳炎や目が悪くなる事があるが、これは毒の出損なった分が、耳や眼から出ようとして、一旦その部へ固まり、高熱で溶けるのだから、放っておけば日数はかかっても必ず治るものである。
次は日本脳炎であるが、この原因も簡単である。
子供が夏日炎天下に晒されるので、頭脳は日光の刺戟を受けて、背中一面にある毒素が、後頭部目掛けて集中する。
その過程として一旦延髄部に集結し、高熱で溶け液体毒素となり、後頭部内に侵入する。
そのため眠くなるのであって、その他の症状も多少はあるが、右の液毒は脳膜炎と同様、目と鼻から血膿となって出て治るのである。
何よりも発病するや、たちまち延髄部に棒のごとき塊が出来る。
これはいくら溶かしても、後から後から集注して来るから、浄霊の場合根気よく二、三十分置きくらいに、何回でも浄霊するのである。
すると峠をすぎるや、目や鼻から血膿が出始める。それが治る第一歩で、驚く程多量な血膿が出て治ってしまう。
まず数日間と見たらよかろう。これで見てもこの病気は何ら心配は要らないのである。
ところが医学は原因も判らず、毒を出す方法もないから、無暗に伝染を恐れる。
これも脳膜炎と同様、氷冷が最も悪く、そのため長引いたり、命に関わったり、治っても障害になるのである。
近来医学で蚊の媒介としているが、これは怪しいものである。しかし吾々の方では簡単に治るのだから、そんな事はどちらでもいい訳である。
猩紅熱(しょうこうねつ)もヤハリ簡単な病気で、原因は先天性保有毒血が、皮膚から出ようとするもので、一時患部の皮膚は真っ赤になって、細かい発疹が出る。重いのは全身にまで及ぶが、大抵は局部的か半身くらいである。
これも放って置けば治るが、医療は氷冷や色々の手当をするので、長引いたり危険になったりするのである。
この病気は治りかけた時、毛細管から滲出する毒が、乾いて細かい瘡蓋(かさぶた)になり、これが伝染の危険多しとして非常に恐れるが、浄霊によれば二、三日ないし一週間くらいで全治するのだから問題ではない。
疫痢は割合多い病気で、かつ死亡率も高いから、最も恐れられているが、この症状は最初から頻繁な欠伸(あくび)が特色で、全然食欲もなく、グッタリして元気がなく、眠りたがる等で、それらの症状があれば疫痢と見ていい。
この原因は上半身にあるほとんどの毒素が、浄化によって胃へ集まり、それが脳に反映し、脳症が起り易いので、医師は恐れるのである。
しかし浄霊によれば実に簡単に治り、一日か二日かで全治する。
小児麻痺も、近頃は仲々増えたようで、当局が最近法定伝染病の中へ入れたくらいである。
しかしこの病気は日本よりアメリカの方が多いようで、これも人の知るところである。
この病原は霊的と体的とあるが、霊的の方は滅多になく、世間一般小児麻痺というのは体的の方で、言わば擬似であり、必ず治るものである。
症状は足が満足に歩けないとか、片手が利かないとか、腰が動かない等であるが、なかんずく足の悪いのが一番多いようである。
この原因は遺伝薬毒と、生後入れた薬毒のためで、どちらにしろその毒が、足の一部に凝結するので、足を突いたり、動かしたりすると痛むのである。
特に足の裏が多いが、この診断は訳はない。足や手全体を順々に押してみれば、必ず痛い所があるから、そこを浄霊すればズンズン治ってゆく。
ところが医療では一耗の毒も除る事が出来ないから、苦し紛れに色々な手当をするが、まず気休め程度で、本当に治るのは一人もないという訳で、世界的恐るべきものとされているのである。
そうして霊的の方は真症で、仲々深い意味があるから、これは後の霊的事項中に詳記する。
以上のごとく小児に関した病気は大体かいたつもりであるが、追加として二、三の心得おくべき点をかいて見よう。
まず子が生まれるや、淋毒を予防するためとして眼に水銀注射をしたり、昔からよくマクニンなどを服ますが、これも異物であるから止した方がよい。
乳もなるべく親の乳を呑ませるようにし、母親の乳だけで不足する場合は牛乳やミルクを呑ませてもよいが、
親の乳が出ないという事はどこかに故障があるからで、それは毒結が乳腺を圧迫している場合と、
胃の付近にある毒結が胃を圧迫し、胃が縮小しており、そのため食事は親の分だけで子の分まで入らないという、この二つであるから、どちらも浄霊で速やかに治るのである。
それからよく赤子の便が悪いとさきにかいたごとく、母親が乳児脚気のためなどと言われ、乳を止めさせるが、これは誤りで親の毒素が乳に混じって出るのであるから、むしろ結構である。
次によく微熱が出ると、智慧熱とか歯の生えるためなどというが、そんな事はない。
ヤハリ毒のための浄化熱であるから差支えない。
また乳は誕生頃まででよく、誕生過ぎても平気で呑ませる母親もあるが、こういう児童はどうも弱いから注意すべきである。
また良く風邪を引いたり、扁桃腺などで熱が出るが、これも浄化であるから結構で、それだけ健康は増すのである。
それから寝冷えを恐れるが、寝冷えなどという言葉は滑稽である。
下痢などの場合、真の原因が分らないから作った言葉であろう。
だから私の子供六人あるが、生まれてから一人も腹巻はさせないが、十年以上になった今日、一人も何の障りもない。
また私も三十年来腹巻をしないが、今もって何ともないのである。」