病気の分析について 10  小児病(岡田先生療病術講義録より)


小児病


明主様御講義 「疫 痢」 (昭和11年7月)

「この病気は、十歳以下の小児に限るのでありまして、五、六歳が最も多く、二、三歳がこれに次ぐのであります。

症状は、最初発熱、嘔吐、はなはだしいのは痙攣が起るのであります。

今まで元気で遊んで居ったのが、急にグッタリとするのであります。

非常に眠がり、欠伸(あくび)をするのは最も悪性で、一昼夜以内に死の転期をとるというのがすくなくないのであります。

原因は浄化作用による毒素が、最初胃へ集溜し、その反射作用によって脳症を呈するのであります。

そうして胃に滞溜した膿は、順次腸へ下り、下痢となって排泄されて治癒するのであります。

治療は、胃部を第一とし、後頭部、後頸部を第二とし、腹部を第三とするのであります。

本療法によれば、二、三回で容易に治癒し、実験上、治癒率百パーセントでありますから、生命に係わることは無いのであります。


次に、疫痢又は百日咳等による小児の痙攣の場合非常に驚くのであるが、これは少しも恐れる必要は無いので、いかなる激しい痙攣でも二、三十分にて、放置しておいて治るのであります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻5」より)




明主様御講義 「小児肺炎」 (昭和11年7月)

「この病気は、大人の肺炎と同一でありますから略しますが、大人よりも治療日数が余計かかる傾向があります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻5」より)




明主様御講義 「麻 疹」 (昭和11年7月)

「この病気は、人間が生れながらにして保有せる一種の毒素が、皮膚面から排除されるもので、発病及症状としては、早くて二、三日、遅くて十日間位発熱が持続し、遂に皮膚面に発疹をするのであります。

従って熱が持続し、他に異常の無い場合は、麻疹(はしか)の疑を起すと共に注意して皮膚を見るべきであります。

その際よく軽微の発疹を見る事があります。又口内の粘膜に白色の疹(しん)を見る事があります。

恢復期には、眼の爛(ただ)れ、耳垂(みみだれ)等も起りますが、これは麻疹の毒素の集溜的排除でありますから、放置しておけば自然に治癒するのであります。

そして余病として、肺炎を起し易いのでありますが、これは容易に治癒するので、普通麻疹のみとすれば一回ないし三回位、肺炎併発のもので五、六回位で全治するのであります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻5」より)




明主様御講義 「百日咳」 (昭和11年7月)

「この病気も麻疹と同じで、生れながらに有する一種の毒素の排除作用であります。

百日咳とは、治癒までに百日かゝる意味で、それは毒素の排除に百日の日数を要するのであります。

その毒素というのは、患者が猛烈な咳又は嘔吐によって排除される白い泡のごときものであります。

普通の咳と百日咳との異りは、百日咳の方は後へ引く癖と、咳が深刻で持続性である事であります。

本療法によれば驚くほど容易に治癒するので、軽症で三、四回、重症で十日以内で全治するのであります。

そうして本病の軽症とは最盛期であり、重症とは発病初期であります。

最盛期か否かを見別けるには、咳が後へ引くようになれば最盛期であります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻5」より)




明主様御講義 「水 痘」 (昭和11年7月)

「この病気は一種の発疹でありまして、その色が他の発疹に見るごとき赤色でなく、皮膚と同一の色であって、小さい死のごときものに水分を含んで居るのが点々と発生するのであります。

そうして軽微の発熱もあります。

原因は特種の水膿の排除作用であります。

本療法によれば、一、二回にて全治するのであります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻5」より)




明主様御講義 「小児麻痺」 (昭和11年7月)

「この病気の種類は非常に多く、千差万別であって、概略その症状を述べてみましょう。

そうして大体、先天的と後天的に分ける事が出来ます。

先天的としては下半身又は全身又は腕足等が未発育麻痺等に依って使用不能な症状、及び柔軟で骨の無いごとき症状、低能的で視力が弱く言語明晰を欠き、涎(よだれ)を流し身体の一部又は全部が屈曲麻痺して畸型的等であります。

後天的としては、普通児と何ら異状がなく育成されつゝあったものが急激又は漸次的に前述のごとき症状になるのであります。

従って、学校の成績等良好であったものが急に低下し始め、痴呆症のごとき状態に変化する等、実に見るも悲惨であります。

これらの原因としては、全部霊的でありまして、それは次のごとき理由からであります。


脳溢血のごとき病気で急死する場合、その霊は死の準備がない為、死後霊界の存在を知らず、

故に霊界人として霊界に安住し難く、飽くまでその想念が現界にありますから、

自己の肉体は失われていてもそれに気が付かず、どこまでも人間に憑依して現界生活に接近しようとするのであります。

それはほとんど霊としては無意識的であります。

先天的の方は、それが受胎中に憑依するので、後天性の方は生後の肉体に憑依するだけの差であります。

故にその状態は脳溢血症状と中風症状が最も多いので、その他としては蛇霊の憑依であります。

四肢が柔軟であるのは総て蛇霊であります。

そういう患者が、腰から足など紆(うね)らせる状態は実に能く蛇を連想されるのであります。

本療法によるも、この病気はいずれも相当日数を要するので、軽症で六ケ月位、重症は一、二年位かゝるのであります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻5」より)




明主様御講義 「夜尿症」 (昭和11年7月)

「この病気は小児に多いのですが、又成年期になっても治癒しないものが相当あります。

原因としては二つあって、一つは、膀胱の周囲に水膿溜結し、その為膀胱が圧迫されて縮小して居るから自然尿量が充分溜れない為であります。

二は、尿道の括約筋の付近に頑固な水膿溜結があって、その為に筋の運動が妨げられ、尿が一定量を越ゆる時括約の力が乏しく無意識に排泄されるのであります。

一の方は一、二週間で容易に治るのでありますが、二の方は相当時日を要するのであります。普通二、三月位を要します。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻5」より)



ジフチリヤ
 この病気は、病気と憑依との項目中にあるから略します。

小児喘息
 これも、大人の喘息と同様であるから略します。




明主様御講義 「脱 腸」 (昭和11年7月)

「この病気は、腸の一部が下腹部の最下端、左右いずれかに下垂し突起するので、その部を指査すればよく判明するのであります。

重症は陰嚢にまで突入するから相当膨脹するのであります。

原因は、勿論腸の弱体に因る弛緩でありますから、腸の活動を促すにおいて治癒するのであります。

治療は腸全体を行うので、軽症は二、三回、重症で一、二ケ月、最も重症は五、六ケ月を要します。

軽症は成人するに従い、自然に治癒するものであります。

手術によれば治癒しますが、腸が短縮する結果腸全体がそれだけ衰弱する様であります。

腸全体の衰弱は健康をそれだけ減損する訳でありますから、理想としては、手術でなく治癒させるべきであると思うのであります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻5」より)